なんで他の犬を怖がるようになったの?
愛犬が他のワンちゃんを怖がる場合、お散歩中にすれ違うワンちゃんを避けるように歩いていませんか?それだと、楽しいはずのお散歩が少し憂鬱になってしまいますよね。そもそも、なんで愛犬はワンちゃんを怖がるようになってしまったのでしょうか。
犬の社会性の欠如
「社会性」が欠けているワンちゃんは、他のワンちゃんを怖がる傾向にあるようです。
社会性とは、生後2~3ヵ月のころに親や兄弟と一緒に過ごすことで愛情表現やじゃれ方、人や犬とのコミュニケーションなどを学び、精神的にも肉体的にも成長する時期のことをいいます。しかし、ペットショップのショーケースにいるワンちゃんはほとんどが生後2~3ヵ月の子犬で、この大事な時期に一人ぼっちで過ごすため社会性が欠けている子が多いと考えられます。
したがって、他のワンちゃんに対して異常に怖がったり、恐怖のあまり噛みついてしまう可能性もあります。
犬に対してのトラウマ
昔はワンちゃんが好きだったけど、嫌なことをされて怖がるようになってしまった、なんて過去を持っているかもしれません。例えば噛みつかれたり、追いかけられたり、執拗に吠えられたり。このようなトラウマを持っているワンちゃんは、たとえ温厚なワンちゃんが相手だとしても、「犬=怖い存在」と認識している可能性があります。
とくに子犬のころに出会うワンちゃんはとても重要です。初めてワンちゃん同士の触れ合いをさせる場合は、決して目を離さず、なにか問題が起こりそうなときはすぐに離してあげましょう。
楽しく遊ばせる方法①まずは犬を見せる
他のワンちゃんに慣れてもらうことが大切です。知り合いの飼い主さんに協力してもらい、ワンちゃん同士で挨拶してみましょう。相手のワンちゃんはおっとりしていて温厚な性格であると、なお良いです。
「他のワンちゃんと交流して大丈夫かな」と不安になる気持ちも分かりますが、飼い主さんの緊張や不安はワンちゃんに伝わります。飼い主さん同士で仲良くしゃべる様子や楽しい雰囲気をワンちゃんに見せてあげましょう。それを見たワンちゃんも、「この飼い主さんとワンちゃんは安全なんだな」とリラックスすることができます。
怖がって飼い主さんに助けを求める場合は、なるべく抱っこはしないようにしましょう。かわいそうかもしれませんが、挨拶上手なワンちゃんにするためには、このような甘やかしは必要ありません。他のワンちゃんとの交流をやめるときは、相手のワンちゃんと飼い主さんにその旨を告げて、歩いてその場を離れましょう。
楽しく遊ばせる方法②犬同士で挨拶させる
まずは相手の飼い主さんにワンちゃんとじゃれてもらいましょう。その様子を遠くから見せ、少しずつ近づきます。このようにすることで、ワンちゃん同士でいきなり目を合わせることを防ぎます。また、ワンちゃんが怖がるような様子がみられたら無理に近づけるのは禁物です。怖がりつつも相手のワンちゃんに近づいてニオイを嗅ぐなどの挨拶をしようしたら、優しく褒めてあげましょう。克服の第一歩です。
目を合わせない挨拶に成功したら、相手のワンちゃんと交流させてあげましょう。このとき異常に反応して怖がる可能性もあるので、飼い主さんは決して目を離してはいけません。相手のワンちゃんと目が合った状態でも
挨拶することができたら、優しく褒めてあげましょう。
楽しく遊ばせる方法③犬と友達になる
ワンちゃんとの交流に慣れてきたら、他のワンちゃんとも交流させてみましょう。「犬=怖い存在」という認識が薄れてきて、仲の良い友達もできるでしょう。このように、少しずつ成功体験をさせてあげることが大切です。
しかし、ドッグランは難易度が高いので当分の間はやめておきましょう。犬種や体の大きさ、性格がさまざまなワンちゃんが多く遊んでいて、ワンちゃんは戸惑ってしまい、苦手意識が再び芽生えてしまう可能性があります。
まとめ
他のワンちゃんを怖がらないようになったら、さまざまなことができるようになります。
例えば、ペットホテルに預けるときや、災害により避難所などで他のワンちゃんと過ごさなければならないときなど、ワンちゃんへの苦手を克服していれば安心でしょう。
他のワンちゃんを怖がる子は、過度にストレスを溜めがちです。早く慣れてほしい、遊んでほしいという飼い主さんの気持ちも分かりますが、無理に交流させることで余計に苦手になってしまう可能性もあります。ワンちゃんのペースに合わせ、根気よくトレーニングしていきましょう。