医師が「ノミ・マダニ予防」を お勧めする理由

医師が「ノミ・マダニ予防」を お勧めする理由

記録的な暑さがおさまり、ようやくいつもの季節を感じられるようになりましたが、わんちゃんの体調はいかがですか?今年は寒暖の差が大きく、本格的な寒さが到来するこれからの季節、わんちゃんの体調管理が心配ですね。そこで、獣医師の矢野先生に、「わんちゃんと安心して過ごすためのアドバイス」をいただきました。

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酪農学園大学獣医学科卒業。神奈川県内に動物病院を2箇所開業後、現在はペット関連企業の所属獣医師として勤務。得意分野は総合小動物医療並びに栄養サプリメント。モットーは「ハッピーペットライフ、ハッピーワールド」

いつものノミ・マダニ対策 今年は11月までしっかりブロックが必要です!

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今年の夏は本当に暑かったですね。秋冬に特に気をつけていただきたいのは、皮膚に寄生するノミ・マダニ。ノミ・マダニは一目で見て怖い外部寄生虫です。もう、皆さんご存知かと思いますが、例年9月~10月にかけては、若くて血気盛んなダニ(若ダニ)が動物に近寄ってくる時期ですので、ノミ・マダニ、フィラリアの駆除ないし予防策が必須の時期なんです。

しかしながら、今年は本当に暑かったので、特に西日本(九州・沖縄、四国、中国等)は例年よりまだ気温が高く、蚊が出やすい状態ですので、フィラリア駆除のためにも10月で対策を終わりにせず、11月までケアを続けた方が万全です。

考え方として蚊がいなくなった一ヶ月後まで投薬を続けることが完全駆除につながります。言わば、総合的予防として11月までしっかりトリプル・ブロック!鉄壁の守りとして駆除ないし予防薬を使うことが肝心です!

ノミは冬にも多いです。10°C以下35°C以上では、幼虫の発育は阻害されます。成虫の羽化は湿度50%以上が必要とされます。ノミのライフサイクルを断絶するため利用する駆除剤・予防薬は成虫を駆除できる「即効性」と、低い毒性で長期間利用できる「継続性」が重要です。

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現在はいろいろなタイプの商品が出ていますが、最も多く利用されている商品が安全性が高く良いでしょう。もし、親ノミ75匹に寄生されているとしたら、大切なわんちゃんの血液が1cc吸引されてしまいます。繰り返しになりますが、そうならないためにはトリプル・ブロック(総合的予防)を11月までは続けることが大切なんです。

フィラリア症予防薬、ノミ・マダニ駆除薬は獣医師の指示に従って、正しく投与すれば、安心して利用できるわんちゃんのお守りなんです。秋の行楽シーズン、これから外出される機会が多くなりますが、しっかりトリプル・ブロックして、わんちゃんといっしょに、安心して冬をお過ごしください。

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