そもそも犬のフィラリアとは?
犬フィラリア症とは蚊が媒介し、咳や呼吸困難、腹水などの症状を引き起こし、最悪の場合死に至る恐ろしい病気です。フィラリア幼虫を保有している蚊が犬の血液を吸うことで、蚊が保有しているフィラリア幼虫が犬の体内に移ります。血液に入り込んだフィラリア幼虫は、犬の体内を動き回りながら成虫へと育ち、心臓に寄生して命を脅かすのです。
蚊は気温15度以上で吸血活動を始めるため、日本国内では一部地域を除いて4~11月頃に注意が必要だとされています。フィラリア幼虫が犬の体内に入り込んだ直後は薬を飲んでも駆除することが出来ず、感染から10日以上経ってからでないと効果がないとされています。
また、感染から50日以上経つと駆除がむずかしくなることもあるため、感染後1か月程度で薬を飲んで駆除するのが効果的だと考えられているのです。毎月フィラリア予防薬(駆除薬)を飲むのは、前月に感染したフィラリアをすべて駆除するためなので5~12月の間は欠かさず飲ませるようにしましょう。
犬のフィラリア検査の方法や費用
犬のフィラリア予防薬(駆除薬)を投与する前には、毎年必ず検査を行います。この検査は犬がフィラリア症にかかっていないかを確認するためのもので、罹患していないことがわかったら予防薬(駆除薬)の投与を行うことが出来ます。
フィラリア症診断のためには一般的に血液検査が行われ、成虫の抗原があるかを確認する成虫抗原検査法が行われます。ほんのわずかな血液で検査が可能なので比較的簡単な検査で、結果もその場ですぐにわかります。
費用は動物病院によって異なりますが、検査自体は1,000~2,000円程度で行っているところが多いようです。
犬のフィラリア検査が毎年必要な理由
フィラリア投薬前に血液検査を行う必要があることは知っていても、なぜ毎年検査をしなければならないか知らないという飼い主さんも多いのではないでしょうか?しっかり薬を飲ませているから、検査の必要はないと思っている人もいると思います。
フィラリアに感染している状態でフィラリア予防薬(駆除薬)を飲むと、アレルギー症状や痙攣、発作など重篤な副作用が引き起こされる危険性があります。そのため、投与前には必ずフィラリア症にかかっていないかを確認しなければならないのです。(ただし、薬の種類によっては通年投与することでフィラリア症の治療を行うことが出来ることもあります。)
決められた期間しっかり薬を飲ませていたつもりでも、与えるのを忘れて投与間隔があいてしまったり、気がつかないうちに吐き出してしまっていたりという可能性もあります。また、近年の温暖化の影響で蚊の活動時期が長くなっていて、思いがけずフィラリアに感染しているということがあるのです。
まとめ
犬のフィラリア症は蚊が媒介するため非常に身近な病気です。軽度であれば咳や食欲低下程度の症状で済みますが、重症化すると最悪の場合死に至る恐ろしい病気だということはしっかりと認識しておきましょう。
また、フィラリア予防薬(駆除薬)の投与前には毎年必ず血液検査を行って、感染していないか確認することが大切。検査せずに薬を飲むことで重篤な副作用が起こる可能性もあるので、シーズン前の検査と定められた期間の投薬を欠かさず行うようにしてくださいね。
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20代 男性 匿名