獣医の見分け方

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獣医の見分け方

ワクチン、フィラリア予防に始まり、シニア期以降はお世話になることも増えるなど、一生を通じて獣医さんにかかる機会の多いペットの飼育。何でも相談でき長くお付き合いできる獣医さんを確保したいものですね。信頼できる獣医師の見分け方、お伝えします。

信頼できる獣医の見分け方

手術する獣医

犬を飼っていると、獣医さんにかかる機会はたくさんあるかと思います。
できる限り何でも相談でき、長くお付き合いできる獣医さんを確保したいというのが、飼い主さんの願いではないでしょうか。
この記事では、信頼できる獣医さんの見分け方や、注意した方がいい獣医さんの特徴などを紹介します。

基本として抑えたいポイント

  • 院内が清潔で動物臭がきつくない
  • きちんと納得のいく説明をしてくれる
  • 最新の治療法を常に勉強している
  • 処置するところを見せてくれる(内容による)
  • 術後の痛みの処置をしっかりしてくれる
  • 技術に定評があること
  • 料金を明確に設定している
  • 設備が調っている
  • 診察時間外でも緊急に応じてくれる
  • 犬の行動学に通じている
  • 自分のところで対応できない場合、専門医を紹介してくれる

“説明”から見える獣医師の姿勢と人間性

説明の質の見極め方

人間のお医者さん同様、インフォームドコンセント(正しい情報を得たうえでの合意)が当たり前になった今、説明はむしろ当たり前。大切なのはその質です。

例えば、

  • お決まりのワクチンであっても、その都度、ワクチンが予防する病気についてひと通り説明してくれる。
  • 処置のメリットだけでなくデメリットやリスクも説明してくれる
  • 下痢など原因がはっきりしない場合、考えられる病気の可能性を示しながら症状を見極めてくれる
  • レントゲンやモニターを使って、説明してくれる
  • 素人考えであっても、飼い主の心配や懸念に対して真摯に耳を傾け、獣医師の立場から、納得いく答えや考え方を分りやすく示してくれる
  • これまでの症例を経て培った知識を説明に反映してくれる
  • など。

    特に、通り一遍の説明ではなく、獣医師でなければ知り得ない専門的なことも、相手が素人だからと面倒がらずに説明してくれる姿勢は、大切なチェックポイントの一つ。

    最新の治療法に通じているか

    我が家の、かかりつけ獣医師から聞いたことですが、近年の獣医学は展開が早く、ついこの間まで当たり前とされてきた方法が一転して、新しい手法が主流となるなど、常に勉強が欠かせないと言います。そのため、毎月、勉強会に参加しているとのことでした。

    ちなみに、その先生の処置は、去勢・避妊手術をみても、麻酔から覚めた犬達が全く痛がらず、食欲も通常通りであるのを実際に目にし、驚いたことがあります。

    先生に言わせれば、「術後の動物が食べられないことは問題。食べることで回復も早まる。そのために痛みの処置はとても重要。痛み止めをギリギリに絞る先生もいるが、安全な範囲で十分な痛み止めを使うことが大切」とのこと。

    勉強を欠かさないということ、また一つひとつの処置に対して、明確な裏付けを持っていることは、そのまま獣医師としての動物に対する姿勢、人柄を表していると考えることができます。

    行動学に通じているか、しつけの相談にも乗ってもらえるか

    吠えや咬みつきなど、一見、しつけ上の問題であると思われがちなことでも、犬の異常な行動は病気に起因していることもあり、体内でどういうことが起きているのか見極め、治療法を探れる獣医さんであることも大切です。

    日本の獣医大学のカリキュラムに行動学が組み込まれるようになったのは比較的最近のことで、ある一定の年代以上の獣医師は、行動学にあまり明るくないという実情もあると聞きます。

    もちろん、年配の獣医さんでも培った経験と勉強の度合いによります。
    自分の愛犬に気になる行動があったら質問してみて、その先生の答え方で納得がいくかどうかも、一つの判断材料になるでしょう。

    費用について

    ワクチンや一過性の症状に対する治療費では、そう問題にならないのですが、治療が長期にわたりそうな場合、手術費用、その後の処置、薬代など、思いがけない金額になることもあります。
    そうした場合、事前に、今後かかる治療費について説明がなされることはもちろん、飼い主側の事情に応じて費用を抑えられる別の方法を講じてくれるか、食事療法など家庭で対応できる方法を教えてくれるかなど、どれだけ親身に相談に乗ってくれるかもポイントと言えるでしょう。

    こんな獣医は注意!覚えておきたい見分け方

    看護師と医者

    診察を見せてくれない

    飼い主を待合室に待たせたまま、看護士が犬だけ診察室に連れて行き診察の様子を見せない。その後の説明も、全て看護士まかせなど、特に先生が忙しい様子でもないのに、直接、診察をしながら説明してくれない獣医師も、まれにですがいます。信頼するには不安要素が大きいケースです。

    治療に納得がいかない

    疑問を抱きながらでは治療にも積極的になりきれず、納得のいかない結果にもなりかねません。
    不得意もしくは勉強不足な症例に関して、積極的な治療を避ける獣医師もいると聞きます。一般の飼い主にとっては判断しづらい部分ですが、きちんと処方を守っていても一向に改善が見られない、説明に納得がいかないなど、何らか不安要素がある場合は、転院を考えたほうが良いでしょう。

    費用の説明があいまい

    最近の動物病院の明細は、診察代、検査代、レントゲン代、麻酔代など項目ごとに細かく表示されているので、昔に比べるとかなり親切になりました。
    ただ、その項目の費用が高いのか安いのかは、素人では判断しづらいものです。

    動物病院は自由診療のため、費用は独自に設定できるので病院によって幅があります。安ければ良い、高いから悪いというわけではありませんが、他と大きく金額に差がある場合は、聞いてみましょう。その時に説明をしぶったり、納得のいく説明が得られない場合は、その他のポイントと合わせて総合的に、その医院にその後も通うかどうか判断しましょう。

    セカンド・サードオピニオンを探す

    カルテ

    獣医師による考え方の違い

    獣医師によって、手術など特定の治療を行う場合の判断基準が異なることがあります。
    将来的なことを考えて早い段階での手術を勧める先生もいますし、「症状が出ていないうちは手術する必要はない」「今の段階において必要ない手術はしない」と明確に線引きし、症状が出ないように暮らす方法を提案することに力を入れている先生もいます。
    このへんは、良い悪いというよりも、飼い主の考え方やライフスタイルに合致するかどうか。納得いくまでセカンドオピニオンを求めることは決してマイナスではありません。

    専門ジャンル

    ワクチンやフィラリア予防、検診など全般的なことを診るホームドクター的立場の獣医師以外に、

    • 歯石除去など口腔の治療が専門
    • 膝蓋骨・股関節脱臼など骨格系の治療の専門
    • 循環器系の治療が専門
    • 行動学に明るく、治療以外に犬のしつけにも詳しい
    • リハビリにも力を入れている
    • ハープやアロマ、マッサージ、鍼灸など効果のあるホリスティック療法を取り入れ

    など、専門を表に打ち出す獣医師も増えてきました。
    ある病気に対して特に詳しい獣医を何軒か探し、セカンド、サードオピニオンを得ることができれば、それだけ判断材料も増え、より納得のいく治療が受けられると言えます。

    セカンドオピニオンが必要になるケース

    特殊な検査や治療が必要になるケースや重篤な症状でかかりつけ医では対応しきれない場合は、他院を探す必要があります。
    慢性化したり進行性の病気の場合は、特に治療が長引き、治療費も無視できないこと、また飼い主側も知識を深める必要もあり、セカンド、サードオピニオンを求めたうえで、効果の高い治療を選ぶことが大切です。また、飼育頭数の少ない特殊な犬種の場合、その犬種特有の病気に詳しい獣医師を探すことも必要になるでしょう。

    どうやってセカンドオピニオンを求めて行く?

    信頼するかかりつけ医が、他の専門医を紹介してくれれば良いのですが、自分から探すいちばんの近道は、やはり地域の飼い主どうしの情報交換。
    どこの獣医師がどのようなジャンルに明るいのか、どのような治療を行うのか、実績はどれくらいか、費用はどれくらいか、先生の人柄はどうかなど、ある程度の判断材料を得ることができます。

    ただ、病院の良し悪しは、個々の主観によるところも大きいので、後はとにかく気になる病院に目星をつけたら、直接、当たってみることです。

    聞いておきたいこと

    • 年間行う手術件数
    • 治癒の確率

    手術や難しい病気の場合は、その実績について聞いてみましょう。この場合、手術数が多く治癒の確率も高いことは確かに大切ですが、むしろ、ここで先生が嫌な顔をせず、自信を持って答えてくれるかどうかが判断のポイントと言えます。

    病院選び

    セカンド、サードオピニオンを求めるに当たっては、まず基準となるかかりつけ医を決めておいたほうが、安心です。
    日頃から1〜3つくらいの獣医を抑えておくと良いでしょう。ホームドクター以外は、実際にかかっていなくても、病院の特徴や所在地などを頭の隅にでも控えておくことをお勧めします。

    抑えておきたい獣医師
    • ワクチン、フィラリア予防、健康診断などでメインに受診する、信頼できるホームドクターを近隣に確保しておく。何か気になる症状が出た時にまず最初に相談できる。
    • もう一件、ホームドクターを確保。メインの獣医が休みだったり緊急の対応が難しい時、または最初のセカンドオピニオンを得る場合にも。
    • 口腔専門、骨格系専門、循環器系専門など、犬種によって将来かかりやすい病気などに特に詳しい専門医

    獣医の見分け方に関するまとめ

    女性と犬

    信頼できる獣医さんのポイントをいくつか挙げてきましたが、最も大切なことは、

    • 飼い主の質問に応じて、あるいは質問しなくても必要なことを積極的に説明してくれる
    • 本当に犬のことを考えた治療、飼い主の負担を考慮に入れた治療をしてくれる

    この2点に絞られるのではないでしょうか?

    私がこれまで出会った獣医さんについて、参考までに。

    診察の様子を見せてくれない、説明は看護士まかせ。

    診察の後、薬を忘れて戻った時も、先生に話しかけるも看護士を通してしか会話せず。まれなケースとは思いますが、獣医師としてのウデはともかく、最低限のコミュニケーションがとれなければ継続的な受診は不可能。

    先生が神経質すぎる!

    院内は清潔、細かく説明してくれ質問にも丁寧に答えてくれる、「治療を確認したいので、改善しても2週間後に、また診せに来て下さい」と、治療そのものは信頼できる先生。でも、 次に行った時、なぜか入り口でスリッパに履き替え。先生のブログには、「院内に外の泥やホコリを持ち込むな」「用もないのに敷地内に足を踏み入れるな」「医院の前に車を停めるな」などなど、当たり前と言えば当たり前ながら、その文面からかなりの神経質さが伺われ、良い先生ながら足が遠のいてしまいました。

    最寄りのホームドクター

    症状に対して考えられる原因をいくつか挙げ、「でもこれは○○なので違いますね」「○○の場合は、もっと○○な症状が出ます」「なので、この症状は、おそらく○○が考えられます」と順を追って分りやすい説明をしてくれます。ワクチンであれ下痢であれ、診察の時には必ず全身をくまなくチェックしてくれるので、安心して継続的に受診しています。

    勉強熱心、明確な治療方針を持つ先生

    去勢・避妊など一般的な治療に対しても明確な方針を持ち、説明の仕方や勉強熱心な姿勢から、愛犬の少し大きな手術をお願いしました。決め手は「手術自体は難しくない。むしろリハビリが大変」と、キッパリ言い切ってくれこと、年間の手術件数を聞いた時にも嫌な顔をせず即答してくれたこと。積極的にジェネリックの薬を使い、費用も他と比べて良心的であるなど、その後、他の治療でもお世話になっています。

    飼い主さんによっては、「難しいことを言われても分らない。信頼したら後は先生にまかせたい」という人もいるでしょう。
    一定の評判の先生なら、後は人間同士、その先生に好感が持てるかどうか、直感も大切です。

    個人的には、「飼い主は素人だから」とハナから説明を端折らずに、多少、専門用語を用いて難しい話になっても、自分が持っている知識を出して、こちらの疑問に答えようとしてくれるタイプが好み(?)。

    最終的には、飼い主側の愛犬への思いと、その先生の動物に対する思いが合致するかどうか。これに尽きると思います。

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