犬の「レントゲン検査」とは
私たち人間と同じように、犬にも「レントゲン検査」があります。犬のレントゲン検査は、基本的に獣医師と看護師の2人体制で体をおさえて、動かないように撮影します。その際、犬が暴れてしまう場合は口輪やエリザベスカラーをつけたり、鎮静剤を投与したりして撮影を行うこともあります。
このように、犬のレントゲン検査は人間のそれと比べると大掛かりになることが多いため、飼い主さんはあらかじめ検査について学んでおいたほうがいいでしょう。では、どんな時にレントゲン検査をする必要があるのでしょうか?
犬のレントゲンはどんな時に撮るの?
犬のレントゲン検査は、体調不良やケガをした時など、体の状態を詳しく知りたい時に行われます。我が家の愛犬も子犬の頃にひどく下痢が続いたため、レントゲン検査を受けたことがあります。
レントゲン検査を必要とする例として、
- 骨折や脱臼、関節炎などの骨の病気の疑いがある時
- 誤飲誤食の可能性がある時
- 肺炎や気管支炎など、呼吸器の病気の程度を知りたい時
- 心臓の状態を調べる時
- 排尿異常を起こしている時
- 歯の治療を行う時
- 交通事故に遭った時
- 難産の場合
などが挙げられます。
レントゲン検査だけでは診断が難しい場合には、内視鏡検査・MRI・CTなど他の検査も必要になってきます。そうなると検査に時間がかかりますが、レントゲン検査はすぐに終わるので獣医師から検査をすすめられたら受けさせましょう。
レントゲンを撮る前は絶食したほうがいい?
レントゲン検査の前は、とくに絶食の指示はありません。我が家の愛犬の場合も、その場でレントゲンを撮ることになったので絶食はしませんでした。
しかし、内視鏡検査・MRI・CTなどの検査は麻酔をかける必要がありますので、絶食の必要が出てくるようです。そのため、絶食の指示がない場合でも、念のため獣医師に確認したほうがいいでしょう。
レントゲン検査の安全性
愛犬にレントゲン検査が必要になった時に気になるのが、体への影響や安全性についてではないでしょうか?もし何らかの影響があるなら、検査をためらってしまいますよね…。
結論からいうと、レントゲン検査で体に悪影響が出ることはほとんどないといわれています。ペットの検査に使われるX線は、非常に微量なもの。例えば胸部のレントゲン撮影では、自然界で1年間に浴びる放射線量の約1/50ともいわれています。これならレントゲンを数枚撮ることに対して、あまり不安に思う必要はなさそうですね。
また、レントゲン室に入るスタッフは、放射線を通さない特殊なガウンを着用します。通常、飼い主さんはレントゲン室の外で待機することになるので、飼い主さんへの影響もありません。
犬のレントゲン検査に保険は適用されるの?
犬のレントゲン検査は、支払い事由に該当することが多いです。ただし、健康診断としてレントゲン検査を受けた場合は保険が適用されないことがほとんどです。
また、産まれつき何らかの遺伝性の疾患がある場合、その疾患のレントゲン検査には保険が適用されないことが多いようです。気になる飼い主さんは、加入しているペット保険の契約について改めて確認しておきましょう。
まとめ
犬のレントゲン検査について解説しました。
レントゲン検査は犬に若干の負担がかかる検査ではありますが、病気の早期発見につながる大事な検査です。レントゲン検査が必要になった際は、迷わず受けさせましょう。