叱ってばかりでは変わらない!犬に本当に伝わる褒め方と叱り方

叱ってばかりでは変わらない!犬に本当に伝わる褒め方と叱り方

愛犬に対して褒めることと、叱ることのどちらが多いですか?特に日本人は注意や指導など叱ることが非常に多い傾向にあるようですが、犬を叱ることはタイミングや強さなどに的確さが求められるため実はとてもむずかしいことなんです。言葉が通じない愛犬に本当に伝わる叱り方や褒め方を知って今よりもさらにいい関係を築いていきましょう。

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記事の監修

犬の気持ちは行動に現れる。知っていますか?犬が顔を左に向けた時にはストレスを受けている可能性があることを。犬は様々な方法で人に気持ちや考えを伝えているのです。それを受け止めてアドバイスとして活かすことを仕事としております。様々な専門の知識と20,000時間以上の教育実績があなたとその愛犬の生活を助けて豊かに導きます。

犬を褒める割合と叱る割合

撫でられているチワワ

みなさんは、愛犬に対して日々どれくらいの割合で褒めたり叱ったりしていますか?実は、犬のしつけやトレーニングを行う上で基本とされているのは「8割褒めて2割叱る」です。

トレーニングが進めば、色々なことを覚えてくれて叱ることも少なくなり、褒めることが増えていくことでしょう。しかし、一緒に暮らしていると、少しでも吠えたりいたずらされたりなど、してほしくないことばかりが目についてしまい「こら!」「やめなさい!」などと注意することは少なくないと思います。

逆に、落ち着いて過ごしていたり、おとなしく寝ているときに「静かにしていていい子ね」とわざわざ愛犬を褒める飼い主さんは少ないでしょう。叱ることは意識しなくても簡単にできるのに、褒めることは意識しないとなかなかできないのです。

愛犬に対して「こうしてほしい、こうあるべき」と犬の理想像のようなものを持ってしまいがち。理想から外れたり、都合の悪いことをされる度に簡単に叱りますが、問題を起こしていない状態を「普通」として捉えてしまうので褒めようという発想にならないのです。

監修ドッグトレーナーによる補足

「できて当たり前」ではありません。指示しなくても普通にできてしまうことはすごいことだと改めて理解しましょう。

そうすることで普通に思って見逃している愛犬の行動を改めて確認し、「よくできてるね、すごいね、ありがとう」など感謝も伝えてあげましょう。

犬に伝わる叱り方

指をさされている子犬

粗相をしてしまったり、トレーニング中なら、愛犬を叱らなければならない場面も当然あるでしょう。しかし、人間の子供とは違って犬には言葉で伝えることができないため、叱るにはちょっとしたコツや適切なタイミングがあります。

叱るタイミングは「現行犯のみ」

犬を叱るタイミングは現行犯が基本です。

例えば、留守番中にトイレを失敗したりいたずらをしてしまっていた時に、帰宅するなり叱るのは問答無用です。犬は何で叱られているのかさっぱり意味がわからず、叱っても無駄どころか飼い主に対して恐怖心や反抗心を持つだけです。

時々「うちの子は叱ると反省した顔をする」と言う飼い主さんもいますが、それは困惑したり怒っている飼い主さんが怖いという表情です。残念ながら人間が都合よく反省していると解釈しているに過ぎません。

監修ドッグトレーナーによる補足

人間同士でも、叱った時に相手のリアクションで勝手に反省しているはずだと思い込んでしまうのと同じです。

表面だけ見て思い込んでしまうのはとても危険。そのままではいつまでも問題行動は改善しません。

叱られることすらうれしい犬もいる

特に子犬に多いのが、人と一緒にいることや遊ぶことが大好きな積極的で元気なタイプの性格は、「話しかけてくれた!こっちを見てる!」と勘違いして叱られたことを喜んでしまう場合があります。

嬉しいことだと認識すると、わざとくり返して気を引こうとしたり、どんどんエスカレートする傾向もあるので、子犬の頃は特に性格を見極めることも大切です。

叱られることを喜んでしまう場合は「完全無視」するのが効果的です。飛びついたり甘噛みなどをしたら、目を合わせず声もかけずに部屋から出て行ってしまいましょう。

監修ドッグトレーナーによる補足

急に完全無視をすると、一時的に問題行動が酷くなることがあります。飼い主に無視されたり、どこかに行かれてしまうことで問題行動で気を引こうとします。

これで構ってしまうのはNG。行動が酷くなるのは一時的だと根気よく無視を続けることで、徐々に問題行動がなくなっていきます。

愛犬も辛いのだと理解し、飼い主さんは慌てず、諦めずに続けてみましょう。

基本的に体罰は必要ない

犬にとって、叩いたり蹴ったりなど体罰を与えるトレーニングや訓練は基本的に不要です。
犬の性格や状況などに応じて、多少使わざるを得ない場合があるかもしれませんが、体罰によって正しい行動へ導くことはとても難しく、タイミングが少しでもずれていたら伝わりませんし、強さの加減などもコツがいるものです。

間違った叱り方は、愛犬と飼い主の関係性を壊し、信頼関係を失わせる可能性があります。ドッグトレーナーや訓練士などプロの指導の下以外では、決して自己流で体罰を使った叱り方はしないようにしましょう。

犬は褒めて伸ばす方が簡単!

撫でられて笑顔の犬

犬のしつけやトレーニングには、叱るよりも犬を褒めるほうが実はとても簡単です。多少タイミングがずれていても、悪いことをしているときに褒めなければ害にはなりません。犬はただうれしいだけです。

的確なタイミングで褒められれば、それが望ましい行動であるということが犬にもしっかりと伝わります。「特に褒められるところがない」と思う人もいるでしょう。その場合は「特別いいことをしているとき」ではなく「悪いことをしていないとき」を褒めるようにしてみてください。

吠えたり噛んだりせずトイレの失敗もいたずらもなく…という状況を「普通」と捉えてしまえば、確かに褒めるところはそう多くないでしょう。その「普通」の状況だと思っている行動は実はすごいことだと気づいて上手にできてすごいことだと褒めてあげましょう。

静かにしているのは当たり前だと、構わず褒めもせずに放っておくと、もしかしたらかまってほしくて騒ぎ出したり、気を引くためにいたずらをするようになるかもしれません。そうなったときだけ叱るのでは、犬にとってフェアではありませんよね。

まとめ

顔を揉まれている犬

犬のしつけを行う上で大切なのは、好ましくない行動を叱ったら、好ましい行動をとった時に何倍、何十倍も褒めてあげることです。

叱るタイミングは、現行犯でなければ犬は理解できず、タイミングがズレてから叱っても「何を怒られているのかよくわからない」と犬を混乱させてしまうだけです。

叱った後は好ましい行動に誘導するなどして必ず褒めて終わるようにすることを意識しましょう。愛犬に「何が正しいのか」ということをわかりやすく伝えてあげてください。

監修ドッグトレーナーによる補足

プロは、経験などから的確に叱ることができますが、一般の飼い主さんが適切に叱るのはとても難しいことなのです。

叱り方やタイミングを間違えれば、ただ恐怖を与えるだけで問題行動が悪化することも少なくありません。

無理なことはせず、できないことが当たり前、できたらすごいことだと褒めることが大切ですよ。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 男性 ごんぞう

    トイプードル オス 8才を飼ってます。
    散歩を1日2回 朝と夕方に行きますが。部屋でウンチします どうしたら 駄目な事か伝えるのが 分かりません。
    躾は 現行犯じゃないと 意味がないらしいので。 叱りません。 いい対処方法があれば 教えてください。
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