犬の脾臓の腫瘍について 種類や症状、早期発見方法など

【獣医師監修】犬の脾臓の腫瘍について 種類や症状、早期発見方法など

お気に入りに追加

犬のガンでは、脾臓に腫瘍ができることも多いようです。犬の脾臓の腫瘍は早期発見されにくく、さらに悪性である可能性も高い病気です。今回は犬の脾臓の腫瘍について、症状や種類、早期発見法などについてまとめました。

27652view

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の脾臓の腫瘍とは

犬の臓器イメージ

脾臓(ひぞう)は胃の下にある内臓で、主に古い赤血球の選別や、免疫機能に役立つリンパ球を作り出す役割をしています。普段は骨髄が血液細胞を生成していますが、この骨髄がうまく血液細胞を作れないと脾臓がその役割を果たすことがあります。そのため、脾臓は非常に血管が多く、なおかつ損傷しやすい臓器とされています。

犬の脾臓の腫瘍は、この臓器や血管に腫瘍(しこり)や血腫(血のかたまり)ができてしまう病気です。犬の脾臓の腫瘍は人間の病名で言えば、脾臓ガンと呼べるものになります。

犬の脾臓にできる腫瘍の種類

検査を受けるゴールデンレトリバー

犬の脾臓の腫瘍には悪性と良性があります。これらの脾臓のガンは、血管肉腫、繊維肉腫、リンパ種、肥満細胞腫など、脾臓の様々な部分にできるものがありますが、その50%~70%は悪性とされ、血管肉腫など、かなり症状の重いものであることも多いとされます。

犬の脾臓にできた腫瘍が良性であった場合も、破裂する恐れがあり、出血により死亡することもあるとされています。悪性は転移することもある恐ろしいものですが、良性もまた犬の命を危険にさらす恐れのあるものです。

犬の脾臓腫瘍の症状と治療

118517274 ぐったりと寝ているシュナウザー

犬の脾臓腫瘍はほとんどの場合、検査で良性か悪性かを判断することは難しいとされています。それは、脾臓という臓器の構造上、血管が多く、針を刺しての血液の採取が、脾臓の破裂などの危険を伴うので判別が難しいとされているようです。

そのため、犬の脾臓に腫瘍ができたと確認できた時点で、良性か悪性かに関わらず、脾臓を摘出するなどの手術を受けます。その後に悪性と分かれば、他に転移などがないか調べるという流れになることも多いようです。

症状については、初期段階で犬の脾臓腫瘍を見つけるのは非常に難しいとされています。報告されているものでは、腫瘍が大きくなると、犬が元気ではない状態と元気な状態を繰り返す、食欲不振、嘔吐、歯肉が白くなる、運動してもすぐばててしまう、寝てばかりいるなどの状態になったりします。

この中でも、元気と元気ではないを繰り返すというのは、脾臓の腫瘍が出血しており、それが原因で体調が良くなったり悪化したりすることが理由とされています。これは腫瘍の出血により、貧血などを起こし、元気がなくなることなどが原因のようです。

犬の脾臓の腫瘍は、一時的に元気になったからといって安心していると、脾臓が大出血を起こし、最悪の場合死に至ることもあります。

脾臓腫瘍の原因とかかりやすい犬種

癌細胞イメージ

犬の脾臓に腫瘍ができる原因については、まだはっきりと解明されていないのですが、一説によれば何らかの原因で、体内の炎症をコントロールできなくなり、その結果ガン細胞になり、腫瘍になると言われています。

また、これもはっきりしてはいませんが、人間と同じように食事やストレスといったものが、犬の脾臓腫瘍を誘発している可能性もあるでしょう。

脾臓腫瘍のできやすい犬種はゴールデンレトリバーなどと言われていますが、脾臓のガンはどの犬にも発症する確率のある病気です。

犬の脾臓腫瘍を発見するには

顕微鏡を覗く犬

人間と同じで、犬の腫瘍も早期発見が大切になってきます。病院によっては、CT検査などを行っており、これも発見には有効な方法ですが、全身麻酔をしなくてはいけないという大変さが伴うので、定期的な健康診断を受けて、腹部のエコー検査をしてもらうのがよい方法だという意見もあります。

脾臓の腫瘍の早期発見などの他にも、犬の健康状態を把握するために、定期的な検診はできる限りした方が安心でしょう。

まとめ

術後カラーをつけた犬

いかがでしたか?犬の脾臓腫瘍は、原因がまだ不明であり、ガンができてしまった場合、手術をしなくてはいけない可能性がある、とてもリスクの高い病気です。

しかしながら、脾臓腫瘍の早期発見が、犬の生命に関わることは確かなので、定期健診などをまめに受けることが大切でしょう。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 もなか

    15歳のミニチュアダックス(♂)虚勢済み
    腹部がやや張っていたので、かかりつけの動物病院で検査した結果、レントゲンに拳大の大きな脾臓(もしくは脾臓付近)に腫瘍があるとの診断でした。高齢でもあったので麻酔や手術のリスクも考えその場では温存療法(そんなものはない)希望。貧血の数値も悪かったのでベタメタゾンというステロイド系の内服薬を処方されましたが、一ヶ月後貧血は悪化。さらに腹部は腫れ、はちきれそうな程膨らんでいました。(わんこ自身は食欲もあり、元気)大きな設備のある動物病院でセカンド・オピニオンし、(結果は同じ)手術しか方法はなく余命は明日か1ヶ月程(破裂したら終わり)と宣告。麻酔のリスク、貧血のため輸血も必要(輸血犬との血液に対する拒絶反応のリスク)、また、手術が成功しても感染症リスクや血管肉腫などの悪性腫瘍の場合は予後も悪い。そのリスクを全部背負って即日手術を決断。その時は本当に愛犬に自分勝手な判断で手術に踏み切った事を謝り、後悔しました。もう二度と会えないかもしれない。つらい手術をしても長く生きられないかもしれない。本当に賭けでした。
    結果は、全てクリアし、脾臓摘出した事で根治できました。定期的な観察は必要となり、肝臓の数値も高いのでサプリやウルソで現在治療中。
  • 投稿者

    50代以上 男性 匿名

    うちはワイヤーフォックステリアなのですが同じく脾臓またはその付近に腫瘍が見つかりました。かなり大きなものだそうです。嫁と相談した結果10歳という年齢とうちの金銭的に余裕がないということから温存しながらケアしていくという方向でいるのですがなんとか治療してやりたいというのが私の本心です。
    手術に掛かる費用的なものはお幾らぐらいでしたでしょうか?
    参考までに教えて頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします
  • 投稿者

    40代 女性 あむ

    先日、10歳♂脾臓摘出手術を受けました。腫瘍が見つかり、幸いにも腫瘍が破裂する前に見つけられたのが幸いだと思っています。CT検査、レントゲン、エコー含め25万ぐらいでした。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    先日吐いたりうんちが少しゆるかったため病院に行って腹部エコーをしてもらったところ腸に腫瘍のようなものがあるとつげられました。12歳のダックスですが場所が悪いため大きな病院でないと手術できないそうです。まだ悪性かはわからないため様子をみています。今のところ吐いたりしていません。年齢も近くに大きな病院はないため
    とても悩んでいます。
  • 投稿者

    50代以上 女性 ひでよぴ

    我が家の愛犬 秀吉が今日 脾臓摘出手術をしました。2年前に突然ヘルニアを発症、慢性型で場所も悪く 手術できないとの事‼︎ ゴールデンレトリバーが両足麻痺 MRi を受けた大型病院では 安楽死も言われました。私が世話をすると 決め かかりつけの先生の指示どおりにヘルニアの治療を始めました。針治療、レーザー治療 投薬治療 マッサージ と出来る限りの事をした結果、一ヶ月後には右足(麻痺がきつかった足)を補助すると、歩けるまでに回復、三ヶ月には、何の補助なく 一人で歩ける様になりました。その後は様子を見ながらマッサージ、レーザー治療、投薬治療を続けながら二年近く経った今年始めに、いきなり食欲減退、元気もなく顔を下にむけて無表情、検査の結果 極度の貧血。
    高濃度のビタミン等々連日点滴治療を行いましたがあまり結果でないまま一ヶ月半経った先週火曜日 レーザー治療中お腹に何か腫れがあると看護師さんが見つけ、すぐにエコー撮影をすると、脾臓が腫れているとの事。詳しい再検査が必要との事で、先週土曜日に実施、結果 脾臓が11センチ以上になっている 摘出手術を行わないといつ破裂するかわからないとの事。でも15歳という年齢とか、今年になってからの体重減少 術後の回復 等々 主治医の先生もすぐには結論を出すことはできないと言われました。家族で話し合った結果、手術と決めました。いろいろなリスク等々悩みましたが、急に内蔵破裂した場合の秀吉の事を考えて苦渋の決断でした。
    今日の手術の結果、秀吉は無事に目覚めてくれました。面会に行った時にはまだぼーとしてましたが意識はしっかりしていて私達の事も認識してくれてました。まずは一安心です。摘出した脾臓は2キロ近くありました。先生の話では、2、3回破裂をしてる形跡があるとの事でした。明日からの事を考えると、いっぱい不安もありますが、なによりも無事に目覚めてくれた事、
    リスクの高い手術を無事に行ってくれた、先生と看護師さんに本当に感謝です。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事をシェアする
LINExわんちゃんホンポ(友達に追加する)
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。