犬を褒めるメリット①信頼関係が築ける
犬を褒めて育てることは「自分を評価してくれている」という喜び「自分のことをしっかりと見てくれている」という安心感を犬に与えます。犬は落ち着きを持ち頼りになる相手に対して信頼をおき指示にもきちんと従うようになります。しつけを行う上でも犬からの信頼を得ることはとても重要。そして信頼関係を築くことはしつけだけでなく一緒に生きていく上で絶対に必要なことでもあります。いざという時に頼りに出来る人が飼い主であれば、犬も日頃から落ち着いて生活することが出来るのです。
犬を正しく褒めるためにはその行動をしっかりと観察していなければ出来ません。観察することで犬の体調や気持ちの変化、また成長に気がつくことも出来るので愛犬の心身の健康を守ることにもつながります。
犬を褒めるメリット②犬に自信がつく
私たち人間も同様ですが、犬は褒められることで自分に自信を持つことが出来ます。特に元々緊張しやすい犬や臆病な犬は、困った時や恐怖を感じた時にどのような行動を取ればいいかわからなくなってしまいます。そうした時正しい行動を教え、それを褒めることで犬は自分の行動に自信を持つことが出来るようになっていき、次第に自分で考えて行動出来るように成長していきます。
自信のない犬はとても緊張しやすく、慣れない状況で過度に怖がったり、吠えて威嚇するなど攻撃的になったりする傾向にあります。また、そのような問題行動を起こすだけでなく、その様子から他の犬にとって攻撃対象になったり、飼い主に依存したりとトラブルを引き起こしやすいとも言われています。褒められることの多い犬は飼い主からの愛情を感じて満たされ、自信を持つことが出来るためそのような行動を起こしにくいとされているのです。
犬を褒めるメリット③犬も飼い主も楽しい
褒めることは日々のしつけやトレーニングにおいて重要な要素。褒めるしつけにはさまざまなメリットがあるのですが、何よりも犬にとっても飼い主にとっても楽しいというのは大きなポイントだと思います。しつけというのは一度犬が覚えれば終わり、といったものではなく継続的に行っていかなければならないものです。日々くり返しくり返し行っていくため、それが楽しいと感じるものでなければなかなか続かないと思います。飼い主が望むことを頑張ってクリアすることで褒められるということを理解した犬はしつけやトレーニングにも積極的に取り組みますし、そうすることで覚えも早くなるのです。
褒めないと犬はどうなるの?
犬は自分の行動が褒められないといわゆる「自己肯定感」が低下していきます。 飼い主が望む行動をしても褒められないと「飼い主は自分を見ていない」「何をしても認めてくれない」とやる気や自信を失っていくのです。 しつけなどでも褒めてもらえなければ積極的に取り組む様子は見られなくなると思いますし、一度覚えたことでもどんどんその行動は消去されていってしまいます。 飼い主に対する愛情や信頼が失われて無気力になったり、反対に気を引きたくて飼い主が叱るようないたずらをするようになる犬もいます。飼い主が大好きな犬は、「“いい子”にしていて褒めてもらえないなら、叱られてもいいから飼い主の注目を集めたい」と考えるのです。褒めない・叱らないという無視はトレーニングにおいて「罰」としても使われるほど犬にとっては嫌なものなのです。
犬を褒めることに関するまとめ
犬を褒めることにはメリットがたくさんあります。ですが、「いいこ」「かわいいね」と漠然と褒めればいいというものではありません。口先でただむやみに褒め言葉を使っても、犬には飼い主が何を望んでいるのかわからないでしょう。もちろん普段スキンシップを取っている時などにかわいい、いい子と愛でることも大切なことですがしつけやトレーニングにおいては褒めるというより犬の行動を認めるという意識を持つといいと思います。もちろんしつけの中では必要に応じて叱ることもあると思います。しかし叱ることの3倍は褒めることを心がけて犬の行動を認めてあげながら、お互いの意思を伝え合い信頼関係を築いていきましょう。