メス犬でもマウンティングをするの？意味とやめさせる方法

マウンティングとは

犬のマウンティングとは、対象に前足を使ってしがみつき腰を振る動作を指します。オス犬がメス犬に対して発情した時に見られることが多いです。ただし、犬のマウンティングは繁殖目的だけとは限りません。

甘えたい、ストレス発散、立場が上であると主張（マウントをとる）など性的な理由以外でも行うケースも多々あり、飼い主さんの足やぬいぐるみなどに対して行います。そのため去勢手術を施せば必ず行わなくなるとは限らず、止めさせるのに苦労を伴うケースもあります。

オス犬に限らずメス犬も、マウンティングすることがあります。その場合も繁殖目的ではなくストレス発散や愛情表現などを目的としたマウンティングであることが多いです。

メス犬もマウンティングするの？

生後6ヶ月をすぎた頃、飼い主がジーンズを履こうとするときに、足にじゃれる子犬。まだまだ何にでもじゃれたいパピーなのだと思い、「ジーンズ履きたいの？一緒にお出かけする？」なんて暢気なことを言っていたら、雄のワンちゃんがするように腰を振りました。

気のせいかな？と思っていたけれど、二度三度…毎回！ウチの子は女の子なのに！？気になって検索してみました…。

「子犬　メス　腰を振る」
この時点でまだメスの子犬がマウンティングするという発想が私にはありませんでした。

メス犬がマウンティングをする意味

自己アピール

犬は自己アピールのために飼い主さんに対してマウンティングすることがあります。飼い主さんに、遊びたい、かまってほしいという気持ちをマウンティングで表現しています。 相手してほしいという犬からのメッセージでもあるため、遊びやブラッシングなど一緒に過ごす時間を見直してあげてください。

マウントをとっている

飼い主さんや他犬に対して、執拗にマウンティングする場合「自分の方が立場は上」だと主張している可能性も考えられます。マウンティングを放置すると飼い主さんのことを軽視することに繋がり、言うことを聞かなくなる恐れがあります。 頻繁に飼い主さんに対してマウンティングするようであれば、止めさせるためにしつけする必要があります。

ストレス発散

犬がぬいぐるみやおもちゃなどにマウンティングしている場合は、ストレスが溜まっている可能性があります。もしかすると愛犬と遊ぶ回数や散歩時間が不足しているのかもしれません。 ストレスが溜まることは犬の健康上においても好ましくありません。犬がぬいぐるみやおもちゃにマウンティングを繰り返すようであれば、適度なストレス発散を意識してあげてください。

犬の生理(ヒート)

メス犬の場合、生理（ヒート）が原因でマウンティングするケースがあります。生理（ヒート）を迎えたメス犬には普段と異なる仕草が見られます。だるそうに過ごす子もいれば、いつもよりも興奮する子もいます。

また陰部から出血するため違和感を感じる子も多いです。そうした変化から飼い主さんや物に対してマウンティングすることがあります。

マウンティングと躾について

そういえば最近、以前は出来ていた「ふせ」をしなくなったのと、言うことをあまり聞かなくなってきていました…。

信頼関係はあると信じていますが、確かに躾については甘いところがありました。
我が家の場合、「おすわり」や「待て」などの基本中の基本と、こっちの生活にも支障の出るトイレの躾は頑張っているものの、生死に関わらない芸の「お手」や、しなくても困らない「ふせ」をしっかり教えていませんでした。

関係を深めるためにも、躾は必要なのですね！

メス犬のマウンティングをやめさせる対策方法

マウンティングの対象物から離す

マウンティング対策として、対象物を犬から遠ざけることが効果的です。他の犬や人などに犬がマウンティングするようであれば、そっと遠ざけましょう。遠ざける以外に犬を別室へ移動させることも有効です。

マウンティングの対象物から犬を引き離す際に、あわせて「ダメ」など注意して少しずつでもしつけていきましょう。次第に犬も対象物にマウンティングすると、飼い主さんに?られると覚えていきます。

一方で対象物がぬいぐるみなど物である場合、必ず遠ざけることが正解とは限りません。適度なストレス発散方法としてマウンティングしている可能性もあるため、取り上げてしまうと欲求不満となる恐れもあります。マウンティングを止めさせる必要があるか、よく見定めましょう。

「ダメ」と教えて無視する

犬が飼い主さんに対してマウンティングするのであれば、きちんと「ダメ」と叱る必要があります。マウンティングを放置してしまうと「飼い主さんよりも自分の方が上の立場にいる」と犬が勘違いし言うことを聞かなくなる恐れがあります。

毅然とした態度でマウンティングを叱ると同時に、一定時間犬のことを無視することも効果的です。次第に犬もマウンティングを飼い主さんに行うと相手してもらえなくなると学びます。 他の犬や人に対して行うマウンティングにおいても同様です。他所の犬からマウンティングされることは犬にとっても人にとっても気持ちがいい行為ではなく、マナー違反ともいえます。

他所に迷惑をかけないためにも、日頃から犬をしつけ、コントロールできるよう訓練されておくことをオススメします。

別のおもちゃで気を引く

犬がストレス発散目的でマウンティングしていた場合、ただ止めさせてしまうだけではストレスを溜め込んでしまう可能性があります。犬がストレスを溜め込み過ぎると体調不良や、より対応が難しい問題行動を引き起こす恐れもあるため適度なストレス発散は必要不可欠です。

マウンティング以外でもストレス発散ができるよう、おもちゃなどで遊んであげるなどの配慮が求められます。このとき飼い主さんと一緒に遊べるおもちゃを選んであげると、犬とのコミュニケーションにも繋がり信頼関係構築も期待できます。

おもちゃ遊びだけがストレス発散方法ではありません。散歩の時間を増やす、飼い主さんがブラッシングしてあげる、大好きなおやつを与えるなどもストレス発散方法として期待できます。愛犬に合ったストレス発散方法を模索してみてください。

去勢・避妊手術する

犬のマウンティングが発情期によるものだった場合、去勢手術を施すことで鎮静化することがあります。メス犬に関しても、発情期が原因でマウンティングする可能性があるため避妊手術によって改善される可能性は考えられます。

一方で、犬がマウンティングする理由は、性的な理由だけとは限りません。ストレスや甘えが原因で行っていたのであれば去勢・避妊手術を施してもマウンティングは治りません。 去勢・避妊手術とは別に飼い主さんが日頃からしつけする、適度に遊んでストレス発散させてあげることが求められます。飼い主さんは何が原因で犬はマウンティングしているのか見定めなければなりません。

犬のマウンティングで注意したいこと

マウンティング自体は犬にとって自然な行動です。マウンティングによって犬は自分の気持ちや主張をアピールすることもあります。一方で犬がマウンティングする際、注意してあげたいポイントもあります。

病気によるマウンティング

犬のマウンティングは病気のサインかもしれません。泌尿器に感染症や炎症などにより痛みやかゆみを感じ、マウンティングで紛らわせようとしている可能性もあります。犬がマウンティングを頻繁に行い、泌尿器周辺を気にしている、排泄トラブルが続いているなどの症状が見受けられたら早めに動物病院に受診されることを推奨します。

ストレスからのマウンティング

ストレスが原因でマウンティングする場合、適度な運動や散歩を増やしてあげましょう。ストレスが溜まった状態を放置すると、体調不良や不安症などを引き起こす恐れがあります。 場合によっては、犬が攻撃的になるなどマウンティング以上の問題行動に発展するかもしれません。

他所の犬に対するマウンティング

自分の飼い犬が他所の犬に対してマウンティングする場合、急いで引き離しましょう、犬同士、仲良くしているようで微笑ましい気持ちになる方もいらっしゃいますが、基本的に他所の犬にマウンティングするのはマナー違反です。相手の犬の性格によってはマウンティングされることで恐怖を感じ、社交性に悪影響が生じる恐れもあります。

まとめ

散歩中によそのワンちゃんにされると、とても嫌な気分になるマウンティング。我が子がする側になることはどうしても避けたいものです。特に女の子の場合、「女の子なのに」という恥ずかしさが余計にあります。
遊びたい、じゃれたい盛りのパピーだからと甘やかさず、特別ではない基本の躾をしっかりすることで、問題行動はなくなります。家の中だけのことだから…と考えて放置すると、将来の問題行動にも繋がりかねないマウンティング。意外に簡単に、犬に嫌われることもなく治すことができ、躾を見直す良い機会にもなります。

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