あなたは動物病院で「本当のこと」話していますか?

【獣医師監修】あなたは動物病院で「本当のこと」話していますか?

動物病院では、飼い主さんに問診を行い、ご家庭での犬の様子を確認する「問診」を行います。みなさんは問診の際に「本当のこと」を話していますか?この記事では、動物病院で経験した飼い主さんが「つい言ってしまうこと」を考えます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の診察を受ける時の問診の大切さ

家で家族と過ごす犬

動物病院にかかる際、犬たちは自分で症状や家での過ごし方を伝えることができません。代わりに飼い主さんが答える問診が大切です。問診では「いつから体調が悪かったのか」「食欲はあるか」といった家での様子や、「薬は飲めたか」「症状に変化はあるか」といった治療経過を一つ一つ確認していきます。

問診の際に大切なのが、自分で分かる範囲で正確に伝える、ということです。例えば、食欲がないのなら「いつから」「どのくらい」食べなくなったのかというように、食欲の状態を具体的に伝えましょう。獣医師はそれによって診断や治療を検討します。

問診は、自分で伝えることのできない犬の代わりに、飼い主さんができる診断までの第一歩です。

問診でうっかり言ってしまうこと

物隠から見つめる犬

問診が診察にとって大切だと分かっていても、つい事実とは違うことを伝えてしまう方がいます。その裏には「怒られたらどうしよう」「こんなことを言って大丈夫かな」という気持ちが隠れています。

動物病院で実際にあった問診を見てみましょう。

「お薬は毎日飲めましたか?」

ダックス君は1週間前、膀胱炎で抗生剤の飲み薬を処方されました。今日はその再診です。診察室で獣医師から「お薬は毎日飲めましたか?」と聞かれ、飼い主さんは「はい、飲めてます」と答えました。

それを受けて獣医師は前回と同じ薬を処方しましたが、なかなか症状が改善しませんでした。獣医師は抗生剤の種類が合っていないのではと考え、薬を変更しましたが、その後も症状は何度もぶり返しました。あとで分かったことですが、飼い主さんが毎日投薬できず、抗生剤が効きづらくなってしまっていたのです。

飼い主さんは、「薬が毎日飲めていない」と伝えると怒られるのではないかと思い、思わず飲めていると答えてしまったようでした。

多くの症例ではきちんと治療を行うためには、お薬の処方通りの投薬が欠かせません。動物病院でも再診の時に「お薬は毎日飲めましたか?」と確認します。この時に、もし投薬が大変だったり犬が嫌がって飲めなければそのまま伝えましょう。味や大きさの違う薬への変更を検討してもらえるかもしれません。

「いつから症状がありますか?」

ポメちゃんは食欲がなく吐き気がある、という主訴で動物病院を受診しました。獣医師の「いつから症状がありますか?」という質問に、飼い主さんは「今朝からです」と答えました。

ポメちゃんに脱水の様子が見られたため血液検査を行うことにしました。検査の結果、腎臓の数値の上昇と脱水がありました。検査結果を確認した獣医師は、これだけの数値が出ているのなら症状はもっと前からあったのではないか、と推測しました。

こういった場面で、獣医師は「いつから症状があったか」について改めて問い詰めるようなことはしません。症状があった時期について、検査の結果と比べて不自然だと感じることは、しばしばあります。その多くは、症状に気づいてすぐに来院しなかったことを怒られるかもしれないと思っている場合や、様子の変化に気がつけなかった場合です。

動物病院で「本当のこと」を話せない気持ち

ハイタッチをする犬と人

動物病院で本当のことを話せない時、飼い主さんは「怒られたらどうしよう」「だらしない飼い主だと思われたらどうしよう」と感じている方が多いようです。また、お仕事で忙しかったり、普段お世話をしていない方が連れて来ている場合に、事実とは異なることをお話しされることもあります。

ですが、的確な診断と治療の為には、正確な問診は欠かせません。分からないことは「分からない」と言ってしまって構いません。怒られたらどうしようという気持ちもすごく分かります。ですが愛犬の為に一番必要なのは、正確な情報です。

動物病院で検査をすれば分かることもありますが、多くの場合獣医師は飼い主さんの問診を元に検査を決め、治療を決めます。飼い主さんと動物病院が「愛犬を助けたい」という気持ちの基に協力しあうことが、迅速な治療への第一歩です。

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