犬が掃除機に怯える原因は?
愛犬と過ごしている飼い主さんはお気づきだと思いますが、掃除機をかけると途端に自分から離れてしまう、どこかに逃げてしまうという犬は多いです。なぜ犬は掃除機に怯えてしまうのか、まずはこの原因を確認していきましょう。
うるさい音は苦手だから
犬の聴力が非常に優れているという話は有名ですが、どのくらい優れているかご存知でしょうか。実は人間の約4~10倍も優れているといわれているのです。つまり、私たちが聞いている普段の音も、犬にとっては4~10倍の大きな音として聞こえているということになります。
掃除機の音は人間でもうるさい生活音の1つとして感じる事がありますから、犬にとっては恐怖を感じるほどの騒音として聞こえているのです。
また、犬の聴覚は高い音が聴き取りやすい構造になっています。掃除機の音は比較的高めの音を出すため、より大きな音として聴き取れてしまうことも掃除機の音を怖がる原因の1つでしょう。
突然動き出すからビックリ!
飼い犬は突然動き出す正体不明の物体に対しても恐怖心を抱きやすいとされています。正体不明の物体でなくても、突然動き出す、突然奇声を発するといったモノは「怖い」「おっかない」といった印象を持ちます。
掃除機もスイッチを入れると突然大きな音を出し、突然作動します。そのため、犬にとっては「なんだ!?」「びっくり!」といった警戒心を引き出すアイテムとして目に映りやすいです。
掃除機以外にもこの傾向は当てはまります。例えば人間が相手であっても、子どもより大人の方が犬に好かれやすいという傾向は、この「突然動き出すモノが怖い」という警戒心が大きく関係しているとされています。
正体不明という恐怖
「子犬の頃はすごい掃除機を怖がっていたけれど、最近はそうでもない」というご家庭は多いでしょう。これは先ほども話に出てきましたが、「なんだかわからない物体」という印象を持っていることが原因です。
子犬の頃は、多くの物が初めて目にするものです。それは外だけでなく室内でも同じですから、テレビ、インターホンの音、掃除機といった生活用品にも警戒心を抱きやすいです。
その中でも掃除機は上記で挙げた2点の恐怖要素をどちらも含んでいるため、より恐怖感を感じやすいと言えるでしょう。
犬に掃除機を克服させる方法
では、犬が苦手な要素「大きな音」「突然の行動」といった2点を兼ね備えている掃除機は、どのように慣れてもらうことができるのでしょうか。愛犬に掃除機に慣れ、克服してもらう方法をご紹介します。
掃除機のスイッチを切った状態で近くに行かせる
犬に掃除機自体を克服してもらうには、「掃除機は怖い物ではないんだよ」ということを理解させる必要があります。そのため、掃除機の近くに連れて行き、「怖くない」と思わせることが大切です。
したがって、まずは掃除機のスイッチを切った状態で近くに連れて行きましょう。これで「安全な物」「襲ってきたりしない」という事実をしっかり理解させることができます。
さらに次のステップとして、掃除機の側で一緒に遊んだり、おやつをあげてみてください。「掃除機の側は良いことが起こる」「楽しい事が起こる」というように学習させることで、より恐怖心を取り払うことができます。
常に見える場所に掃除機を置いておく
また、普段から常に見える場所に掃除機を置いておくという方法も有効です。普段からその姿を見慣れていれば、いざ動き出したときにも必要以上に怖がることはなくなります。
リビングに寝床や普段過ごしている愛犬のスペースがある場合には、リビングのよく見える位置にわざと掃除機を置いておくことで、「掃除機があることが当たり前」という感覚を植え付けておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように掃除機は犬にとって苦手な要素を複数持つ怖い物として印象をもたれがちですが、飼い主さんの工夫次第で克服は可能です。「うちの子もすごい怖がる」というご家庭は、ぜひ今日から克服方法を実践してみてくださいね!