ペットロスとは
考えたくはないですが、愛犬の命には限りがあります。いつの日か、愛犬との別れのときがやってくるのです。そして愛犬を失ったとき、飼い主さんは喪失感や悲しみを経験するでしょう。これを「ペットロス」と言います。最愛のペットとの別れにショックを受け、喪失感や悲しみを感じるのは当然のことと言えますが、心身にさまざまな症状が生じることも。具体的な症状として
- 涙が止まらない
- 虚脱感
- めまい
- 頭痛
- 発熱
- 疲労感
などが挙げられ、こうした症状は「ペットロス症候群」と呼ばれます。
ペットロスは死別だけではなく、ペットが行方不明になってしまったり、別の人に引き取られたりすることが引き金でおこることもあります。ペットと過ごす時間が長ければ長いほど、そしてペットへの愛情が深ければ深いほど、日常生活に支障が出るほど深刻なペットロスの症状に陥る傾向があり、問題視されています。
では、深刻なペットロスの症状とはどのようなものなのでしょうか?
深刻なペットロスの症状
①睡眠障害(不眠症)
愛犬を失うことは、つらく悲しいことです。そして、眠ろうとして目をつぶると愛犬の姿が浮かび、涙があふれてきて眠れない。泣き疲れて眠りについても、愛犬が夢に出てきてハッと目を覚ましてしまう。このように眠れない日が続き、不眠症になってしまうことがあります。
②摂食障害
愛犬を失うことは大きなショックです。そのショックから、食欲がなくなってしまったり、食べ物が喉を通らなくなったりして、拒食症になってしまう飼い主さんもいます。逆に、愛犬を失ったストレスから食べることがやめられなくなり、過食症になってしまうこともあります。
③無気力
最愛の愛犬を失ったことで生きがいを失ってしまったように感じ、何もする気が起きなくなることがあります。いわば、無気力な状態です。家事や仕事、勉強など全てにおいてやる気が起きず、何をしても集中できずにミスを繰り返したりします。
そして職場や学校へ行きたくなくなったり、以前は楽しんでいたことも全く楽しめなくなったり、食事や入浴さえ面倒に感じてしまうことも。
④幻聴・幻覚
愛犬を失った現実を受け入れられないままでいると、愛犬が生きているような感覚を無意識に脳が呼び起こし、幻聴や幻覚が現れることがあります。例えば、愛犬が歩く音や鳴き声が聞こえたり、愛犬の姿が見えたりして、いるはずのない愛犬がいるような感覚を覚えます。
⑤うつ病
ペットロスによって精神的症状や身体的症状が悪化すると、うつ病になってしまうことがあります。最悪の場合、自殺につながることもある病気ですので注意が必要です。
愛犬を失ったことでひどく落ち込んだり、つらい気持ちになることは、飼い主として当然の反応と言えますが、時と共に心の平穏を取り戻していくものです。しかし、いつまでも失意から立ち直れず、睡眠障害や摂食障害、無気力な状態などが長く続く場合は、うつ病の可能性があります。早めに精神科や心療内科などを受診して、適切な治療を受けましょう。
深刻な症状になる前にペットロスを乗り越えるには
ご紹介したように、ペットロスはうつ病にまで発展することもあります。深刻な症状に陥る前にペットロスを乗り越えるにはどうしたらいいのでしょうか?
①思い切り泣く
ペットロスに陥っているときに、周囲の人に「犬が死んだくらいで」などという反応をされると、悲しみを封印してしまうことがあります。しかし、ペットロスになるのは自然なことです。悲しむことを自分に許し、思い切り泣いて悲しみを吐き出しましょう。そうすることで気持ちが落ち着き、心の整理がつくかもしれません。
②しっかり供養をする
ペットロスを乗り越えるためには、愛犬の死を現実として受け止めることも大切です。愛犬をしっかり供養することが、それにつながります。お別れの儀式を行うことで区切りがつき、気持ちを整理することができるでしょう。
③サポートグループに参加する
愛犬を失った喪失感や自責の念など同じ気持ちを持つ人たちと語り合い、心の痛みを共有することで、ひとりで抱え込んでいたつらく悲しい気持ちを手放せることもあります。
サポートグループのミーティングに参加してみるのもいいですし、ネット上で交流するという手もあります。
④新たな犬を迎える
新たな犬を迎えることも、ペットロスを乗り越えるためのひとつの方法です。しかし、愛犬が亡くなった直後など心の整理がついていない時期に無理をして新たな犬を迎えると、亡くなった愛犬に対し後ろめたさのようなものを感じてしまうこともあります。これがペットロスの症状を悪化させてしまうこともあるので、新たな犬を迎える時期には注意が必要です。
まとめ
程度に違いはあれど、愛犬を失った飼い主さんは誰でもペットロスを経験するでしょう。そして、深刻なペットロスの症状へと発展する可能性もあります。
飼い主さんが愛犬の心身の健康を願ってきたように、亡くなった愛犬も飼い主さんの心身の健康を願っているはずです。そんな愛犬のためにも悲しみを乗り越えて前に進み、穏やかな心で愛犬をいつまでも愛し続けたいですね。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 タップのママ
30代 男性 匿名
知って居ますか 愛犬は無くなっても
飼い主さんの側にいつもいます ふと匂いがしたり 廊下を歩く音 もたれかかる感触 ないですか 寂しがっている
飼い主さんの顔を見て心配しています 余り落ち込んで居ると 愛犬が本当に側から離れます。たまに名前を呼んでやって 話しかけてやって心の中で可愛がってやってください。
病気なると その子のせいになります
愛犬を悲しませないで 元気を出して
明るくしましょう。