同じ治療でも動物病院ごとに治療費が違うのはなぜ？

動物病院ごとに治療費が違うことを知っていますか？

犬友さんと話したり、ネットで調べたりしているうちに、同じ治療であっても動物病院ごとに治療費が違うことに気付いている飼い主さんは多いのではないでしょうか？犬との暮らしには、ある程度のお金が必要になります。そのため、できるだけ治療費を抑えたいと考える飼い主さんもいることでしょう。

そこで今回は、同じ治療でも動物病院ごとに治療費が違う理由をご紹介します。愛犬に適切な治療を受けさせるには、動物病院と治療費の関係性について知っておくことが肝心なのです。

動物病院ごとに治療費にバラつきがある理由とは？

動物病院ごとに治療費が異なる理由は、獣医さんの診療報酬体系にあります。ペットの診療は基本的に自由診療となるため、診療報酬は獣医さんが個々に自由に設定できるのです。

ペットの診療には、私たち人間の治療のような保険点数制度はありません。そのため、治療費の基準となるものがないため、治療費の設定は獣医さんに一任されることになるのです。これは、獣医師の診療に対して獣医師会などの団体が料金設定を統一したり、獣医師同士で協定して料金を決めたりすることを禁止する”独占禁止法”という法律に則ったものです。独占禁止法によって、治療費が著しく高くならないようにしているのです。

初診料の平均は？

初めての動物病院にかかった場合、診療を受けると初診料がかかります。日本獣医師会の調査によると、初診料の中央値は1,386円という結果が出ています。

治療費ではなく初診料だけでみても、1,000円の病院もあれば、1,500円の病院もあります。また、1,000円前後の再診料がかかることもありますし、前回の診療から一定期間経てば再び初診料がかかるケースもあります。

動物病院を選ぶ基準

ここまで、同じ治療でも動物病院によって治療費が異なることを説明してきましたが、動物病院を選ぶポイントは治療費だけなのでしょうか？

犬との暮らしには、フードやおやつ代をはじめとした様々なお金がかかってきます。そのため、できれば少しでも治療費の安い動物病院を選びたいと思うものです。しかし、私たちが病院を選ぶのと同様に、あまりに治療費の安い動物病院は避けるべきでしょう。もし高額な医療費のかかる治療を行う場合は、事前に説明してくれる病院がほとんどです。説明がなければ、遠慮せずに費用の確認をするべきです。

動物病院を選ぶ治療費以外の基準としては、口コミを参考にするのをおすすめします。近所の犬友さんの意見を聞いたり、ネット上の声をチェックしたりすることで、ある程度は病院の良し悪しが分かるでしょう。

あとは、実際に病院に赴いたときの印象や、獣医さんと愛犬の相性を見てから選ぶようにしましょう。なぜなら、口コミが悪いわけではない病院でも、実際に行ってみるとアレ？と思うことはあるからです。私の経験談なのですが、家から近いという理由で診療を受けに行った動物病院で、愛犬を無理やり押さえ込んで注射をされたことがあります。愛犬は今まで聞いたことのないような叫び声を上げ、獣医さんからは何の説明もなかったことには驚きました。その動物病院は、病院自体の口コミが悪いわけではありませんでしたが、複数の獣医さんがいる動物病院だったため、獣医さんごとに口コミをチェックするべきだったのです。

まとめ

同じ治療でも動物病院ごとに治療費が違う理由をご紹介しました。いかがでしたか？

独占禁止法によって、ペットの治療費を統一することが禁止されていると分かりました。これは、獣医師がお互いに競争することで、動物病院での診療費が著しく高くならないようにしているためだといわれています。しかし、この対処法が逆効果となって、分かりにくさを生んでいるような気がしてなりません…。

動物病院を選ぶ際は、治療費や初診料、口コミなど一通りチェックしてから、最終的には獣医さんと愛犬の相性をみて決めたいものですね！