犬がこたつに入る理由とは?
「猫がこたつで丸くなる」と、有名な童謡にも出てきますが、犬もこたつで丸くなります。皆さんのおうちのわんこにも、こたつが大好きな子がいるのではないでしょうか。実は犬も寒がりなのでしょうか?犬がこたつに入る理由について見ていきましょう。
犬がこたつに入るのは寒いから
被毛の種類によっては寒がりな犬もいる
犬の被毛には、シングルコートとダブルコートの2種類があります。シングルコートとは、オーバーコート(上毛)と呼ばれる皮膚を保護するための毛のみが生えた被毛です。ダブルコートとは、オーバーコート(上毛)と、さらにその下にアンダーコート(下毛)と呼ばれる保温効果のある毛が生えた、二層構造の被毛です。ダブルコートの犬種はある程度寒さに強いですが、シングルコートの犬種は保温効果のある毛が生えていないため、寒さに弱いところがあります。犬は寒さに強いとイメージされがちですが、被毛の種類によっては寒がりな犬もいるため、注意が必要です。そして、そんな寒がりな子がこたつに入って体を温めています。
子犬と老犬は寒がり
子犬は、体の機能が未熟でうまく体温調整ができません。そのため、成犬よりも寒がりな傾向にあります。老犬は、加齢により体の機能が衰えてくるため、寒さを感じやすくなってきます。そのため、寒さを感じたら暖を求めてこたつに入ってくるのです。
犬がこたつに入るのは匂いに安心するから
犬は飼い主の匂いが大好きです。こたつの中には、そんな飼い主の匂いがいっぱいで、犬にとって嬉しいと安心の空間になってるのでしょう。そんな安心と温もりを求めて、こたつに入ってきます。
犬がこたつに入るのは野生時代の本能から
犬はかつて野生で生きていた時、地面に穴を掘ってそこを寝床としていました。その名残から、今でも穴ぐらのような薄暗いところが落ち着くのです。そんな犬の本能から、こたつにもぐるように入ってきます。
犬がこたつに入るのは飼い主のマネ
これも野生だった頃の話。群れで行動する本能として、リーダや仲間のマネをして生き抜いてきました。その名残から、飼い主がこたつに入っているとそのマネをして、犬もこたつに入ってくるのです。
犬がこたつに入る際に注意したいこと
暖房器具で事故に合うのは、人間だけではありません。犬が事故にあってしまうケースもあります。悲しい事故が起こる前に、私たちがかわいい愛犬を守ってあげなければいけません。ここでは、犬がこたつに入る際に注意することをご紹介していきます。犬にとって室内温度の適温は18度~22度といわれています。「人間の適温≠犬の適温」であることを頭の中に入れておきましょう。また、犬の場合は全身がこたつの中に入るので、長時間入っていると、熱中症の症状を起こすこともあったり、最悪、こたつに入っていて犬が死ぬこともあります。そういったことが起きないよう、一緒に対策方法を見ていきましょう。
温度調節に気を配る
こたつの温度は「弱」で
犬自身も体温調節などを行いますし、暑くなって喉が渇けば水を飲みに出てきます。しかし、こたつの温度が「強」や「中」だと人間でも少し暑いと感じるほどなので、「弱」にして温度を調節しましょう。
定期的にこたつの電源オフ
いくら「弱」に温度を調節しているからと言っても、やはりこたつの中の温度は高いことには変わりありません。定期的にこたつの電源を切ることで、こたつ内の温度を少し下げると良いでしょう。また、犬だけこたつに入っている場合は、常に電源を切っておいた方が良いです。
こたつの中の空気を入れ替える
こたつの中には人間の下半身が入りっぱなしなので、少なからず臭いが発生します。その中に愛犬が入っていると考えると、ちょっと可哀想ですよね。 臭いが気にならない場合でも、こたつの布団を少し上げて隙間を作っておきましょう。その隙間から外の空気が入り、換気することができますし、自分から布団を持ち上げて外に出られない犬もその隙間から出ることができるようになります。
他の暖房器具のみ使う
こたつは電源を入れず、ただ犬が中に潜るためだけに置いておきます。そして、部屋はヒーターやエアコンなどで室内温度を快適にすれば、犬に対しての害はほとんどありません。ただし、他の暖房器具の設定温度を高めにしては意味がないので注意しましょう。
暖めすぎのサインを見逃さない
- 冷たい床に横になる
- ハァハァと息づかいが荒くなる
- たくさん水を飲む
上記の行動をとった場合は、室内を暖めすぎのサインととれます。そんな時は、換気をしたり温度の調節をしたりと、部屋が適温になるよう気をつけてください。
脱水症状に注意する
こたつの中は思っている以上に高温になっています。そして犬は、全身がこたつの中に入ることが多いため、眠っている間に脱水症状になってしまう可能性があります。犬は暑くなれば自分でこたつから出て体温調整しますが、飼い主も気にして定期的に犬をこたつから出して、水分を取らせるように促してあげましょう。
乾燥肌に注意する
犬の皮膚の厚さは、人間の約1/3しかないということをご存知でしたか?冬場は私たちでさえ乾燥に悩まされるので、愛犬にとってはさらに注意が必要な季節になります。
乾燥肌の予防
乾燥肌対策として、こまめにブラッシングをしてあげたり、冬場は乾燥防止用のシャンプーに切り替えたりしましょう。犬が舐めても良いクリームで、肉球を保湿してあげることも良いかもしれません。また、加湿器を犬がいる部屋にも置いて、部屋自体が乾燥しないようにすると良いでしょう。
低温やけどに注意する
犬と一緒にこたつに入っているときは、時々を中の様子を見てください。長時間赤外線のすぐそばにいると、低温やけどを負うことがあります。低温やけどは自覚症状がないので、私たちが気を付けてあげなければいけません。
こたつのコードを噛ませない
犬がこたつのコードを噛む癖がある場合、注意が必要です。噛み切ってしまって口の中をやけどしてしまったり、コードの一部を誤飲してしまう可能性があります。対策として、一番はコードを噛まないようしつけることです。しかし、それでも噛んでしまう場合は、コードにカバーを付けたり、犬が嫌がる柑橘類の匂いをコード自体に塗っておくという方法もあります。また、外出する際はコード自体をコンセントとこたつから外しておくのも良いでしょう。
犬を留守番させる時は、こたつの電源を切る
犬をひとりで留守番させる時、飼い主の目が届かなくなるため、必ずこたつの電源は切っておくようにしましょう。また、電源を切っていても、ずっとこたつの中にもぐりっぱなしで酸欠になる恐れもあります。ですので、こたつ布団を上にあげておくなど、空気が入る形を作っておいてください。そして、こたつの電源を切る代わりに、その他の暖房器具で暖かくしてあげるようにしましょう。
安心なペット用こたつを利用する
人間用のこたつは、犬にとっては温度が高いものになります。飼い主がいくら注意を払っていても、何が起こるかわからないため心配です。そこで、ペット用のこたつを利用することをおすすめします。ペット用のこたつは、温度が低く設定されています。また、コード部分にカバーがついているものもあるため、その点でも安心です。中には、こたつの機能は無いのですが、こたつの形をしたベッドもあります。ドーム型で保温する作りになっているので、そういった犬用こたつベッドを利用するのもひとつの方法です。
犬用こたつを手作りする方法
市販のペット用こたつでは、サイズや見た目がしっくりこないという場合、愛犬用にこたつを手作りするという手もあります。ゼロから作るとなると大変ですが、既存のアイテムを組み合わせることで、市販のペット用こたつと引けを取らないものを作ることができます。アイデア次第で、世界に一つだけの愛犬用こたつが作れるというのは魅力的です。
100均の材料で、安くこたつを手作りする
できるだけ安く、愛犬用のこたつを用意したいという場合。そんな時は、100均の材料を使って愛犬のサイズに合ったこたつを手作りしてみてはいかがでしょうか。
用意するアイテム
- テーブルになりそうなもの
- 例)ラック、コルクボードに板を付けて工夫するなど。
- 天板になりそうなもの
- 例)MDF材、コルクボードなど。
- こたつ布団になりそうなもの
- 例)ブランケットなど
- 熱源になりそうなもの
- 例)ゆたんぽ、お湯を入れたペットボトルなど。
すでに犬用ホットカーペットをお持ちの方は、それを活用するのも良いです。こういった材料を組み合わせて、およそ2,000円~3,000円ほどで、愛犬用のこたつを手作りすることができます。
遠赤外線付きのサイドテーブルを活用する
もう少し本格的な形で、愛犬用のこたつを手作りしたい場合。遠赤ヒーター付きのサイドテーブルがありますので、それを利用するのも良いでしょう。そのまま組み立ててブランケットをかぶせて使用したり、このサイドテーブルのパーツを使って、愛犬のサイズに合わせて他材料と組み合わせて作り上げてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。人間でもよく「こたつで寝ると風邪をひく」といわれているように、犬も長時間こたつに入ることは良くありません。入っている時間の長さや温度調節、換気など、たまには愛犬の様子を見たりと私たちも一緒に気を付けることが必要です。また、こたつのコードに関しては危険が伴うこともありますので、既に噛み癖がある場合は早急に対策を考えましょう。こたつ以外の暖房器具にも言えることですが、外出する際や就寝する際の電源の消し忘れには十分注意して、快適に寒い時期を過ごしていきたいですね。