犬の死因で最も多かったものは?
日本アニマル倶楽部「犬・猫 死亡原因病気TOP10」によると犬の病気による死亡原因は
- 1位 ガン (57%)
- 2位 心臓病 (17%)
- 3位 腎不全 (7%)
となっています。予想が当たった人、意外だった人もいたでしょうか?人間の病気での死因もガンが1位ですので、ガンで亡くなることは生き物としての運命なのでしょう。
愛犬が病気で亡くなることは悲しいですが、このランキングを見て、「治療法」や「予防法」を一度キチンと考えることが大切です。
犬の死因1位:ガン(悪性腫瘍)
犬も高齢になるに従って、悪性腫瘍(ガン)を発生する可能性が高まります。現代では犬の平均寿命が延びており、その結果、ガンになる犬も増えて、死因の1位がガンになっています。犬のガンは、
- 乳腺や精巣
- 皮膚
- 造血器系
- リンパ系
- 消化器系
などによく発生します。
肥満細胞腫
これらの他に、特に注意が必要なガンとしては、「肥満細胞腫」です。生後6カ月頃での報告もあるようですが、基本的にこのガンも高齢になるにしたがってできやすくなります。
皮膚にできる肥満細胞腫にはその悪性度をあらわすグレード分類があり、それによって治療法や予後が変わってきますし、皮膚以外にできる肥満細胞腫も悪性度が高いものと判断されることが多いです。
また転移することもある腫瘍ですので、しっかり検査をしてもらいましょう。
私の周りにも、このガンのために足を切断したという16歳のワンちゃんもいました。
治療法
外科手術や抗がん剤の投与、放射線治療などさまざまな治療法があります。愛犬の状態や獣医師の方針で総合的に決定するでしょう。
治療法によってはかなり高額になることもあるので、ペット保険を利用したり、愛犬の為の貯金をしておくなど、後悔のない治療を受けさせてあげられるようにしたいですね。
また、年齢や進行具合によっては根治できないガンもあります。
予防法
飼い主さんが日頃から愛犬の体や仕草を観察して、異常にすぐ気づけるようにしましょう。早期発見、早期治療が1番大切です。
犬は私たち人間の4、5倍の速さで歳を取ります。つまり、ガンの進行が想像以上に速い可能性があるので、発見が遅くなって後悔した…ということがないようにしましょう。
ガンの症状としては、
- 食欲の低下
- 嘔吐・下痢
- 元気がなくなる
- しこりがある
- 急激に痩せる
- 貧血を起こしやすくなるなど
があります。これらの症状が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
犬の死因2位:心臓病
心臓病の種類として
- 先天性の心奇形や
- フィラリア症
- 心筋症
- 僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)
などが挙げられます。特に多いのが僧帽弁閉鎖不全症と言われる病気で、高齢の小型犬によく見られます。
治療法
薬によって、心臓の動きを強くしたり血管を広げたりする治療法や、外科手術で対処するケースもあります。手術の場合は100万円以上の高額負担にもなりますが、よくなる可能性もあります。ただ、限られた施設のみでの実施になりますので、あまり一般的な治療法ではないかと思われます。
予防法
小型犬や高齢のワンちゃんを飼っている人は、定期検診を受診するようにして早期発見できるようにしましょう。
また、心臓に負担がかかるような激しい運動はさせないことや、フィラリアの予防薬は忘れずにキチンと飲ませるなど普段の生活から気をつけていきましょう。
犬の心臓病とは?症状や治療法、その後の過ごし方から予防法まで
犬の死因3位:腎不全(腎臓病)
死因の3位は腎臓病です。慢性腎不全は腎臓の機能がおちていくことで、ジワジワと進行する病気なので飼い主さんも気づきにくいです。
治療法
悪くなった腎臓は回復しません。ですので、治療法としては投薬や点滴、食事管理などで症状を和らげること・状態をできるだけ悪くしないことが治療の中心です。腎臓病が末期になると「尿毒症」という症状になり、体に対して毒となる物質を排泄できず、胃に潰瘍ができたり、口臭がしてきたり、ひどくなると痙攣などを引き起こします。
予防法
塩分やタンパク質の多すぎる食事は避けましょう。また、犬の1日の平均飲水量は体重1Kgあたり40~60ml程度といわれているので、それよりも大幅に飲量が多い場合は一度動物病院に相談しましょう。
犬の死因となる病気ランキング(海外版)
日本での犬の死因を上位3位まで紹介しましたが、一方海外での犬の死因についても調査しました。1位はガンで日本と同じですが、その割合は異なっています。
また、2位以下については、死因の順位も割合も大きく異なっています。ここでは日本と海外の犬の死因の違いから読み解けることについて、考察していきます。
- 1位 ガン(31.1%)
- 2位 胃拡張・胃捻転(27.6%)
- 3位 老衰・その他(16.5%)
- 4位 腎不全(8.2%)
- 5位 免疫介在性疾患 (7.6%)
- 6位 アジソン病(5.9%)
- 7位 心臓病・脳卒中(3.5%)
- 8位 突然死(1.2%)
日本と海外の犬の死因の違いについて、考察してみました。日本も海外も犬の死因1位はガンです。日本では57%と半分以上の犬がガンで亡くなるのに対して、海外では31.1%と1/3ほどです。
日本はかかりつけの動物病院で診察してもらい、延命治療をする傾向にあります。一方、海外ではペットの安楽死が認められている国もあります。
ガンで苦しんで亡くなるよりもペットの命の尊厳という観点から、安楽死を選択するようです。そのため、死因のガンの割合が異なっているのだと思われます。
また、海外では2位の胃拡張・胃捻転が27.6%なのに対して、日本では6位で4%と大きく異なります。胃拡張・胃捻転は胃が空気で膨れ上がり、捻じれてしまう病気です。
セントバーナードやグレートデン、ジャーマンシェパードなどの大型犬がかかりやすいと言われています。
日本でも秋田犬がかかりやすいとされていますが、海外の方が大型犬の飼育割合が多いことから胃拡張・胃捻転の順位・割合に大きく差がついたのだと考えられます。
一方日本で2位の心臓病は海外では7位、割合も大きく異なっています。心臓病は小型犬がかかりやすいため、日本の方が海外よりも小型犬の飼育割合が多いと考えられます。
参考文献:Common Diseases in Senior Dogs & Cats
まとめ
いかがでしょうか。できれば愛犬には病気にならずに天寿を全うして欲しいですよね。
しかし、生き物なので病気にもなります。実際に病気になったとき、早期発見・早期治療できるかが鍵となってきますので、日頃から愛犬の様子をよく観察できるようになりましょう。
また小型犬は心臓病、大型犬は胃拡張・胃捻転と体格によって罹患リスクも異なります。かかりつけの動物病院でワクチン接種の際や別途健康診断を受けておくとよいでしょう。
普段から愛犬とコミュニケーションを取っていると、些細な変化にも気づきやすくなります。ちょっとしたサインを見逃さないようにすることが大切です。
ぜひ紹介した予防法も取り入れて、愛犬との暮らしを楽しんでくださいね。
ユーザーのコメント
40代 女性 かえで
2位が心臓病ということで、長寿なわんちゃんが多いのでしかたがないのでしょうね。
昔飼っていたわんちゃんは、16歳~17歳生きてくれた子が二匹いましたが、やはり心臓病になりました。
大好きなお散歩に行くのが、億劫になりやがて嫌がるようになりました。
どこがが悪いのかと獣医さんに診ていただきましたら、検査の結果、心臓病だとわかりました。手術のできる年齢ではなかったので、お薬を飲ませてそして、食べ物にも気を付けようとお野菜も食べさせるようにしました。キャベツと好きなカボチャを湯がいて食べさせたりもしました。
そのうち、食が細くなり食べなくなり、立てなくなり、静かに亡くなりましたが、介護中も賢くしてくれて本当に感謝しかなかったです。
いま飼っているわんちゃん達も大きな病気を早期発見できるように、注意してみてあげたいとおもいました。
女性 わんこ
30代 男性 やみす
犬の場合進行がすごく早いです7歳以降は
健康診断はかかせませんね
女性 ぷうこ
50代以上 女性 小桃のかあやん
これからは、今まで以上に、健康診断や日頃のチェックに気を配るようにします。
20代 女性 きらり
50代以上 女性 ぼたこ
50代以上 女性 凜
愛犬を亡くしました。
原因がわからないまま亡くなり
早く病院へ連れて行ってあげればと
後悔ばかりです。
近くに動物病院がなく
辛い思いをさせてしまいました。
40代 女性 匿名
50代以上 女性 匿名
50代以上 女性 マロンクッキー
50代以上 女性 匿名
40代 女性 コロママ
一年前にヘルニアになり、ダイエットに成功し、元気に復活していたのですが、その後、体重がどんどん減り、下痢がひどくなり、一年を通して13キロから、亡くなる前は、もう4キロ弱まで…
下痢の治療を続けていたけど、よくならないから、別の病院へ!…もう、貧血もひどく、亡くなる直前に尿がでなくなり、病院で、処置してもらったとき、初めて超音波検査で、肝臓ガンだと判明しました。
その次の朝…痙攣し、自らの力で尿を出し、そのまま息をひきとりました。
もっと早くセカンドピリオンを受けていたらと後悔しかありません。介護は大変だけど、一緒に居てあげることが一番のクスリだと思います。
10代 女性 匿名
実際に、余命2ヵ月の75歳の方がゴーヤジュースを毎日飲んでたらがんが3/2になって回復したそうです!