パピヨンのかかりやすい病気と症状や予防法

【獣医師監修】パピヨンのかかりやすい病気と症状や予防法

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フランス原産の愛玩犬として知られ、室内犬として高い人気を誇っているのがパピヨンです。優美な被毛と華奢な骨格でとても愛らしいパピヨンですが、パピヨンの病気にどのようなものがあるのかを解説しています。パピヨンの病気を知り、飼い主としてパピヨンの病気に対してどんなことに注意し、予防していくか、是非参考にしてください。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

パピヨンの主な病気

眠っているパピヨン

パピヨンを飼ったら以下の病気に特に注意が必要です。

パピヨンの目の病気

  • 進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)
  • 眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)

パピヨンの骨や関節の病気

  • 膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

これらはパピヨンがかかりやすい病気のトップ3にあげられます。

パピヨンの病気の症状と原因、治療と予防法

パピヨンがかかりやすい病気トップ3は、全般に遺伝的要因が強く影響を及ぼしているようです。

進行性網膜萎縮症

パピヨンの目

遺伝的な病気で、網膜が徐々に萎縮し進行していきます。なかなか気付きにくい病気でもあります。症状は視力が徐々に低下し、活発なパピヨンも動作がぎこちなくなってきます。目が見えづらくなれば夕方以降の散歩を嫌がり、暗い場所で物にぶつかることが多くなります。

また、進行すればするほど日中でも物にぶつかるようになってきます。さらに、壁伝いに歩く姿や段差での昇降がぎこちない姿をよく見かけるようになったら、パピヨンがこの病気にかかったのではないか、ということを疑いましょう。原因は網膜にある光を感じる部分に異常が生じることで起こり、最終的には失明してしまいます。

進行性網膜萎縮症に対する治療と予防

残念ながら効果的な治療法はありません。また、遺伝的な病気であるため予防法もありません。パピヨンがこの病気にかかった場合、飼い主は生活環境を見直し、危険な場所や邪魔になる物がないかを確認してください。そして散歩時は人通りの多いコースはさけ、できる限り広々とした安全なコースを選ぶよう心掛けてください。

眼瞼内反症

パピヨンの遺伝子イメージ

大半が遺伝によって起こる病気です。症状は目ヤニや涙が多くなり、目をよくこするような仕草が見られてきます。原因は瞼が内側に曲がることで起こります。その変形した瞼や、まつ毛が逆さまつ毛の状態になることで眼球を直接刺激し傷つけてしまい、角膜炎や結膜炎を引き起こすこともあります。

眼瞼内反症に対する治療と予防

治療法は、軽度であれば内側に向いているまつ毛を抜き、炎症を起こした目を治療することで症状が軽減します。しかし、重度の場合は手術を行う必要があります。手術には数種類の方法がありますが内反の程度によって選択します。

予防法は、やはり遺伝的要因がほとんどのためありません。日頃から目の状態をよく確認し、充血していないか、目ヤニや涙は多くないか、また、瞼やまつ毛が内側に向いていないかということに注意しておきましょう。さらに、パピヨンがこの病気にかかる原因に肥満もあげられます。肥満に関しては飼い主が健康管理をしっかり行うことで予防できます。

膝蓋骨脱臼

パピヨンのレントゲン写真

膝蓋骨(しつがいこつ)とは膝関節の皿のことです。この皿がずれてしまうことで起こります。これは先天性と後天性のものがあります。先天性の場合、原因は遺伝的に関節周辺の骨や靭帯、腱などが既に異常な状態になっています。そのため、老化とともに膝蓋骨が脱臼しやすくなってしまいます。

後天性の場合の原因は、高い場所や段差での落下等で足に強い衝撃を受ける、肥満やフローリング等で滑ってしまうなど、足に負担をかけてしまうことで脱臼してしまう恐れがあります。

また、この病気はパピヨンがかかりやすい病気の一つにあげられますが、小型犬全般にかかりやすい病気とも言えます。症状は、軽症であれば足を後方に蹴るような仕草がしばしば見られ、特に寝起きに違和感が出ることが多いようです。 重度になれば足を着くことができず歩行困難になります。

膝蓋骨脱臼に対する治療と予防

治療法は、軽症であればパピヨンが自分で足を伸ばす仕草、足を後方に蹴り出すような動作でずれた皿が元に戻り治る場合があります。他には関節を保護する薬や炎症を鎮める薬での治療となります。重度の場合は骨がずれないよう、骨を固定する手術を行います。放っておけば足が変形し、地面に足を着くことができない状態になる恐れがあります。

予防法は、先天性の場合は遺伝的要因であるため、既に骨格に問題を抱えている状態です。事前予防は難しいと言えます。しかし、後天性の場合は飼い主が日頃から落下や打撲をしないよう注意し、滑りやすい床にはカーペットを敷くなどの配慮、そして肥満にならないための健康管理を行うことでパピヨンがこの病気にならないための事前予防ができます。

パピヨンの病気の予防には飼い主の観察が重要

お散歩中の2頭のパピヨン

パピヨンが特にかかりやすい病気として3つを取り上げましたが、他にもかかってしまう病気はあります。糖尿病や脱毛症、白内障など様々です。パピヨンが特にかかりやすい病気については、遺伝的なものが原因で予防自体が難しいのは仕方がありません。しかし、日頃からパピヨンの様子をよく観察していれば早期発見できる病気もあり、重症化を防ぐことは可能です。

そして、飼い主の心掛け次第でパピヨンが病気にならないよう防げるものがあるのも確かです。最後に、パピヨンが病気にかかってしまったら、パピヨンがストレスを感じることなく暮らせるよう飼い主が生活環境を見直し、何よりたくさんの愛情を注いであげることで安心させてあげましょう。

▼パピヨンについて詳しく知りたい方はこちら
パピヨンってどんな性格?飼う前に知っておきたい特徴

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 ゆべし

    遺伝する病気が比較的少ないパピヨンですが、ミスカラーの子は特に遺伝する疾患を持つ可能性が高いと言われています。もちろんミスカラーの子の全てがそうではありませんが、犬種によって認められていないカラーというのは、何かしらの劣性遺伝子を持つとされているので、パピヨンも注意が必要です。特に特徴的な耳の毛に白が多く混じるカラー、目の周りが白いなどがミスカラーとされています。

    記事にもありますが、骨折や脱臼は少ない方ではありません。活発なパピヨンほどジャンプをしたり体を使って感情を表現する子も多いです。その結果、うっかり骨折してしまうこともあります。関節が強い犬種ではないので、段差などにも注意してあげてくださいね。
    年齢や必要に応じてグルコサミン、コンドロイチンなどのサプリを取り入れてあげるのもいいですね!

    暑さ寒さにも弱いので、夏は熱中症対策を万全に、冬は冷えすぎないように服を着せたり室温を一定に保ってあげることも大事です。
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