北米でのリサーチ、クマによる襲撃の多くに犬が関連している

北米でのリサーチ、クマによる襲撃の多くに犬が関連している

アメリカやカナダなどの北米でクマが人間を襲った事故のうちの多くに犬が関連していたことがわかっています。日本でもクマが人里に来ることは問題になっています。参考になる点をご紹介します。

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クマが人間を襲った事故の半数に犬が関連している

テントのそばの犬

アメリカやカナダには何種類かのクマが生息しており、不幸なことに人間が襲われてしまう事故も稀に起こります。
北米でのクマによる襲撃92件に関する3年間の研究では、そのうちの約半数がオフリードの犬に関連していることが示されました。

クマの生息する場所に入る時に犬がいることがクマを遠ざける場合もあれば、犬の行動によってはクマを人間のところに導いてしまう場合もあります。

森や山はクマの領域、人も犬も立ち入り過ぎないことが大切

森の中のブラックベア

キャンプ場など人間が集まっている場所において、吠える犬がいることはクマが近寄って来ることを止まらせます。
しかしキャンプ場や人間用のトレイルを離れて森の中に走って行ってしまう犬は、回避することが可能だったはずのクマを人間のところに導いて来てしまう可能性があります。しかもこの場合、さらに悪いことに犬に追われたクマは敵意を持っていることもあります。

オフリードの犬と一緒にいる時にクマを見かけ、クマがこちらに気づいていない場合は速やかに静かにその場を離れます。
犬を呼び寄せ、側に着くようにさせて落ち着かせることが大切です。このようなトレーニングができていない場合、野生動物のいるところで犬をオフリードにするべきではありません。

近距離でクマと鉢合わせしてしまった時には、腕を大きく振ってできるだけ大きく見えるようにしながら、大きな音を立てます。緊急事態のためにクマ用スプレーを準備しておくことも有効です。
犬が飼い主を守るためにクマと戦った話が時折美談としてニュースになったりしますが、犬がクマを攻撃することは大抵の場合、事態を悪化させることになります。

とにかく心がけるべきことは、まずクマに出会わないようにすることです。
クマが嫌がる音の出るクマ除けベルなどを身につけ、犬は基本的に常にオンリードにしておき、オフリードの時にもすぐに呼び戻せるよう訓練しておくことが必要です。

人間はもちろんのこと、犬も自然の一部ではないことを認識しておくことが大切です。

クマの方が人間のエリアに来てしまった場合

ゴミを漁るクマ

キャンプ場のゴミ捨て場や人間が住んでいるエリアなどに、食べ物を求めてクマが来てしまうことも珍しくありません。
このような場合に犬が関連している例では、犬に襲いかかったクマを撃退しようとして飼い主が怪我を負ってしまうという事態が報告されています。クマは自分の食料源と認定したものを守ろうとするので、クマが食べ物の近くにいる時に犬や人が近づくことは非常に危険です。

クマが生息している地域では犬を外飼いにしない、キャンプ場などでも犬から目を離さないことが大切です。

まとめ

犬とハイキングする女性

北米のリサーチで、クマが人間を襲った事故の半数にオフリードの犬が関連していたということと、クマの襲撃を予防するための策をいくつかご紹介しました。

森や山など自然の中でオフリードで自由に走り回る愛犬の姿を想像するのは心踊ることです。
しかし人間と暮らしている犬は、存在も行動も排泄物までも全てが自然の中では異質です。
そこに住んでいる野生動物にとっては脅威ともなるということをよく認識し、責任のある行動を取ることが人も犬も野生動物も守ることにつながります。

《参考URL》 https://abcnews.go.com/US/black-bear-attacks-humans-rare-begin-scuffles-dogs/story?id=65413852

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