問診の時に教えてほしい事5つ
受付や電話で最初に接する事が多いのは、獣医師よりも動物看護師や受付担当です。その際、どうして今日は病院に来ているのか。どのような状態なのかを確認する為に問診します。その時に飼い主さんの話を簡潔にまとめて獣医師にカルテを渡しますが、長すぎると要点がまとまらず何で診察に来られているか解らなくなります。ここだけは答えてほしいという要点をいくつかまとめてみました。
①いつから今どのような状態か。
今の愛犬の状態を教えて下さい。緊急性があると判断した場合は電話ならすぐに来院を促し、受付でそう判断した場合は犬の状態を確認しすぐに獣医師に伝えるので、その場合は焦る気持ちも解りますが落ち着いて教えて下さい。またこの様な状態になる前に変わった事が無かったかもよく考えて下さい。例えば食事を変えたりいつもと違うものを食べたり、何処かに出掛けたりペットホテルで預けたり、少し前からお水を飲む量が増えていたり、最近痩せてきたなどその状態になるきっかけや前兆はあると思います。もしあれば問診の際に教えて頂けると治療や検査もスムーズに行えます。
②食欲や元気
緊急性がない場合いくつか質問をします。まず食欲についてですが、いつもの量をいつも通り食べているか、半分食べているのか、全く食べないのか教えてほしいと思います。
食べている場合、例えば半分なら50%ぐらいとか、少し残すぐらいなら70%や80%と食べた量を何%と答えてもらうと解りやすいと思います。また食事は食べなくても、好きなオヤツや好きな食べ物は食べるのかも教えてほしいと思います。もし食べむらや好き嫌いがある子の場合は問診の時に教えて下さい。
また元気があるかないかですが、動きたがらないのかそれとも動けないのかも教えて下さい。よく「ぐったりしてる」と言われる事があります。受付だと様子が解りますが、電話だと様子がみえないので緊急性があり動けないのか、動きたがらないのかが解りません。今どのような状態にあるかを教えて下さい。
③嘔吐や下痢
嘔吐についてですが、どんなものをいつ吐き何度吐いたか教えて下さい。
最後に吐いた時間も解れば教えてほしいと思います。
余談ですが、嘔吐がひどい場合はご飯もお水も与えないで下さい。ご飯だけでなくお水を飲む事で胃が刺激され吐き気が強まり、最初は軽い嘔吐だったのが重症化する事もあるので何も与えず病院に来て下さい。
また、下痢をしている場合は便の状態を知るためにも便を持ってきてもらえると問診がスムーズにできます。
④痛み
外傷があれば何処を触ると痛いのかが解りますが、ヘルニアなど見た目には解らない病気だと無理に動かす事で悪化してしまう事があります。抱っこをすると痛がるとか、ここを触ると痛がるとか、歩くのを痛がるなど、大まかなところでいいので教えて下さい。
知らずに診察の際に痛いところに触れてしまい、パニックになり診察台から飛び降りそうになった事があります。無理な動きは痛みを悪化させる原因になります。また、病院だと緊張して痛みを隠す子がいます。家では足を痛がっていたのに、病院だと普通に歩いたりする子もいるので家での様子を教えてほしいと思います。
⑤発作や咳
発作や咳の場合、いつどれぐらいの時間続いたのか教えて下さい。言葉で説明するのは難しいのでビデオに撮ってきてもらえるととても解りやすいです。
最後に
問診は愛犬を知るためにとても重要です。大切な愛犬が心配でいろいろ先生に聞きたい事もあると思いますが、一度にたくさんの事を言われるとこの子は何で診察に来ているのか解らなくなります。今1番気になる病状を教えて下さい。
また「元気がない。」「食べない。」など、疑われる病気があり過ぎるといろいろな検査をしなければいけなくなります。そこから病気をみつける事もありますが、もし見つからなかった場合お金も時間もかかりますしワンちゃんにも負担をかけてしまいます。
もし分かればでいいので、具体的にいつからどう元気がないのか。好きなものも食べないほど食欲がないのかなど教えてほしいと思います。私達は、病院に来ている状態しか解りません。家では好きなものは食べても病院では食べなかったりとか、お家で元気がなくても病院では緊張や興奮で動き始める子もいます。特に軽い痛みがある子はそれを隠します。言葉が話せない愛犬に変わって飼い主さんが答えてあげてほしいと思います。
ユーザーのコメント
女性 もこち
が無くなります。見ていて、こちらまで悲しくなってしまいます。食欲が無くなること
が一番早く病気を知るサインだと思いました。病院へ連れて行く時に軽くメモをとる
と良いかもしれませんね。