犬は「初めての場所やもの」にストレスを感じやすい?

犬は「初めての場所やもの」にストレスを感じやすい?

みなさんは愛犬が苦手なものや怖いと感じているものをしっかりと把握することができていますか?また、それに対するストレスについて考えたことがあるでしょうか?ここでは、多くの犬が苦手とする「初めての場所やもの」に対する意識や感じるストレスについて考えていきたいと思います。

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記事の監修

犬の気持ちは行動に現れる。知っていますか?犬が顔を左に向けた時にはストレスを受けている可能性があることを。犬は様々な方法で人に気持ちや考えを伝えているのです。それを受け止めてアドバイスとして活かすことを仕事としております。様々な専門の知識と20,000時間以上の教育実績があなたとその愛犬の生活を助けて豊かに導きます。

初めての場所やものなどが苦手な犬は多い

不安そうにするチョコラブ

私たち人間も初めて見るものや場所、初対面の人に対して緊張したり、不安を感じたりすることがあるでしょう。犬も同じです。初めて見るものや場所、初めて会う人に対して不安や恐怖を感じることがあります。

ただ、初めてのものを苦手とするのは、決して悪いこととは限りません。慣れていないものに距離を置くのは、動物として大切な危機感や予測能力をしっかりと持ち合わせているということです。

これは、人間を含めた動物が自分の命や家族、仲間を守るために必要な能力で、犬の多くも初めての場所やものを苦手と感じやすいのです。

不安や緊張がありながらも、好奇心や探求心から近づいたり観察したりして徐々に順応していきますが、この時感じている不安や恐怖心が強すぎると、少し困ったことになってしまいます。

犬がストレスを感じた時の行動

動くのを嫌がるブルテリア

初めての場所に行った時などに感じる不安や緊張は、犬にとって大きなストレスとなりますが、時間の経過や経験を重ねることで徐々に慣れてストレスも感じなくなっていきます。

ただし、あまりにも不安や緊張が強すぎる場合は、慣れないどころかストレスばかりが増幅してしまうこともあるのです。このような強いストレスを感じた時、犬はどのような硬度を取るのでしょうか?

犬のタイプや性格など個体差がありますが、多くの場合は以下のような行動がみられます 。

  • 逃走
  • 固まる
  • 震える
  • 失禁
  • 攻撃(吠え、噛みつき)
  • 自傷行為(自分の足や尻尾を噛む)
  • 攻撃の転移行動(対象物以外の人やものへの攻撃)

無理に慣れさせようとすると、ストレスやそれに伴う行動が高まってしまう可能性があるため、愛犬の様子をしっかりと観察して適切な対応を取ることが大切です。

監修ドッグトレーナーによる補足

犬の気持ちを理解するには、犬の行動を観察してあげましょう。

対象のものに対してどのような行動をしたのか、嫌がるような仕草がある場合はストレスを感じている可能性が高いと考えられます。

家の中、散歩中など、常に愛犬の行動を観察することはとても大切です。

犬のストレスを減らすためには「社会化」が大切

リードをくわえているジャックラッセル

初めての場所や人、ものが苦手なのは犬としての本能ですが、人間社会で生活する上で、そのままにしていいわけではありません。ただし、苦手なものを克服するのは簡単ではありません。犬にとっても大きなストレスとなるため、苦手なものを少しずつ減らしてあげましょう。

そのために飼い主さんができるのが「社会化トレーニング」。これは子犬のトレーニングとして有名で、子犬の頃からお迎えしたことがある方なら、耳にしたことがあるでしょう。

社会化とは?

犬の「社会化」とは、簡単に言うと色々なものに慣らすということ。生後4か月頃までの子犬は、恐怖心が少なく好奇心の方が勝っているため、初めて出会うものに対しても抵抗感なく受け入れることができるとされています。

その「社会化期」を利用して、これから人間と一緒に生活していく中で行くであろう場所や人、触れ合う可能性のあるものなどに慣らしておくことで、成犬になった時にストレスを感じる機会が少なく、快適に過ごせるようにすることを目的としています。

社会化のポイント

社会化トレーニングでは、あらゆるものを細分化してひとつずつ丁寧に慣らしていくことが大切と言われています。

「人」に慣らす場合、性別、年齢、髪の長さやメガネ、服装などの外見の特徴など異なる要素を持つたくさんの人に合わせると良いでしょう。

その他にも、日常の散歩などで出会う車や自転車などの乗り物、踏切や人混み、家の中の掃除機やドライヤーなどの音、チャイムや電話の着信音など、人間社会の中に存在するありとあらゆるものに触れさせて慣らしてあげましょう。

監修ドッグトレーナーによる補足

社会化については、慣れるまでに何年も要するケースもあります。

「今日は出来なかったけど大丈夫」と焦らずに気長に思って頂ければ、愛犬の社会化は徐々に進みますよ。根気よく、おおらかに接してあげましょう。

まとめ

こちらを見上げる白い小型犬

犬は初めてのものが苦。ストレスを防ぐためには子犬期の社会化トレーニングがとても大切です。しかし、社会化期を過ぎても苦手なものがたくさんある場合は、どうすればいいのか困っている飼い主さんもいることでしょう。

成犬になっても、初めてのものに対して全く慣れることができないというわけではありません。子犬に比べれば少し時間がかかるかもしれませんが、いくつになっても社会化はできるのです。

愛犬が大好きなおやつやおもちゃを持って、いつもと違う公園や街に出ていろいろなものに触れさせる機会を作ってあげましょう。ただし、すでに苦手意識を持っているものに対して無理強いは禁物!愛犬のペースの合わせてゆっくり克服するよう寄り添ってあげましょう。

多くのものと出会い、慣れ、乗り越える経験をしてきた犬は、自信を持って行動することができるようなるので、初めての場所や初めての人に出会っても、臆することなく平常心で過ごし接することができる傾向があります。

犬に自信をつけることは、不安や緊張によるストレスを減らすことにも繋がります。愛犬の毎日を穏やかで楽しいものにするために、ぜひ社会化などを通して多くの経験をさせてあげましょう。

監修ドッグトレーナーによる補足

犬は、何歳になっても社会化で変わる可能性があります。

成犬になったからと諦めずに、決して無理強いすることなく徐々に慣れるようにしてあげましょう。

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