PTSD介助犬がもたらす効果が科学的に示された!【研究結果】

PTSD介助犬がもたらす効果が科学的に示された!【研究結果】

アメリカでは戦地での経験からPTSDを抱える退役軍人をサポートするPTSD介助犬が多く活躍しています。このたび初めて介助犬の効果が目に見える形で計測されたという研究結果をご紹介します。

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PTSDと介助犬

介助犬と男性

災害や事故など強烈なショックを受ける体験をした後に、その精神的なストレスが心のダメージとなって、体験から時間が経った後も強い恐怖を感じたり身体的な症状が出て社会生活に支障をきたす『心的外傷後ストレス障害(PTSD)』、日常生活の中でも時折耳にする言葉として定着してきました。

アメリカでは特に戦地での経験からPTSDを患う退役軍人が社会問題となっています。一方、そのような退役軍人をサポートするPTSD介助犬を育成して、犬を必要とする人のもとに送り届ける活動をしているNPO団体もあります。

PTSD介助犬が人々に与える影響は多くの人が認識しているのですが、今まで介助犬がいることで具体的にどのくらい症状が改善されたのかという科学的な証明はされたことがありませんでした。

アメリカのパデュー大学の研究チームが、PTSD介助犬と暮らす人々の唾液などを調査して「PTSD介助犬がもたらす効果」について初の発表をしました。

PTSDを抱える人たちの唾液を調査

眠る男性とジャックラッセル

今回の研究では「PTSDを患っており介助犬と暮らしている人たちのグループ」と「PTSDを患っており介助犬の申請をして順番待ち中の人たちのグループ」を比較しました。

PTSD介助犬の存在が、様々な症状を和らげ生活の質を向上させることは体感的には報告されています。今回はそれぞれのグループの人たちの唾液を調べることで、介助犬は生理学的にも良い効果をもたらすのかどうかを測定しました。

測定の結果、PTSD介助犬と暮らす人々は犬の順番待ちの人々に比べて、身体機能を調節するホルモンが唾液中に多く含まれていたことがわかりました。また介助犬と暮らす人は、ホルモンの増減パターンがPTSDを持たない人のレベルに近いこともわかりました。

さらに介助犬と暮らす人は、怒りや不安の感情が少なく、良質な睡眠がとれていると研究者に語っています。

PTSD介助犬の意味が科学的に裏付けされる意味

犬をハグする女性

このようにPTSDを抱えた人が介助犬と暮らすことで、体感的なことだけでなく生理学的に反応があったことが数値で証明されました。

この調査に協力した退役軍人とPTSD介助犬の仲介をするNPO団体の人々は、介助犬の役割が数値として科学的に証明されたことは大きな進歩であると述べています。科学的な根拠があるということで、社会からの関心がより高くなり協力を得やすくなるからです。

今回測定されたホルモンレベルとPTSDとの関連は証明されていないので、今の段階では介助犬がPTSDの治療になるということは言えないそうですが、今後さらに規模を拡大した深い内容の調査が行われる予定だということです。

まとめ

女性の手に乗せた犬の足

PTSD介助犬が果たす役割が、体感的なものだけでなく生理学的に数値として測定でき、効果が科学的に証明できたという話題をご紹介しました。

日本ではPTSD介助犬というのはまだあまり馴染みのない存在ですが、様々な理由でPTSDに苦しんでいる方々はたくさんいます。

アメリカではアニマルシェルターなどで保護されている犬の中から適性のある犬を訓練してPTSD介助犬に育成するプログラムもたくさん実施されています。

今回紹介したような研究が進むことで、日本でもPTSD介助犬が育成されて、人間にも犬にも救済となるような事態が広がっていけばいいなと心から思います。

《参考》
https://www.purdue.edu/newsroom/releases/2018/Q2/study-shows-physiological-and-behavioral-benefits-may-be-experienced-by-veterans-with-ptsd-who-have-service-dogs.html

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