犬には鼻毛がないって本当？
みなさんは愛犬の鼻の中をしっかりと見たことがありますか？口の中や耳の中は健康チェックや掃除のために見たことがある人がほとんどだと思いますが、鼻の中ってなかなか見る機会がないですよね。
実は、犬の鼻の中には鼻毛がありません。鼻毛は人間以外の動物には今のところないと考えられています。犬や猫、鳥はもちろん人間に近いとされる猿やオラウータン、ゴリラなどにもなく、入り口付近に産毛のようなものがあるとも言われていますが、人間の鼻毛とは異なるものです。全身を毛で覆われている犬ですが、鼻の中には毛が全くないということになります。
そもそも鼻毛の役割とは？
鼻毛は人間にしかないものですが、どのような役割を持つ機能なのか考えたことはありますか？犬や猫にはなく人間のみが持つ鼻毛ですが、ほこりやウイルス、細菌などを鼻から空気と一緒に吸い込んで体内に取り込まないように防ぐ役目を持っています。いわば空気清浄機のフィルターのような役割で、清潔な空気を体内に取り込むことができるようにしてくれている非常に重要な機能なのです。
私たち人間は鼻毛があるおかげでウイルスや細菌感染が予防され、健康が守られていることになるので、鼻毛が少ない人ほどウイルスや細菌感染しやすいと考えられています。身だしなみとして鼻毛を切ることがあると思いますが、あまり内部の鼻毛まで短くしすぎないように注意しましょう。
犬は鼻毛がなくても大丈夫なの？
ほこりやウイルス、細菌が体内に侵入することを防ぐという重要な役割を持つ鼻毛。犬を含む動物には鼻毛がありませんが、病気にかかりやすくなるなどのリスクはないのか気になりますよね。動物の鼻の穴は人間に比べて体に対する比率がとても小さいのです。そのため、小さな穴の中を鼻毛で塞いでしまうと呼吸が苦しくなる恐れがあり、進化の中で不要とされたのではないかと考えられています。
また、動物の鼻の穴は小さい分、内部も非常に細い筒状になっているので、ほこりやごみは入りにくいつくりになっています。そのようなつくりでも万が一ほこりやごみが入ってしまったら、瞬時にくしゃみをして体外に排出するようになっています。犬が小さく「クシュン！クシュン！」とくしゃみをしていることはよくあることですが、数回で終わるくしゃみであれば風邪などではなく、鼻に何かが入ってきたためである可能性が高いでしょう。
実際犬を含む動物たちは鼻毛がない状態で健康に生き続けてきています。鼻毛がないのは、鼻毛が必要ない鼻の構造になっているため、また何かが入ってきたときには、くしゃみで排出することができるからなのです。
＜まとめ＞犬に鼻毛がない理由について
ここまで説明してきた通り、犬を含む人間以外の動物には鼻毛がありません。人間にとって鼻毛はウイルスや細菌感染を予防するためのとても大切な機能ですが、犬などの動物は鼻の穴が小さく内部も細い管上になっているため、鼻毛がなくても問題ないと考えられています。
そのため、特別鼻からのウイルス・細菌の侵入を心配する必要はありませんので安心してください。無理に鼻の穴をのぞこうとしたり、チェックしようとしたりすると嫌がる場合もありますのでそっとしておいてあげましょう。また、まれに鼻の入り口付近に毛が生えている場合もありますが、厳密には鼻毛とは異なり鼻周囲の皮膚の延長上生えている毛とされているようです。
