キャバリアの寿命は長い?平均寿命は?
キャバリアの寿命は9歳から14歳といわれていますが、他の犬種はどのくらいの寿命なのでしょうか。人間よりも短い寿命なのはわかります。では、人間で換算すると何歳くらいに相当するのでしょうか。
- 生まれてから生後1年で人間の18歳程度にまで成長する
- 生まれてから1年間で人間の18年分,18倍の速さで成長する
- 生後1年以降は犬の1年は人間の4歳分に相当する
一般的な犬の寿命は十数年と考えられていますが、医学(獣医学)の進歩によって、人間も犬も寿命は徐々に延びているそうです。キャバリアの寿命は9歳から14歳なので、個体差はもちろん大きいですが、ある程度平均的な寿命といえるでしょう。14歳まで生きるとなれば、犬の中でも比較的長寿になると思います。
ただし、医学の進歩によって長生きすることは、いいことだけとは限りません。人間でも長生きすることによって、それまではかかることのなかった、若しくはかかってもごく少数だった病気になるようになりました。これは犬も同じで、心臓病や糖尿病、生活習慣に由来する病気や肥満など様々な病気が増えています。
キャバリアの寿命から注意したい病気とは?
僧帽弁閉鎖不全症
心臓病の一種で、キャバリアは遺伝的に発症が多い犬種です。他犬種ではシニア期以降の発症ですが、キャバリアの場合は4~5歳からの発症例も少なくありません。
心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁が閉じなくなることで血液の逆流が起きてしまう病気です。
症状は、ゼーゼーと咳をするようになり散歩を嫌がる、運動後などに倒れてしまったりする場合もあります。重症化すると肺水腫や呼吸困難を引き起こすため、早期発見するためにも定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
短頭種気道症候群
キャバリアは、パグなどの短頭種と交配され、マズルが短かった時期があります。
そのため、鼻から気管にかけて狭くなりやすく、呼吸がうまくおこなえない場合があります。
いびきをかく、すぐにハァハァと口呼吸する、激しい運動をすると呼吸困難を引き起こすことがあります。激しい運動や夏場の散歩、肥満などには十分に注意し、症状が見られたら早めに獣医師に相談しましょう。
乾性角結膜炎
乾性角結爆炎(KCS)とは、人間の「ドライアイ」によく似た目の病気です。 涙の作られる量が減ったり、目の表面で涙が蒸発しやすくなって乾いてしまうことで、キャバリアの目が赤く充血したり、ネバネバとした目やにが出るといった症状が見られます。 キャバリアが目を擦ったり、ショボショボさせる仕草から判明することもあるので、目を気にすることが増えたら早めに受診しましょう。
治療には、涙の成分を補充したり、目の炎症度合いに合わせた点眼液や軟膏を用いることが一般的ですが、完治が難しいことも多く、寿命に直結するわけではなくても、キャバリアの生活の質を大きく低下させる病気の1つです。
外耳炎
大きな垂れ耳をもつキャバリアは、耳の内部が蒸れやすく耳道(耳の穴から鼓膜までの間)に炎症が起こる外耳炎になりやすい犬種です。
高温多湿の時期は細菌が繁殖しやすいので、耳垢が増える、耳が臭くなる、頭を振るなどの症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。
動物病院にもよりますが、一般に犬の病気の治療には高額な費用がかかります。治療内容によっては1度に10万円以上かかることも珍しくありません。
費用が心配で治療を受けさせられないといったことがないように、ペット保険には加入しておきましょう。年齢が上がるほど保険料も高くなり、健康状態によっては加入を断られることもあります。万が一に備え、若く健康なうちに加入しておくのがおすすめです。
白内障
白内障は、目の内部でカメラのレンズと同じような役割を果たす「水晶体」という部分が白く濁り、キャバリアの視力の低下を引き起こす目の病気です。 老犬の病気のイメージが強いですが、1番の発症要因は遺伝だとされているほか、糖尿病などの病気や目のケガに続いて起こるなど、若齢から高齢のどんなキャバリアでも発症する可能性があります。
白内障は進行しないと「物にぶつかる」「目が白く見える」といった症状がわかりにくく、目の痛みを引き起こすぶどう膜炎や緑内障などの二次的な合併症が現れてはじめて気づくこともあるため注意しましょう。
キャバリアの白内障の治療には、手術による外科治療と、進行を遅らせる点眼液を使う内科治療がありますが、手術ができるかどうかは白内障を起こしている目の状態や、麻酔をかけられる健康状態かどうかなどを評価して決めるため、眼科専門医の診察が必要です。
脊髄空洞症
脊髄空洞症の多くは、キャバリアに生まれつきよく見られる後頭部の奇形である「キアリ様奇形」によって起こります。 小脳が脳内で圧迫されると、脳脊髄液と呼ばれる液体の流れが悪くなり、脊髄の中に過剰に溜まり続けることで脊髄を圧迫してしまいます。
症状としては、痛みや手足のしびれ、麻痺や痙攣発作のほか、皮膚炎もないのに耳や首のあたりをかき続けるファントムスクラッチという行動も有名です。
症状に合わせて内服薬を使う内科治療と、手術で圧迫度合いを減らす外科治療がありますが、治療法が確立されておらず、時間が経つにつれて症状が悪化することも多いキャバリアの寿命に大きく関わる病気です。
キャバリアを長生きさせるためのコツ!
お部屋の過ごし方について
温度差のある室外が向いていないキャバリアですが、冬の寒さには強いという特徴があります。そのぶん夏の暑さには滅法弱く、室内でも熱中症には注意しなければなりません。室温は23度から25度程度がよいでしょう。最近の日本の気候では、地域にもよりますが夏に30度を超えることも珍しくありません。暑がるような様子がないかチェックしておくといいですね。特に梅雨~夏は温度だけでなく湿度にも要注意です。 また、冬の寒さに強いといっても、個体差などがあります。寒がる様子はないかもチェックしましょう。ペットヒーターの導入を考えてもいいかもしれません。キャバリアの健康のためにも、室内温度には特に注意が必要です。
キャバリアと体を動かす
キャバリアは運動が好きでよく動きます。人が大好きで丸一日飼い主を部屋で追いかけ続けるような面もあり、興味のままに延々と、好奇心のままに行動しようとするところがあります。しかし、それは思わぬ事故やケガに発展することも考えられ、細心の注意が必要となります。『待て』などの指示に従えるような基本的なしつけをマスターした上で、飼い主さんの監視下のもと安全に運動させることが大切です。
適度な運動は、キャバリアの寿命に影響し健康にとても良い効果をもたらします。犬種や性格、状況に応じた適切な運動を心がけましょう。
お部屋内のポイント
室内で遊ぶ場合には床に気をつける必要があります。フローリングは滑りやすいため、ジャンプして関節を痛めるほか、骨折などの原因になることも考えられます。コルクマットやペット専用のすべり止めマットを使うなどして、関節への負担を減らしてあげましょう。関節にかかる負担がひどくなると骨折や病気にもつながります。キャバリアの寿命にも密接に関わるポイントなので、カーペットなどをキャバリアと過ごす場所に敷くのもいい方法です。
ただし、キャバリアは好奇心が盛んですので、コルクマットなどかじりやすいものはいたずらや誤食誤飲につながりやすいかもしれません。キャバリアの個性や性格に合わせ適切な素材を選ぶようにしましょう。
パーソナルスペースは必要
キャバリアは、コミュニケーションが大好きな犬種です。人と遊ぶのが大好きなキャバリアですが、犬の本能がなくなったわけではありません。キャバリアも、本能的に薄暗くなった場所で休もうとします。人の乗ったソファなどにダイブしてくるほどスキンシップ好きですが、しっかりとケージなどを使用したパーソナルスペースを確保してあげましょう。パーソナルスペースは、ケージやキャリーケースの周りをサークルで囲うことで広めに設置すると、長時間にわたりパーソナルスペースだけで過ごさなければならない場合にも快適に過ごすことができます。
また、キャバリアとお家で過ごすときのポイントとして…
- 常時、お部屋の中を自由にさせておかない
- 必ずパーソナルスペースだけで過ごす時間を設ける
これらのことを守っていただけるとよろしいかと思います。
その大きな理由として、来客時や留守番時、お出かけ時、災害時など限られたスペースで過ごさなければならない状況にも対応できるようにするためです。ふだんからパーソナルスペースだけで過ごすことができる癖をつけておけば自制心や独立心を育てることができるため、他のしつけもしやすくなり、よい関係性を築けるようになります。
また、パーソナルスペースは直射日光を避けるなど、キャバリアのストレスにならないような配置を考えましょう。せっかくのパーソナルスペースなのに、キャバリアの寿命を縮めてしまわないようにしましょう。
できるだけスマートに
肥満はキャバリアの寿命に大きく影響します。キャバリアは食欲盛んなぶん、太りやすい体質をしているため、間食などを与えるととても太りやすく、気付いたときには…なんてこともありえるでしょう。食べ物への思いが強いので、拾い食いなどをしないように、日頃から注意しておきましょう。
食事に関しての大きなポイントとしましては…
- 環境や年齢、体重に対応した総合栄養食のドッグフードを選ぶ
- パッケージに記載されている給与量を守る
- おやつや間食は1日に与えるドッグフード量の10%以内にする
などが挙げられます。
肥満は、食事だけでなく運動をさせることも予防や改善につながります。散歩は30分を1日2回程度で構いません。おもちゃを追いかけるような遊びが好きなので、工夫してあげると非常に喜びます。
適度な運動は、キャバリアの健康を守る上で重要であり、ストレスの発散という観点からも大切なものです。日光浴にもなる散歩は、キャバリアにとって大好きな飼い主とのコミュニケーションだと意識しておきましょう。
ただし、散歩のときには気温に注意しなければなりません。犬は暑さに弱い動物なので、散歩の際には常に体の異変を察知できるようにしておくことが大切です。毎日の散歩でしっかりと見ておくことで、熱中症や隠れていた重篤な病気が発覚することも考えられます。病気の早期発見は、キャバリアが長く生きるための秘けつといってもいいでしょう。
キャバリアをよく見てあげること、これが何よりのポイントかもしれません。
まとめ
キャバリアの寿命は9年から14年といわれています。キャバリアと後悔しない人生を歩み寿命を迎えさせるためにも、室内温度に注意した室内で、パーソナルスペースを用意した犬にとって快適な環境を提供することが大切です。また、床がフローリングのときはカーペットを敷くなど、キャバリアの運動に配慮しなくてはいけません。さらにキャバリアは心臓が悪くなる傾向があります。元気そうに見えても心臓が徐々に悪くなっていることがありますので、定期的に健康診断を受けることが大事です。 しっかりと運動と食事を管理して、注意深く見守ることでキャバリアと長く暮らしていきましょう。
ユーザーのコメント
30代 女性 りん
女性 Hanae
40代 女性 サンデー
心臓が悪いと聞くととても重篤で大変そうだと想像しますが、知っているわんちゃんたちは薬を飲みながらも楽しそうに生活しています。発作が起きて、深夜救急に駆け込んだなんて話も聞きますが飼い主さんたちにしっかりケアされて幸せそうな表情をしています。
キャバリアの魅力は、容姿はもちろんですが、やはりあの愛くるしい性格じゃないかなと思います。ほんとみんな明るくて穏やかでいいこたち。寿命が9才~14才と記事にありましたが、数字があるとやはり気になってしまいますが、元気に長生きして欲しいです。
女性 バンビ
ずいぶん開きがありますが、それにしても小型犬で9才って早いですよね。知り合いのキャバリアは11才です。まだまだ元気なおばあちゃんワンコですが、考えたくありませんが、あと数年とつい思ってしまってドキッとしたわけです。数字が出てしまうとどうしても引っ張られてしまいますが、健康で長生きして欲しいです。
女性 ゴン吉
日頃から心臓に負担をかけないように環境や食生活も注意しなくてはいけませんね。
階段を上がる時のような瞬時に力を入れる運動は心臓によくないので、高齢になったら段差のない空間にしてあげるといいです。うちはシーズーですが、心臓病を持っているので階段は抱っこするようにしています。
40代 女性 海音ママ
平均的な寿命は9~14歳ということなんですね。うちの子は9歳を先日迎えたところなので、もういつどうなってもおかしくない年になってしまったんだなということをしみじみ感じました。病気になって長患いしてお互いにつらい思いをするのも苦しいですが、なんの予兆もなく突然亡くなってしまうというのもこわいなとふと思いました。毎日を大切にしなければならないけれど、忙しさなどから散歩をショートカットしたりお世話をおろそかにしてしまうこともあります。そんなときに亡くなったら、すごく後悔するだろうな。
今のところ健康ですが最低限食事や運動には気を使い、毎年の健康診断を欠かさず、毎日の健康チェックもできるだけする!これは私なりの後悔しないための宣言です。
心臓が悪くなりがちということなので、運動の質にも気をつけないといけませんね。
50代以上 男性 ふーさん
昨年初めから下痢が激しく、獣医さんにかかっていたのですが、獣医さんの助言もあって、高級なドッグフードと、蒸したさつまいも、キャベツとささみのみじん切りにしたもの(クックパッドにレシピ)を与えています。下痢もなくなり、キャベツで、お尻の海も出なくなり、よかったのですが、先々月、散歩でウンチの後、パッたと倒れて、慌てて獣医さんに。健康のためにと、1時間かけて散歩していたのが災いしました。獣医さんから薬をもらって、なんとか生きています。散歩も、15分くらいにしました。
食欲は旺盛なので、少しでも長生きしてくれたらと思っています。
女性 zoo
50代以上 男性 ルビー
たくさん楽しい思い出も貰い、ペットはやはり家族だと思わせてくれるくらい、家族に愛されて愛してくれました。少し早いかな?と思いますが苦しまずに逝ってくれて良かったです。
遺骨は庭に埋めてあげるつもりです。
ルビーありがとう?
50代以上 女性 ルビママ
今年の春頃から徐々に後ろ足が不自由になって夏には荒い呼吸に憂慮しましたが、秋の涼しい風が吹くと食欲が復活。体力も回復してカートで外出を楽しめるようになりました。介護生活にも慣れてきた頃固形フードを拒否するようになって、ヨーグルトや流動食でどうにか薬を飲ませる日々が続き…
クリスマスの日家族がいない間にお迎え
が、いつものように眠っているようでし
た。そういえば最初に会ったのも15年前のクリスマスだったような…
キャバリアは抜け毛が多めですが、その被毛はシルクのようにしなやかで撫でているだけでこちらが癒され、その感触は忘れる事ができません。
誰でもウェルカムな穏やかで大人しい子でした。