殺処分ゼロは実現できる!動物保護活動の可能性

殺処分ゼロは実現できる!動物保護活動の可能性

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広島県で行われたある動物保護プロジェクトによって、県内の犬殺処分はゼロになる見通しというニュースがあります。犬を飼っている人だけでなく、少しでも多くの人が動物保護活動を知るきっかけになればと思います。

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都道府県単位では初!広島県が殺処分0の見通し

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広島県神石高原町のNPO団体「ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)」が4月から広島県の殺処分対象の犬全てを動物愛護センターから引き取ったことにより、今年度の犬の殺処分がゼロになる見通しとなりました。
殺処分ゼロは、市区町村単位ではこれまで川崎市や熊本市、札幌市などが達成していることですが、都道府県単位では初の偉業となります。

広島県内にある体験型観光公園内の飼育施設を拠点として行っている「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトでは、これまで中型犬を主として犬舎2棟内に約230匹の犬たちが暮らしていました。
そこへ新たに400匹収容できる犬舎が5月21日に建設されたことと、他保護団体の活動も加わって、殺処分対象の犬たちを継続して引き取ることができるようになりました。

新たな犬舎の建設費用は、2014年9月にふるさと納税の納付先としてPWJを指定できるようにしたところ、これが大きな反響を呼び、1年半で4億円以上の金額が集まったことで実現できました。

ワースト1位からの脱却 ピースワンコ・ジャパンの活躍について

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それまで動物保護活動として、広島県内の公立愛護センターでは新しい飼い主への譲渡は行ってきましたが、飼育が難しい気性の荒い犬は殺処分されていました。
これを裏付けるように、2011年度の環境省のまとめによると、日本全国の都道府県の中で広島県は、犬の殺処分数が2,342匹とワースト4位、猫の殺処分数を合わせると最下位でした。
これを重く受け止めたPWJは、それまで災害救助犬の育成などを中心に取り組んでいましたが、2013年9月に殺処分対象の犬の引き取りを開始しました。

保護された犬たちは、広島県西区と神奈川県藤沢市にあるPWJの譲渡センターで、引き取り希望者の飼育環境や相性などから判断し、引き渡されています。

ピースワンコ・ジャパンの拠点には、西日本最大級のドッグランを始め、ドッグカフェやドッグホテルなど、犬と飼い主にとっての楽園を目指した施設が多数あります。
施設運営だけでなく、大地震などの災害現場で土砂に埋もれた人を捜索する災害救助犬や、施設や学校へ訪問しお年寄りや子供に癒しを与えるセラピー犬の育成も行っているとのこと。

そして動物愛護センターから引き取った犬の中には、現在すでにセラピー犬や災害救助犬として活躍している子も存在するそうです。

2014年8月20日に発生した広島土砂災害では、殺処分される2日前に保護され災害救助犬となった「夢之丞(ゆめのすけ)」くんが、行方不明者を1名発見する活躍をみせています。

ピースワンコ・ジャパンでは、殺処分ゼロを目指し、2014年7月の時点で292頭の内133頭を元の飼い主へ返還や、新しい飼い主への引き渡しを行っています。
2011年度の広島県での犬猫殺処分数最下位となった後の犬殺処分数は、2012年度は2,229頭、2013年度は1,682頭、2014年度は1,292頭、2015年4~12月は566頭と確実に数を減らし続け、ついに今年度0となる見通しと確実にその成果を出しています。

まとめ

子犬

「人に捨てられた犬が、人の命を救う」。

ピースワンコ・ジャパンが災害救助犬に対しての夢として掲げる言葉です。
この言葉にどれだけの重さが詰まっているか、どれだけ今後の保護犬たちへの希望が込められているか。
今回のニュースに触れて殺処分ゼロは夢物語ではないことがはっきりしました。
いつかドイツのように、殺処分場が存在しない国になれると強く感じます。

今、殺処分ゼロに向けた取り組みは、広島県だけでなく日本全国で行われています。
2009年から環境省は、都道府県の政令都市に動物保護施設を年間約10カ所、2017年までに90カ所整備する計画を進めています。

自治体では、既に殺処分ゼロを実現した熊本市は、動物愛護センターへペットを持ち込みした飼い主への説得の徹底や、市民団体や獣医師会と連携した譲渡会の実施、WEBサイト上での保護犬情報公開などの活動を行っています。
また、神奈川県は殺処分室のない動物保護センターの新設を計画しており、ドッグランやトリミング施設、譲渡時使用できるスペース、一般来場者と動物が触れ合える施設、災害時用の預かりスペースなどを整備する予定です。

殺処分をゼロにするためには、保護団体の力は必要です。
それと同時にどうしてもお金が必要になります。
全国で行われている保護活動を少しでも多くの人が知り、興味を持ってもらうことがゼロへ向けた効果的な方法です。

一人ひとりの力が動き、その力が大きなものになったとき、行政をも動かす程の力になります。
毎日毎日、何匹の犬と猫が殺処分されているか知ってください。
そして、それを保護する団体が一体どんな活動をしているか知ってください。
知ることがゼロへ向けた活動への大きな一歩です。

犬と猫

そして、もし犬や猫を飼うのであれば、一度保護団体へ行ってみてください。
『保護犬は懐かない』と多くの人が思っているようですが、そんなことは全くありません。
実際に私はブリーダー引退犬を6歳で引き取っていますが、懐かないどころか私の傍から全く離れない甘えん坊になっています。

犬や猫を飼うひとつの方法として、保護団体からの譲渡も考えてみてください。
明るい未来へ向けた活動を今後も私は支援し続けたいと思います。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 SUSU

    ピースワンコジャパンは有名な保護団体の1つですね。最近ではミュージシャンなど芸能人もその活動に賛同して協力している方も増えています。
    ふるさと納税でも多額の寄付を得ており、その広報力は他の団体とは比べ物にならないのではないかなという印象を持っています。
    ただ、ピースワンコジャパンにはその活動内容に疑問を投げ掛ける声も少なくありません。実際、私がふるさと納税の寄付先を検討するにあたってこの団体について調べたところ、この団体については賛否両論あるようでした。
    避妊去勢手術そのものについては、メリットデメリットそれぞれあり、飼い主さんの判断に委ねられるものだと思いますが、保護犬の場合には、譲渡詐欺(悪徳ブリーダーから救出してもまたブリーダーに渡ってしまう。)などのリスクを回避する為にも避妊去勢手術は必須だと言われています。
    この点において他の団体や活動に関わる人々から疑問の声が上がっているのは事実のようです。
    ただ、代表の方のお話によると、手術をしないという方針ではなく、必要であれば行うというスタンスのようでした。シェルターにおいては住みわけを行うことによって繁殖のリスクはなく、譲渡後については里親の考えに任せているとのことでした。里親になる方には繁殖の危険のある環境か否かについての家庭訪問を実施しているとのことで、環境に適していないという場合には譲渡は行わないそうです。
    生物学的医学的な面からの手術に対するメリット、デメリットを考慮した上での考えのようでした。
    確かに、10歳オーバーのハイシニア犬に手術を行う場合、麻酔へのリスクは非常に高くなるため、病気ではないのに避妊去勢手術を行うことには疑問を感じる場合もあります。
    ただ、譲渡後、全ての里親の方とその保護犬が虹の橋を渡るまでの長きに渡って連絡を取り続けられる保証はなく、やはり少し不安を感じてしまうのも事実だと思います。

    なお、記事にもあるように、パピーでないと懐かないのではないだろうか、保護犬は大変そうといったイメージは確かにあるようです。
    愛護センターから直接、引き取る場合には性格や病気の有無など詳しく分からないといった不安もあると思いますが、保護団体からの引き取りの場合にはボランティアさんの家庭によってしつけや性格、苦手なものなどの把握、また、提携病院での健康診断も済ませており、そういった不安は解消されるのではないかなと思います。
    我が家の周りにもたくさんの元保護犬のワンコがおり、愛犬とお友達の子もおります。みんな飼い主さんが大好きで他の子となんら変わりはありません。日本もドイツのように生体販売店はなく、殺処分施設など存在しないシェルターが当たり前のようにある環境になることを切に願っています。
  • 投稿者

    40代 女性 ジャッキー

    私は山口に住んでいます、周南市収用センターには先日成犬3びき子犬が36
    匹収用されていました。この状態は驚くことではなく良く目にする状況です。山口に住んでいる方々地域を動かす事のできる公務員、議員の方々、大企業の役職の地位と名誉のある方々~私たちの小さい力では到底これ以上お金や力も労力も限界です~小さな罪のない命をどうか助けて下さい。限界がきてます、、何も変わらない協力してもらえない現実。どうか小さくて健気な命を助けてください。全国ではこの問題に目を向けてくれているのにどうして山口は動くこともしてくれないのでしょうか?同じ人間として不思議でたまりません。子供達にも胸を張れるのでしょうか?どうか生涯責任を持ち犬や猫の大切な家族であってほしいと強く願います。
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