なぜ犬は散歩中に「拾い食い」をするの?
お散歩中に、愛犬が何かを拾って食べてしまったということは、珍しいことではありません。それは、犬の習性によるものだからです。犬は、食べられる物を見つけると、他の動物に食べられてしまう前に食べるという本能があります。そのため、お散歩中に食べられそうな物を見つけると、すぐに拾い食いしてしまうのです。
犬の拾い食いは危険?
犬には落ちている物が食べても安全な物かどうかは、判断できません。本当に食べられるものではない物も、口にしてしまうことがあります。他の犬の糞や、ティッシュやビニールなどのゴミが落ちていても、食べてしまうことがあるのです。タバコや、石なども食べてしまうことがあり、健康面に影響があるばかりか、毒性のある植物や殺虫剤などを口にして命を落としかねません。拾い食いは、絶対にやめさせた方がいいでしょう。
拾い食いをやめさせるには?
愛犬の健康面にも影響を及ぼしかねない拾い食い。やめさせるには、どうしたらいいでしょうか。
口輪
お散歩に出る際に、犬用マズルやペット用マスクと呼ばれる口輪をはめます。噛みつきを防止する意味で使うこともあります。サイズや素材も種類があり、ペットショップやホームセンターなどで購入することが可能です。ただし、口が開かないようにして拾い食いを防ぐものなので、根本的な解決にはなりません。犬にとっても、ストレスになりますから、慎重に利用するようにしましょう。
しつけ用スプレー
しつけ用スプレーは、苦みなどの味や犬が嫌がる匂いをつけることができるスプレーです。お散歩中に愛犬が拾い食いをしそうな物を見つけたら、そこにスプレーを吹きかけます。それを繰り返していれば、落ちている物はおいしくない、拾い食いはしない方がいいということを学習していくのです。ただし、スプレーをする対象を飼い主が先に見つけなくては、うまくいきません。
トレーニング
犬をしつけることによって、拾い食いをやめさせることは可能です。お散歩中は、犬がぐいぐいリードを引っ張って歩かないようにします。普段から、アイコンタクトができるようにしておき、お散歩中も犬が自分勝手に歩くのではなく、飼い主を意識できるようにしましょう。
「マテ」をよく覚えさせておき、拾い食いしそうになったら「マテ」の合図でやめさせます。食事やおやつを与える際には、飼い主の合図があったら食べてよいということを覚えさせておきましょう。これらは、日頃からおやつを使って「オスワリ」や「マテ」をさせるなどトレーニングをつんでおくことが重要です。
拾い食いをしてしまったら?
愛犬が何かを口にしてしまったら、慌てて口を開かせたりしないようにしましょう。飼い主も噛まれる危険があるからです。また、大騒ぎをすると犬は遊んでもらっていると勘違いしてしまいます。
何かを拾ったと思ったら、愛犬が好きなおもちゃやおやつを見せて下さい。おもちゃやおやつに気を取られて、口に入れたものを出したら褒めてあげます。そして、おもちゃやおやつを与えます。次第に拾った物を食べるのがよくないということを、覚えていきます。
拾い食いした物をすでに飲み込んでしまっていたら、様子を見て、少しでもいつもと違うと感じたら動物病院へつれて行きましょう。
まとめ
犬が拾い食いをするのは、本能による行動です。だからといって、そのままにしていては、健康面に影響があるばかりか、命の危険にもさらされてしまいます。
拾い食いをやめさせるには、お散歩中だけでなく、日頃からトレーニングしておくことがとても大切です。それには、時間もかかりますし、根気がいることです。でも、愛犬を守ってあげるのは飼い主の役目。うまくできた時には、大きな喜びがあることでしょう。拾い食いをしなくなるようトレーニングして、楽しいお散歩タイムにして下さいね。