愛犬がウンチを体にこすりつける理由とは
シャンプーをした後や散歩の途中などで、愛犬が自分のウンチや他の犬のウンチを体にこすりつけることはありませんか?
シャンプーしたてだろうが、トリミングしたてだろうが、お構いなしで頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
汚いものなので飼い主としてはどうにかしてやめさせたい行動ですよね。なぜ、ウンチを自分の体にこすりつけるといった行動を取るのでしょうか?
自分のニオイを隠すカモフラージュ
犬は野生時代に群れを作って狩りをしていたことは、ご存じの方も多いでしょう。獲物を狩るときに自分のニオイが相手に気づかれると逃げられてしまいます。
そこで、土や草のニオイや獲物の死骸や糞のニオイを身にまとうことで、周りに溶け込み狩りやすくしていたのです。こうした野生時代の名残が表れているのではないかと考えられます。
また、シャンプーをした後には必ずといって良いほど、床や家具、ソファやクッションなどに体をこすりつける仕草を見ることはありませんか?
これも、いつも生活している空間のニオイと、自分のニオイが異なっていることにソワソワして、「一刻も早くこの違うニオイを消したい!」という気持ちから、ゴシゴシと体をこすりつけているのです。
味方に獲物の位置を教える
自分のニオイを隠すためだけでなく、捕らえた獲物の死骸や糞などのニオイを付けて群れの中へ帰っていくことで、他の仲間がそのニオイを辿って仕留めた獲物の場所を把握することができます。
「獲物を仕留めたぞー!」という報告をするとともに、貴重な食料を仲間に分け与えるべくニオイを持ち帰っていたと考えられます。厳しい野生の中を生き残るためには、そういった協力が必要不可欠だったのでしょう。
リーダーのニオイを付けたい
糞に限らず、飼い主さんにもゴシゴシと体をこすりつけることがあります。群れで生活してきた犬にとってリーダーは絶対的存在です。飼い主さんときちんと服従関係が結ばれていれば、飼い主さんが犬にとってのリーダーですよね。
服従関係があるからこその理由ですが、「リーダーと同じニオイを付けたい」、「リーダーと同じニオイを纏わなければ!」、という感情から相手のニオイを自分に付けようとするのです。これは服従心が表れており、犬からの愛情表現と捉えて良いでしょう。
ただ単にその行動が好き
野生の名残だけでなく単に刺激の強いニオイに体をこすりつけたいという気持ちだけで行っている可能性もあります。
その行動を取ることで関心を集めたいという欲求から糞などのニオイの強い物に体をこすりつけることがあるのです。
元々カモフラージュのつもりでこすりつけていたのが、飼い主さんのリアクションを見てだんだんと癖になってしまったというケースも考えられますね。
愛犬がウンチに体をこすりつけるのを止めさせるには
まず本能で行っている場合は、無理やりやめさせることは難しいと思っていて良いでしょう。しかし、回数を減らしたいということであれば少しの心がけで改善するはずです。
糞に近づけないようにコントロールする
コントロールと聞くと難しいように感じますが、散歩の最中に他の犬の糞や鳥の糞など目に見えてわかる場所には愛犬を近づけさせないように道を変えたり、避けたりするように気を付けましょう。
ニオイにつられて近づこうとした場合は、「いけない」とリードを使って制御するようにしてください。
シャンプーの頻度とニオイを見直す
シャンプーのニオイが強いとそのニオイを消そうとするためにこすりつける場合もあります。また、せっかく自分の落ち着けるニオイになったと思ったらまたシャンプーをされたとしたら、愛犬も一生懸命ニオイを消そうとしますよね。
一度、使用しているシャンプーのニオイが強くないか、またシャンプーの頻度を見直すなどの、改善を図ってみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。野生の名残から糞に体をつける場合と、強い刺激を求めてニオイをこすりつけている場合があることがわかりました。
ピタッとやめさせる方法は難しいと思いますが、少しの心がけで改善する可能性がありますので、ご紹介した方法を試してみてはいかがでしょうか。