犬を飼うことがメンタルヘルスに好影響、でも単身者には当てはまらない?

犬を飼うことがメンタルヘルスに好影響、でも単身者には当てはまらない?

犬と暮らすこととメンタルヘルスの関連は数多く研究されていますが、未だ明確な関連は分かっていません。新しい研究では結婚しているか、単身者かという要素が影響している可能性が指摘されました。

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犬との暮らしが精神の健康に及ぼす影響は?

よりそう犬の頭を撫でる女性

犬と暮らしている人はそうでない人に比べて、心臓病のリスクが低い、脳卒中などからの回復率が高いなど、犬がもたらす健康上のメリットについては数多くのデータと研究が発表されています。

一方で犬の所有とメンタルヘルスの関連については、一部に関連が見出されたり、特定の疾患では全く関連がなかったりと、明確な答えが出ないままになっています。

この度シドニー大学の公衆衛生学の研究者が、犬を飼うことと飼い主のメンタルヘルスの関連については飼い主が「既婚か(またはパートナーがいるか)単身か」によって影響が異なる場合があると発表しました。

イギリスの国民健康調査のデータを基に調査

健康調査の質問票

研究チームは犬の所有とメンタルヘルスの関連について調査するために、イギリスの国民健康調査によって収集された68,000人以上の成人のデータを分析しました。

この国民健康調査はイギリスにおいて成人人口の健康傾向をモニターするために毎年全国的に行われるものです。そのデータのサイズと包括性により、先進国の居住者の身体および精神的健康の問題を調査する世界中の研究者にとって貴重なリソースとなっています。

データによると、全体の約4分の1に当たる15,856人が家庭に1匹以上の犬がいると回答しています。これらドッグオーナー達と残りの人々の精神面での健康についての比較分析が行われました。

犬と暮らしていること、同居者がいること

ダックスフンドを抱くカップル

分析の結果、犬と暮らしている人々はそうでない人よりも長期的な慢性精神疾患の割合ははっきりと少ないことが示されたのですが、それは既婚で家族が居る又は同居しているパートナーがいる場合のみで、一人暮らしのドッグオーナーには当てはまりませんでした。その一人暮らしのドッグオーナーでは、短期的な心理的苦痛を報告する割合が増加していました。

犬と暮らしていること、飼い主が単身ではなく同居者がいることと、精神的な健康の間にはどうやら複雑な関連がありそうですが、国民健康調査のデータからだけでは分からないことがあることは研究者も認めており、今後さらなる調査が必要だということです。

まとめ

犬と散歩するカップル

オーストラリアの研究者が、犬を飼うこととメンタルヘルスの関連は、家族やパートナーと同居している人では長期的な慢性精神疾患の割合が低いこと、単身者の場合は犬を飼っている人の方が短期的な精神的苦痛を訴える割合が高いという研究結果を発表したことをご紹介しました。

結局のところ、犬と暮らすこととメンタルヘルスの問題はとても複雑で明確な答えは分からないという結論です。

ニュースメディアなどは「犬と暮らすとメンタルヘルスにポジティブな影響が!」というようなわかりやすい結論を望みますが、私はこの曖昧な結論にホッと安心しました。

犬は人間を健康にするために存在しているわけではありません。犬と暮らすことで結果的に体が健康になったり、心が明るくなることがあっても、それを目的にすると犬との暮らしは決してうまくいかないのではないかと思います。そもそも犬と暮らすことで身体の健康が手に入るのは、毎日しっかりと犬との散歩や運動をした人だけの特権です。

皆さんもご存知の通り、犬と暮らすことは思い通りにならないことばかりです。病気や怪我をすれば心配が絶えませんし、トレーニングや散歩にも時間を取られます。

ましてや単身者であれば、旅行や外出も制限されることも想像できます。「心と体の健康のために犬を飼おう!」などと考える人が増えて、その結果不幸な犬が増えるような事態が起きないためにも、犬とメンタルヘルスの関連は分からないままでもいいという気がします。(科学者はそうも行かないと思いますが)

《参考URL》
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/08927936.2019.1673033

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