犬は何歳から長生きといえるのか?

犬は何歳から長生きといえるのか?

獣医療の発展やペットフードの改良により、年々寿命が延びているワンちゃん。少しでも愛犬と一緒に過ごしたい…飼い主さんなら誰しもが願うことです。そのなかで、ワンちゃんは何歳から長生きといえるのでしょうか? そこで今回は、ワンちゃんの年齢を人間に換算して考えていきたいと思います。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬の年齢の換算方法

犬の成長過程

一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2016年の犬全体の平均寿命は14.36歳でした。ワンちゃんは人間と比べて圧倒的に成長スピードが早く、あっという間におじいちゃんおばあちゃんになってしまいます。

ワンちゃんの年齢を人間に換算する方法がいくつかありますが、どれが正しい換算方法ということではなく、ワンちゃんの年齢の目安として考えられている方法です。また、犬種や体のサイズ、生活環境などによっても寿命は変わります。

換算方法①

ワンちゃんの1歳を人間の18歳とし、その後1年ごとに4歳ずつ換算していく年齢の換算方法が一般的にとられています。つまり、ワンちゃんの2歳は人間の22歳、ワンちゃんの3歳は人間の26歳、ワンちゃんの4歳は人間の30歳…という形です。

換算方法②

小型犬、中型犬、大型犬によって換算する方法です。ワンちゃんの1歳を16歳、2歳を24歳と換算し、その後小型犬は1年につき5年、中型犬は5年、大型犬は7年ずつ換算していく方法です。

換算方法③

犬種による換算方法もあります。
ワンちゃんが2歳になるまでは、小型犬は12.5歳、中型犬は10.5歳、大型犬は9歳と人間に換算します。3歳以降は犬種によって換算率が異なり、飼育頭数が多いワンちゃんの換算率は下記でご紹介します。

小型犬は何歳から長生きといえる?

ラベンダーとチワワ

小型犬の年齢換算率

  • チワワ:年齢×4.87歳
  • パグ:年齢×5.95歳
  • シーズー:年齢×4.78歳
  • フレンチブルドッグ:年齢×7.65歳
  • ミニチュアダックスフンド:年齢×4.32歳

小型犬の平均寿命は12~15歳です。小型犬は他の犬種に比べ、寿命を縮めるような遺伝的な病気をあまり持っていないことから、長生きするといわれています。
換算方法②、③を参考に人間の60歳を高齢期とみなすと、小型犬では9~11歳に相当します。このころから老化のサインがあらわれ始め、15~16歳を過ぎたら長生きといえるでしょう。フレンチ・ブルドッグに関しては、大型犬とほぼ変わらない換算率となっているため、平均寿命は10~12歳と考えられます。

しかし小型犬の中でもとくにチワワは長生きする犬種で、平均寿命は14~18歳といわれています。そのため、一概に何歳から長生きだとは断言できませんが、参考までにご覧いただければ幸いです。

中型犬は何歳から長生きといえる?

寝そべるブルドッグ

中型犬の年齢換算率

  • ブルドッグ:年齢×13.42歳
  • キャバリア:年齢×5.77歳
  • コッカースパニエル:年齢×5.55歳

中型犬の平均寿命は11~15歳となっています。雑種の平均寿命は小型犬と同じ13~15歳といわれ、これは、遺伝的な病気を持ち合わせていないためと考えられています。
中型犬の場合、15歳を過ぎたら長生きといえるでしょう。

しかし換算率から見ても分かる通り、ブルドッグに関しては平均寿命が7~10歳といわれています。これは、特徴的な顔の構造や、肥満になりやすい体質などから、呼吸障害を引き起こしやすいためと考えられています。

大型犬は何歳から長生きといえる?

ゴールデン・レトリーバー

大型犬の年齢換算率

  • ラブラドールレトリーバー:年齢×5.74歳
  • ゴールデンレトリーバー:年齢×5.74歳
  • ジャーマンシェパード:年齢×7.84歳
  • ボクサー:年齢×8.9歳

大型犬の平均寿命は10~12歳となっています。大型犬は成犬になるまでの成長スピードが遅いですが、成犬になってからは急激に成長が早いことが特徴です。
人間の60歳を高齢期と考えた場合、大型犬では7~8歳に相当し、このころから老化のサインがあらわれ始めます。大型犬の場合、12歳を過ぎたら長生きといえるでしょう。

まとめ

家族とくつろぐ犬

体力や身体機能、免疫力の低下など、老化のサインは一般的に7歳頃からあらわれ始めることから、高齢期は7歳頃といわれています。しかし、近年の獣医療の発展やペットフードの改良により平均寿命が延びているため、高齢期とよばれる年齢をもっと延ばしてもいいのではないかと思います。

愛犬が健康で長生きすること、飼い主さんが一番望むことです。そのためには、日々の健康管理や食事、運動などがとても重要になってきます。飼い主さんの行動で、愛犬との楽しい時間を増やしていきましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 大福

    ボルゾイと暮らしています。
    大型犬の寿命は、短いですが長生きして欲しいです。
    知り合いの仔は、5歳で逝ってしまいました、皆さんもわたしも10歳は、いて欲しい、願わくば12歳以上と日々願いながら暮らしています。
    暑さや湿度にも弱く、食も細くて食べない事も多く、食欲アップとお腹の調子を何時も気にしています。
    本当にいつ迄も元気で居て欲しいと願っています。
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    ゴールデンと暮らしています。まだ七カ月です。先代のラブは10歳で亡くなりました。介護を覚悟していましたがあっという間でした。
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