犬には理解できない人間の行動とは?
私たち人間は犬の行動や仕草、表情などから理解しようと努力しています。しかし、それでも犬の行動のすべてを理解することは難しいですよね。それと同じように、犬側も人間の行動で理解できないことがあるようです。では、犬が疑問に思っている、あるいは理解できない飼い主の行動とはどのような行動が挙げられるのでしょうか。
1.「いつも決まった時間にいなくなるな」
私たち人間の多くは、毎日決まった時間に外出してしまいます。朝早くから出勤する人もいれば、決まった時間に夕飯の買い出しに出掛ける人もいるでしょう。
しかし、犬には仕事や買い出しといった概念は存在しないため、「なぜいつも同じ時間にいなくなるのだろう」と不思議に思い、理解することができません。
同じ時間に、と飼い主さんの中には自分の中で決まった生活リズムができている人が多いと思いますが、これは犬も同じです。後ほど詳しく説明しますが、毎日同じ時間にいなくなる飼い主に対して「今日ももう少ししたらいなくなっちゃうのか」と漠然とした不安を抱いてしまう犬も少なくないでしょう。
2.「どうして突然怒ったの?」
愛犬をしつける際、あるいは愛犬と接する際に感情的にならないよう気を付けているという飼い主さんは多いでしょう。しかし、中には自分の感情をコントロールできず、愛犬に対して感情をむき出しに接する飼い主さんもいます。
「なんでこれができないの!?」「またトイレ失敗したの!?」と怒りにまかせて怒鳴ってしまう人もいるかもしれませんが、犬からしてみれば言葉がわからないため、「悪いことしたから怒られたんだ」と反省するのではなく、「どうして突然怒ったの?」と理解できません。
また「突然飼い主さんが怒り始めた」という状況だけを見て、ただ単に「怖い」「もうやめて」と怯えてしまう犬も多いです。信頼関係にヒビが入る恐れもありますので、感情的にならないよう努力しましょう。
3.「昨日はしてくれたのに…」
同じような状況下であるにもかかわらず、「昨日とは違う」「昨日はこうしたらおやつをくれたのに今日はダメなの?」といった行動に対しても理解できない犬は多いです。
飼い主からしてみれば、「昨日はまだおやつを与えていなかったから」などの理由がありますが、犬はそれを理解することができません。そのため、「昨日も今日も同じ要求の仕方をしているのに、今日はダメなのはなぜ?」と悩んでしまうのです。
愛犬を混乱させないためにも、またしつけのためにもなるべく同じ行動には同じ行動で返すようにしましょう。したがって、要求されたから気分でおやつを与えるという状況などを作らないようにすることが大切です。
4.「いつもと匂いが違うのはなんで?」
犬は非常に嗅覚が優れている動物です。匂いで相手の情報を読み取るということもあります。特に大好きな飼い主さんの匂いは犬にとって安心する匂いの1つでもあります。
しかし、人間はあらゆる人工物によって匂いを変えることができます。その中でも犬が苦手な匂いの代表として、香水やタバコが挙げられます。特に香りの強い香水には、「なんだこの匂いは」「この匂いを知らない」「どうして飼い主さんの匂いが変わったの?」と理解できないのです。
匂いが突然変わってしまうとなぜか理解できないだけでなく、いつもの飼い主さんと違うと不安になってしまう犬もいます。なるべく香りの強い香水などは避けるようにしましょう。
理解できない行動は犬を不安にさせることも
様々な犬が理解できない人間の行動をご紹介しました。ただ単に「何だろう?」「どういうことだろう?」と理解できないだけではなく、理解できないその行動に不安を感じる犬も中には多くいます。
人間も他人の理解できない行動を見ると、漠然とした不安を感じることはありますよね。しかし、言葉が通じるため、「なぜその行動を取ったのか」と相手に尋ね理解することが可能です。その点、犬は人間のすべての言葉を理解できるわけではないため、不安がそのまま残ります。
その結果、飼い主の行動に不安を感じ、ストレスが溜まってしまうことがあります。「何か悪い事をしたのかも」「怒ってるのかな」と思っているかもしれません。今回ご紹介したような犬には理解できない人間の行動をすべてしてはいけないということはありません。それはあまりにも難しいからです。
しかし、ストレスを軽減させてあげる事は可能です。なるべく意識してみたり、あるいは愛犬がこちらをジッと見ていたら声をかけるなど、ケアをしてあげる事でストレスを軽減させてあげることはできるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は人間の理解できない行動に不安を感じることもあります。なるべく不安を感じさせないためにも、不思議そうにこちらを見つめていたら「大丈夫だよ」などと声をかけたり、スキンシップをとったりしてあげましょう。