犬の骨肉腫について その症状と原因、予防法や治療法

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犬の骨肉腫について その症状と原因、予防法や治療法

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犬の骨肉腫はとても生存率の低い「骨のガン」で、体重の重い大型犬種に多く発症するガンとしてもよく知られています。犬の骨肉腫とはどういう病気なのか?その特徴を理解しておきましょう。

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の骨肉腫ってどんな病気?

見上げる犬

大型犬種に多く見られるガンの一種

骨肉腫というのは人間でも発症することのあるガンの一種で、人間以外の動物でも発症します。もちろん、犬も同様で、特に大型犬種で発症の多い病気としても知られています。

骨肉腫は「骨のガン」とも呼ばれている

ガンというのは、細胞がガン化することで発症しますが、骨肉腫は主に骨の細胞がガン化してしまう病気のことで、獣医によっては飼い主に分かりやすいように「骨のガン」と説明することもあります。

犬の骨肉腫が良性である可能性はある?

基本的に、骨に腫瘍ができるすべてが悪性というわけではありません。中には、骨の腫瘍であっても、良性である場合もあります。しかし、良性であるケースはどちらかというと稀で、骨にできる腫瘍の80~90%は悪性だと言われています。

犬の骨肉腫の予防法

診察される犬

日頃からコミュニケーションが図れていれば早期発見も可能です

人間でもそうですが、ガン治療で大事なのは早期発見です。それは犬の骨肉腫でも同じことが言えます。飼い主と犬との間に良好な関係が築かれていれば、早期発見も難しくありません。

マッサージは早期発見にも有効

日頃から愛犬をマッサージするなどして、いち早く異変を察知することができます。しこりなど不自然な部位に気付いてすぐに病院へ連れて行ったことが幸いして大事に至らずに済んだという例もたくさんあります。ただし後述しますが、犬の骨肉腫はとても難しい病気のため、異変に気付いたらとにかく迅速な対応が必要です。

大型犬種に多い病気だからと気を抜かないことも大事!

犬の骨肉腫の発症率は大型犬や超大型犬など体重の重い犬種が目立って多いため、小型犬なら大丈夫だろうと気を抜いてしまうのもいけません。大型犬種よりは少ないものの、小型犬や中型犬でも発症するケースがあります。

怪我にも注意が必要です

犬の骨肉腫の明確な原因というのはハッキリと分かっていないと言われています。ただし、骨折による固定のための金属プレートが原因になるケースがあるという説も唱えられています。金属の腐食によるものが原因と言われていますが、それもハッキリとした根拠が突き止められているわけではありません。少なくとも、骨折で犬の骨肉腫を発症するリスクが高まる可能性もあるということは知っておいて損はないかもしれません。

犬の骨肉腫の治療方法

後肢のない犬

犬の骨肉腫は手術で除去するのが一般的

犬の骨肉腫の治療も、他のガン治療と大きな違いはありません。手術によってガン部分を取り除くという方法が一般的です。犬の骨肉腫の場合、そのほとんどが四肢にできることが多いため、断脚するという方法を取らなければなりません。

肺への転移が目立って多い!

また、犬の骨肉腫は肺への転移率の高い病気としても知られているので、とにかく早期に発見できるかどうかがポイントとなってきます。肺に転移していない状態であれば薬物や化学療法などで治療を進めていきます。

激しい苦痛を伴う怖い病気!断脚という選択肢が犬のためという考え方も

犬の骨肉腫の痛みは想像を絶します。もちろん、治療の段階で鎮痛剤や鎮静剤なども用いられますが、そのどれも効果がないほどの痛みが犬を襲います。断脚することは、痛みの元を取り除くという意味でもポイントとなります。脚が3本になっても器用に歩くこともできますし、そもそも痛みが無くなるので、日常生活にも安静が訪れます。

まとめ

見上げる犬

とても致死率の高い犬の骨肉腫!余命もそれほど長くありません

犬の骨肉腫は、転移速度がとてつもなく早く、手術を行っても1年以上生きられるのは1割ほどだと言われています。発見時にはほぼ手遅れ状態となっているケースも多く、診断と同時に余命宣告されることも珍しくない病気です。

もし愛犬が骨肉腫と診断されたら・・・

もしも愛犬が骨肉腫と診断された場合、飼い主としてだけでなく、犬にとってもどのような選択肢が望ましいか判断しなければなりません。

延命か安楽死か判断は飼い主に委ねられます

愛犬の苦痛を取り除くために安楽死という選択肢もありますし、最期まで可能性を信じて延命治療を行うという選択肢もあります。とても辛い選択肢となりますから、犬にとっての最善の方法を、家族や獣医ともしっかり話し合いながら決める必要があります。

他の症状や病名で犬の病気を調べる

犬の骨肉腫の他にも、気になる犬の病気や、普段見ない行動をとっていて心配なときに病気を調べることができる辞典がありますので、ぜひ活用してみてくださいね。↓

ユーザーのコメント

  • 30代 女性 まろんママ

    レトリバー系の犬を飼っている友人が何人かいますが、やっぱりレトリバーは骨肉腫が出やすいというのを心配していますね。実際足の骨肉腫からはじまって転移があって亡くなってしまった子もいるので、やっぱり怖いですね。痛みが強いというのも犬はもちろんですが飼い主も見ていてつらいですよね。友人は痛みを和らげるために最終的にはモルヒネを使い、安楽死に近い形をとっていましたがその選択を間違っているとも思わないし、せいいっぱい愛犬のために考えた選択とはいえ友人もつらかっただろうなと思います。こういう苦痛の大きな病気になってしまった時、自分はどんな選択をするべきか、今考えても仕方ないんですがやはりすごく考えさせられますね。
  • 女性 きなこ

    犬の骨肉種、発症は主に大型犬と言われていたので、きっと大きな体を支える足や関節に負担がかかるからだろうと解釈していたので、うちの小型犬は大丈夫だと思っていましたが、小型犬にも発症することはあるのですね。ただ、大型犬の骨肉種の場合、四肢に発症することが殆どですが、小型犬の場合は四肢ではなく体の軸になる部分の骨に発症する確率が高いそうです。骨肉種が悪性である確率も大型犬が80%近くになるのに対し、小型犬は50%以下と少ないことから体の大きさによる違いもあるのではないかと言われています。
    まだはっきりとした原因が解明されていないので、予防すると言っても効果的な方法はありませんが、やはり早期発見することが何より重要だと思いました。

    うちの愛犬に輸血が必要だったとき、輸血で拒否反応が起こるかもしれないと言われました。輸血をしないことで起こるリスクと輸血をしたリスクを天秤にかけた時、愛犬の生きたいという表情から輸血をする決断をしました。愛犬の望むことを察してあげられたことは今でもよかったと思っています。

    骨肉種の痛みを取り除いてあげるために断脚する選択は飼い主にとってとても辛いです。でもどうするべきか、悩んでいる間に進行してしまう病気なので、万が一のことを考えてその時に最善の方法が取れるように、今から知識を高めておくことは大事だと思います。
  • 女性 青りんご

    骨肉腫で亡くなったワンちゃんの話を何度も耳にしたことがあります。
    人間も日本では8割くらいがガンで死ぬ時代なので、平均寿命が伸びた犬もガンで亡くなるケースは多いのかも知れません。
    しかし痛みを伴う病気で、完治が難しい場合、安楽死を選択するかはとてもつらい決断だと思います。
    私は10年ほど前に一度その決断をしましたが、いまだに正解だったのか答えが出ません。
  • 50代以上 女性 匿名

    愛犬が骨肉腫で天国に旅立って逝きました。4日前の事です。バーニーズマウンテンドッグ6歳10カ月でした。
    骨肉腫の診断から余命半年と言われましたが8カ月も頑張ってくれました。
    もしかしたらもう少し頑張れたのかも知れないけど、想像を絶する痛みだと聞き、これ以上もっと一緒にいたいと思うのは私たち人間のわがままな様な気がして。早く痛みや苦しみから解放してあげたくて。
    最後の最後は安楽死を選択しました。
    今は寂しくて涙が止まりませんが、間違った選択ではなかったと思います。家族全員にさすってもらいながら眠るように逝った愛犬の顔はとても安らかでした。
  • 女性 JIN

    愛犬が純血種の場合は、その犬種に多い遺伝的な病気などは勉強しておいた方がよいですね。事前に知っておくと、異変にすぐ気が付いて対応できるようになりますし、何かあった際には獣医さんとの話の理解も早いはずです。
    また私は数年前に愛犬の安楽死を決断しました。治らない病気で、じき麻酔も使えなくなると言われ決断しました。獣医さんは決して安楽死という言葉は使いませんが、選択肢のひとつとしてそういうものもある、ということをなんとなく示していました。この決断は、その後数年、今でも正しかったのかたまに自問しますが、飼い主の責任は何があっても最後まで愛犬の最期を見届けることだと思っています。愛犬の命の幕を閉じるのも、場合によっては飼い主の責任だということを考えておかないといけません。
  • 女性 SHINO

    昔飼っていたうさぎちゃんを骨肉腫で亡くしました。

    私の知り合いの中には苦渋の選択で安楽死を選択した方もたくさんいらっしゃいます。
    もし今の愛犬も骨肉腫になったらと思うと深く考えさせられます。

    獣医さんにわんちゃんの我慢強さはすごくてわんちゃんが耐えられる痛みに人間は耐えられないと聞いたことがあります。

    今うちの子は元気に毎日を過ごしてくれていますが、子宮蓄膿症になったとき激しい痛みに鳴き叫んだことがありました。

    この記事を読みその時のことを思い出し、この子のことを思ってよく考え最期のときまで見届ける責任を忘れてはいけないと改めて考えさせられました。
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