1.大好きな飼い主さんを監視したい
家で仕事をしているとき、料理をしているとき、なにか視線を感じる…と思ったら、物陰から愛犬がこちらを見つめていた。なんて経験、犬を飼っているみなさんはあるのではないでしょうか。いつから見ていたの？と驚くほど、私たちが気付かないうちにこんな行動をしているときありますよね。
このとき犬は、飼い主さんとの信頼関係や安心感から、心が穏やかで落ち着いている状態で物陰から見つめています。
犬は飼い主さんの行動や雰囲気、表情などによって感情を読み取ることができるので、「構ってほしいけど、飼い主さん忙しそうだな…」という心理のもと、まさに「空気を読んで」飼い主さんのもとへ行かないよう我慢しているのです。そのため、オイデと声をかけると、すぐに飛びついてくれるでしょう。
犬の視線に気づかずに放置しすぎると、寂しがってストレスが溜まってしまいます。コミュニケーション不足を招きかねないので、構ってあげられなかった分たくさん遊んであげましょうね。
2.不穏な空気を感じている
犬は、家族の変化や不穏な空気を、敏感に察知することができます。
アイペット損害保険株式会社が、既婚者の飼い主さんを対象に行った「夫婦ケンカをしているときのペットの反応は？」というアンケートでは、「物陰から様子をうかがっている」が第1位でした。（ちなみに第2位は「仲裁に入ろうとする」、第3位は「無反応」）
こちらを不安そうに見つめてくる犬を見たら、ケンカをする気も鎮まるでしょう。またケンカの不穏な空気を感じ取って、元気のない飼い主さんのそばに近寄ってきたり、ペットの思わぬ行動に元気がでる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬は、「守る」という本能を持ち合わせています。これは祖先であるオオカミが持っていた本能で、人間と暮らし始めた今でも本能として備わっています。またケンカの仲裁に入るような行動も本能として働いているため、人間同士のケンカであっても仲裁に入ろうとします。
そのため、不穏な空気を感じ取って、仲裁に入る、もしくはどちらかを守ろうと、物陰から飼い主さんの様子をうかがっているのです。
犬は、いつもご飯をくれる、お散歩をしてくれる、一緒に遊んでくれる人をリーダーだと認識するため、一緒に過ごす時間が長い人ほど、ケンカの時などは犬が守ってくれる傾向にあるようです。
3.「怒られた！逃げろ！」
トイレの失敗や、家具を噛んでしまった、家の中を散らかしてしまったなど、粗相やイタズラをして飼い主さんに叱られると、その場から立ち去り、物陰に隠れる犬もいます。この場合、「怖がって逃げた」「ちゃんと反省してくれた」と思いがちですが、実はこの行動は、真逆の心理をあらわしています。
正解は、「怒られた！逃げちゃえ！」と、追いかけっこを楽しんでいる状態です。言ってしまえば、飼い主を軽く見て、バカにしています。このとき、「早く追いかけてよ」「構ってよ」という心理のもと、物陰からこちらを見つめています。
追いかけたり声をかけると、「構ってもらえた」と認識してしまうので、このようなときは徹底的に無視しましょう。
まとめ
同じ「物陰から見つめる」でも、犬の心理にはこんなにも違いがあらわれます。飼い主さんを見つめる見つめ方、見つめる場所、見つめる仕草によって、犬は気持ちを伝えようとしてくれています。飼い主さんはそれを理解しなければなりません。
あなたの愛犬は、どのパターンが多いですか？
