1.犬が「音」を怖がる原因
聞いたことがない音だから
自然界に存在しない音に対して、犬は怖がるようになります。例えばドライヤーや掃除機、インターフォン、電話など、これらの音がすると吠えたり隠れたりする犬も多いのではないでしょうか。「聞いたことがない音」のため正体が分からず、余計に恐怖心を抱いてしまいます。
大きな音だから
大きな音として、花火や雷、工事の騒音などが挙げられます。人は状況を理解することができますが、犬にはなんのことやら。突然大きな音がして、ビックリしないワンちゃんはいないはずです。
音を怖がっているときの対処法
犬が音に対して怖がっているとき、犬に対してやっていはいけないことは、「優しくなだめること」です。
「怖がっていてかわいそう」と、側に寄って撫でたり、声をかけたり、おやつをあげてしまうと、「怖がる=構ってもらえる」と認識してしまいます。
こんなときこそ飼い主は「こんなの怖くないと」と、堂々としていなければなりません。犬は飼い主の堂々とした態度を感じ取り、安心感を得ることができるのです。
2.犬が「人や他の犬」を怖がる原因
社会化の欠如
犬は生後約3~12週の間に母犬や兄弟犬と過ごすことで、さまざまなことを経験して社会性を学びます。
この時期は社会化期とよばれ、イタズラをすれば母犬が怒り、兄弟犬とじゃれたりケンカをすることで「噛まれることは痛いものだ」と学び、他の犬や人との関わり方を学ぶことができます。この時期は恐怖心よりも好奇心が勝っているため、知らない人や犬でも積極的に交流しようとします。
しかし、この社会化期に母犬や兄弟犬と離れた犬は、犬としての習性を身に着けることができず、またコミュニケーション方法が分からず、知らない人や犬を怖がるようになってしまいます。
人や犬に対してトラウマがある
人や犬と接して、過去に怖い思いをした犬は、人や犬に苦手意識を持つようになります。例えば人から虐待や暴力を受けたり、子供に追いかけられたり、他の犬から噛まれたり、…。
人や犬を怖がってるときの対処法
人や犬を怖がっているとき、無理やりに近づかせようとするのは禁物です。防衛本能からケンカになり、噛みついてしまう可能性があるからです。その場に留まり、人や犬が離れるのを待ちましょう。
3.犬が「外」を怖がる原因
知らない場所
社会化期に外の世界にあまり触れなかった犬は、知らない場所を怖がるようになります。安全な家から出たくないと思うようになり、散歩に出かけることも嫌がるようになります。また散歩に出かけても、いつもの散歩コースと違う方向へ行こうとすると、極端に嫌がったりします。
車や自転車などの乗り物
車や自転車にひかれそうになったことがあるなど、過去に外で怖い思いをしたことがある犬は、それがトラウマとなり、外を怖がります。
外を怖がっているときの対処法
本来犬は、運動が好きな動物です。ましてや飼い主さんと一緒なら、どこへでも一緒に行きたいと思うはず。「外の世界は楽しい」という認識を持ってもらうため、いろいろな場所に慣れてもらいましょう。このとき、無理やりに連れ出してはいけません。例えば抱っこしたり、カートに乗せたり、「飼い主と一緒」という安心感を与えます。地面に下ろし、少しでも歩いたらおやつをあげましょう。慣れてきたら少しずつ距離を伸ばします。少しでも怖がっている様子がみられたら、側に寄って優しく声をかけてあげましょう。
まとめ
犬は人と比べて、はるかに聴力優れています。常に音を感じ、世界に触れています。自然界に存在しない音を怖がることは当たり前のことですが、その都度恐怖心を抱いていては、ストレスがたまり、快適に過ごすことができません。
少しでもストレスが和らぐよう、愛犬の恐怖心を取り除いてあげましょう。