何故、夏になると迷子の犬が続出するのか?
迷子の原因その①:花火の大きな音
夏になると私たち人間には花火大会というとても楽しみにしているイベントがありますよね。しかし、犬にとってはとても恐怖を感じるイベントです。
遠くで花火の音がする時、家の中をウロウロと歩き回り落ち着きがなくなってしまったり、テーブルの下などに隠れて出てこなくなってしまったり、鳴きだしてしまう子もいます。
人間にとっては遠くで聞こえる花火の音かもしれませんが、人間の4倍もの聴力を持っている犬にとってはとても大きな音なんです。
うちの愛犬には花火が苦手な子と平気な子がいます。苦手な子は家の中をウロウロと歩き回りながら鳴きますし、表情もとても切ないです。平気な子とは一緒にベランダに出て花火を観るのですが、正直、犬は花火に興味はありません。
花火の大きな音に驚いて家から飛び出してしまう犬がとても多いので、花火大会が開催される日にはとくに注意してあげましょう。
自宅でお留守番をさせる場合にはケージの中に入れたり戸締りをしっかりするなど対処し、外で飼われてる犬に対しても家の中に入れてあげるなど配慮してあげましょう。
愛犬と一緒に花火大会に行きたいという人もいらっしゃるかもしれませんが、犬にとっては恐怖でしかありません。花火大会ではなく、犬も一緒に楽しめるイベントに出かけることをお勧めします。
迷子の原因その②:雷の光と音
夏のお天気ってとても不安定ですよね。日中は晴れていたのに夜中に急にゲリラ豪雨が襲ったりします。
雷の音に恐怖を感じて家から飛び出してしまう犬が多いようなのですが、うちの愛犬は遠くの空で雷が光っているだけでも怯えてしまうため、雨の日はとくに注意しています。
私たち人間は花火の大きな音に恐怖を感じることはあまりありませんが、雷は光っているだけでも恐ろしいですし、ゴロゴロと鳴ったり、ドーンっ!と落ちたり、とても恐怖を感じますよね。人間の4倍もの聴力を持っている犬にはその恐怖も4倍なんです。
私たちは雷がどのようなものなのかを知っています。雷から身を守るためにはどうしたら良いのかも知っています。しかし犬には雷が何なのか分かりませんし、どのようにして身を守れば良いのかも分かりません。ただただ得体の知れない恐怖を感じて怯えているのです。
愛犬が雷に怯えてしまっている時、ぜひ一緒に過ごして安心させてあげてください。ケージの中に入れたり家の戸締りをしっかりして家から飛び出してしまわないように注意し、雨の日や雷の日は外で飼われている犬も家の中に入れてあげましょう。
夏は急にお天気が変わって雷雨になってしまうこともあるため、外で飼われている愛犬が雷の音に驚いて飛び出してしまわないように十分に対処しておきましょう。
迷子の原因その③:お祭り
夏の風物詩のひとつであるお祭りですが、犬には恐怖感じる瞬間がたくさんあります。
知らない人込みの中で不安を感じてしまう犬もいます。祭囃子というのでしょうか、大きな音で流れる音楽や歌に驚いてしまう犬もいます。太鼓の音にはとくに注意してください。
お祭りに愛犬と一緒に出かけ、家に帰って来た瞬間に興奮して家の中を走り回り、そのまま家を飛び出して迷子になってしまった、という話を聞いたことがあるのですが、飼い主さんがお祭りを楽しんでいる間、ずっとその子は大きな音や人込みの中でストレスを感じていたのだと思います。
犬によってはどんな環境でも飼い主さんと一緒に楽しむことができる子もいますが、ほとんどの犬の場合、ストレスを感じてしまうものです。
大きな音に恐怖を感じてしまう犬なので、花火大会やお祭りには連れて行かないようにするのがベストなのではないでしょうか。
家に帰って来てから飛び出してしまったケースをお話しましたが、花火大会やお祭りの会場で迷子になってしまってはもっと大変ですよね。
他の人や犬を噛みつくなどの二次災害が起きてしまう可能性もあります。
犬の迷子の70%ほどが自宅で起きています!
犬が迷子になってしまった理由のほとんどが自宅から飛び出してしまったことです。
- 窓を開けて掃除機をかけていたら掃除機の音に驚いて窓から飛び出してしまった
- 洗濯物を干している間に窓から飛び出してしまった
- 家を出ようと玄関を開けたら飛び出してしまった
- 庭に繋いでおいたリードが千切れて飛び出してしまった
大体このようなことが原因で起こっています。中には、庭に放し飼いにしていたら塀を超えて飛び出してしまった犬もいるようです。窓を網戸にして開けていたら網戸を突き破って飛び出してしまった犬もいるようですし、人間が予想しないようなことが原因で迷子になってしまうこともあるんです。
こんな話も聞いたことがあります。スーパーで買い物をしている間に入り口にリードを繋いでいたらいなくなっていた。お買い物のついでにお散歩をさせてあげようと思ったのかもしれませんが、知らない人が行き交う入り口でストレスや恐怖を感じて飛び出してしまったのかもしれません。
愛犬が迷子になってしまった場合の対処法
まずは各所に連絡してみましょう!
- 警察署
- 保健所
- 動物病院
- 役所
- 動物愛護センター
- 清掃局
このような場所に連絡をしましょう。警察署、保健所、動物病院、役所、動物愛護センターでは保護されている可能性があります。もし、事故に遭ってしまってケガをしている場合、動物病院へと運ばれて治療を受けている可能性があります。
もし、事故に遭って亡くなってしまった場合、清掃局に引き取られている可能性があります。どなたか親切な人が自宅で保護してくださっている場合もありますし、そのような場合にも警察署や保健所や役所などに届け出てくださっている可能性があります。
お散歩コースを探してみましょう!
お散歩コースが愛犬とよく行く場所などを探してみましょう。公園などで寄り道をしている可能性もありますし、お散歩コースを探すのであれば家を飛び出してから早めに探すのが理想的です。
花火や雷などの大きな音に驚いて家を飛び出してしまった場合、お散歩コースなどの知っている道ではなく、全く歩いたこともないような場所を走って行ってしまって可能性もあります。
お散歩コースなどの犬が知っている道を走って行ったのであれば良いのですが、全く歩いたことも内容な場所を走って行ってしまった場合、犬自身も今自分がどこにいるのかわからなくなってしまっている可能性があります。
SNSを利用して迷子の情報を投稿して拡散しましょう!
SNSに迷子の情報を投稿したことによっていろんな人が拡散してくださり、迷子の愛犬を保護してくれている人から連絡をもらって解決することができたり、見かけましたという連絡をもらうことができたり、早期解決に繋がることもあります。
お店や道端にチラシを貼るという方法もありますが、実際あまり見てもらえません。
より多くの人に見てもらうためにSNSを利用してみてはいかがでしょうか。
犬が迷子になってしまった場合、お散歩コースや近所からもっともっと遠くへ行ってしまっている場合も多く、近所への聞き込みやチラシ貼りでは見つけられない可能性も高いんです。
マイクロチップをいれる
マイクロチップとは個体識別によって身元(飼い主さんは誰か?)を確実に証明することができるものです。直径2mmで長さは8mm~12mmの円筒形をした電子標識器具です。日本ではあまり馴染みがなく、利用している飼い主さんは少ないと思います。
犬のカラダにマイクロチップを埋め込むのですが、少し太めの注射針を使って犬のカラダの中に注入します。正常であればカラダの中で移動してしまうことはありません。
費用は数千円程度で、医療行為であるため動物病院のみで行っています。愛犬のカラダの中にマイクロチップを埋め込んだ後は「動物ID普及推進会議(AIPO)」のデータベースに飼い主の名前や住所や連絡先などを登録しますが、登録費用は¥1000です。
よく、首輪などに迷子札を付けている飼い主さんがいますが、迷子になったときに首輪をしていなかったら意味がありませんし、迷子になっている間に首輪が取れてしまっている可能性もあります。マイクロチップなら確実に飼い主さんの元へ帰ることができるという大きなメリットがあります。
また、マイクロチップを埋め込むことで飼い主さんを確実に証明することができるため、迷子の犬だけではなく、捨てられてしまった犬の飼い主さんを見つけ出し罰することだってできるんです。
マイクロチップと日本
しかし、残念ならが日本ではほとんどマイクロチップを利用している飼い主さんはいません。海外ではマイクロチップの装着を義務化している国もありますし、海外から日本へ入国する場合、マイクロチップの装着がなければ入国することができません。
マイクロチップによって副作用が起きたりショック状態になってしまったり亡くなってしまったというケースは日本ではまだありません。とても安全性に優れたものなので利用してみてはいかがでしょうか。
最近では「ペットショップや動物病院で進められてマイクロチップをいれたけど、どんなものなのか全く知らない」なんていう飼い主さんもいらっしゃるようなのですが、もっとマイクロチップに対する知識を私たちが持てば、家を飛び出してしまっても迷子になることなく安全にお家に帰ることができる犬も増えるでしょうし、捨てられて処分してしまう犬を大きく減らすことができると思います。
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10代 男性 トイプードル