犬が散歩中になんでも口にしてしまう!主な原因とやめさせる方法

犬が散歩中になんでも口にしてしまう!主な原因とやめさせる方法

愛犬にとって、散歩はなにより楽しい時間だと思います。けれども、その楽しい散歩の途中で、落ちている生ごみや、虫などを口にしてしまう癖があると、楽しいはずの散歩が大変な事故になりかねません。今回は、なぜ、散歩中に拾い食いをしてしまうのか、その原因と拾い食いを辞めさせる方法をご紹介したいと思います!

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犬が拾い食いをする原因

ご飯を食べている二匹の犬

実は、犬の拾い食いという行為は、犬が獲物を捕食して食べていたころの名残で、本能から来る衝動の一つと考えられています。
食べられそうな獲物に近づき、捕まえ、ニオイを嗅ぎ、安全だと犬なりに判断してそれを食べる。犬にとっては、とても自然な行動なのです。
これは、人間にも言えることで、離乳を済ませたばかりの小さな子供さんや子犬は、家の中にいても、床に落ちているモノを口に入れたりしますよね。
人間も犬も、成長するにつれ、「拾い食いをしてはいけない」と躾られることと、落ちているモノを拾って食べなくても、十分に栄養があり、美味しいモノが食べられることが理解できるようになると、だんだんと「落ちているモノを拾って食べたい」という欲求が薄れていきます。
さらに、全ての犬が野生の本能を残しているワケではないので、全ての犬が喜んで拾い食いをするというワケではありません。
飼い主さんを悩ませるほど頻繁に拾い食いをする犬には、それなりの原因があります。
例えば、以下の3つの理由が考えられます。

1.食い意地が張っているから

犬種によっては、非常に食いしん坊な性分の犬がいます。
わが家のアメリカン・コッカースパニエルのめいぷるは、お腹がいっぱいでもいくらでもご飯やおやつを欲しがります。
食べず嫌い、ということがほとんどなく、食べ物に対する警戒心も全くありません。
そういう性分の犬は、特に拾い食いに対して注意が必要です。

2.飼い主さんの注意を引きたいから

散歩の途中、拾い食いをしたら飼い主さんがとても構ってくれたから、それを繰り返す…というケースがあります。
カエルやミミズ、トカゲなどを愛犬が「パク!」と口に入れてしまったら、女性の飼い主さんであれば、「キャア!なんでそんなモノを食べるの?!」と悲鳴を上げて大騒ぎをしてしまうのではないでしょうか。
その様子が、犬にとったら「飼い主さんが構ってくれた、おおきな声で喜んでくれた」と勘違いして覚えてしまい、拾い食いをしたら、飼い主さんが自分だけを見て構ってくれる…と思って、飼い主さんの注意を引くために拾い食いをするのです。

3.好奇心が旺盛だから

食欲もさることながら、「これはどんな味、食感がするんだろう?」という好奇心に駆られて、落ちているモノを食べずにはいられない…というケースです。

散歩中に拾い食いをすることで考えられる危険

スイカを嗅ぐ柴犬

植物による中毒

人間には無害でも、犬に摂ったら毒になる植物があります。
例えば、ネギ、玉ねぎ、ニラなどが有名です。また、最近ではブドウも犬にとっては危険な食べ物だということが分かっています。
それ以外にも、実は私たちの身の回りには、たくさんの野草を目にしますが、もともと、野草の中には実や葉、根などがそれぞれ漢方薬になる薬草もあります。
けれども、薬も摂取の仕方を間違うと、毒になり、最悪の場合は命を落とすほどの猛毒を含んでいる植物もあります。
それらの種類は非常に多いので、「この野草は食べられる」「この野草は毒があるから食べてはいけない」と、完璧に判断することは専門家でない限り、不可能です。
ですから、出来るだけ自然に育っている草花を愛犬に食べさせないようにするのが一番です。

生き物による中毒

ヒキガエル、ムカデなど体内に毒を持っている生物を犬が食べた場合、中毒症状が出ることがあります。

吸い殻

たばこ

道路に落ちているタバコの吸い殻にも、ニコチンが含まれています。
そのため、大量に食べない限りは、生死に関わるような重篤な状態にはなりませんが、下痢や嘔吐などの症状が出ます。

毒餌を食べてしまうことによる中毒

農薬を散布されているのを知らずに、拾い食いをしてしまったり、普段から犬を飼っている人への理不尽な恨みのために置かれた毒餌を食べてしまう危険もあります。

生ごみの中の串、割れた鶏の骨が食道に刺さる

落ちている生ごみの中には、焼き鳥などに使われる串、縦に裂けるように割れる鶏の骨を飲み込んだ場合、食道や胃が傷つくことが考えられます。

犬から人への感染症の危険

帽子をかぶっている女性とヨーキー

犬が拾い食いしたモノの中に寄生虫がいれば、当然、寄生虫も一緒に犬の体に入ってきます。
犬から人へ感染するタイプの寄生虫もいるので、犬が発症しなくても、飼い主さんの体の中に入った寄生虫のせいで、飼い主さんに下痢や嘔吐などの症状が出てしまう恐れもあります。

散歩中の拾い食いを予防する方法 

ゴールデンリトリバーと女性

リードを短めに持つ

散歩中、自由に歩かせてあげたい…と思うかもしれませんが、外は拾い食いの危険だけではなく、車や自転車などと接触する危険もあります。
基本的な事ですが、犬を散歩させる時は、リードを短めに持ち、飼い主さんから付かず、離れずの距離で歩くようにコントロールしましょう。

散歩コースを見直す

もし、拾い食いをしないようにトレーニングをしている最中であれば、飼い主さんだけで一度、愛犬との散歩コースを歩いてみましょう。
生ごみが散乱しているポイントはないか、農薬が撒かれそうな花壇はないか、道の周りの雑草などが伸び放題になっていないかなどをチェックしてみましょう。

日が沈んでから散歩に行く時は明るめのライトを用意する

太陽が出ている間は、愛犬が拾い食いをしないように周りに気を配ることが出来ますが、日が落ちて暗くなると、人間の視野や視界はとても狭くなります。
太陽が出ている間に散歩に行くのがベストですが、それが出来ない時は、愛犬が歩く周辺をしっかりと照らせるようなライトを必ず持参しましょう。

散歩中の拾い食いを止めさせる方法

ピンクのパーカーとリトリバー

何かを食べる時は、飼い主さんの許可を得てから食べる、というルールを教える

普段のごはん、おやつも、「飼い主さんからの許可を貰って食べる」ことを徹底的に教えます。
「口に入れる前に飼い主さんの許可を貰う」と犬が理解するまで、根気よく続けましょう。

愛犬の意識を飼い主さんに向けるように声をかける

散歩の途中、なにか愛犬の興味を引きそうなモノが落ちている、と飼い主さんの方が先に気が付いた時、愛犬の名前を呼び、注意を引き付けます。
きちんと飼い主さんに反応したら、しっかりと褒め、その場からなるべく早く立ち去ります。
そうすることで、「拾い食いをしたい」と思っていた愛犬の意識をそらすことが出来ます。

落ちているモノを無視したら、ご褒美

飼い主さんの許可なく食べ物を口にしない…ということが出来るようになった頃に、わざと散歩の途中で、飼い主さんが落としたとわからないように、そっと愛犬の進行方向におやつを置きます。
そのおやつを愛犬が無視するか、あるいは気にしつつも一切、口を近づけなかったら、しっかりと褒めてあげます。
ここまで来れば、拾い食いの衝動は、ほぼ抑えられていると考えられます。

口輪をはめる

もともと「拾い食い」は本能的な衝動とも言えるので、なかなか思うようにトレーニング出来ない場合もあります。拾い食いを完全にしなくなるまで、一時的に散歩中は口輪をはめて、危険を回避する、という方法もあります。

まとめ

草の匂いを嗅ぐ犬

散歩中の愛犬の拾い食いを止めさせるには、「なぜ、拾い食いをするのか」という原因を考えてみましょう。食い意地からなのか、好奇心からなのか、飼い主さんの興味を引きたいからなのか?その原因がわかれば、散歩中の拾い食いを止めるようにトレーニングする方法も決まってきます。とはいえ、もちろん、拾い食いをしなくなっても、散歩中、愛犬の健康を害するようなモノが散歩コース内にないように気を配ることを忘れてはいけません。

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