犬の問題行動とは?
そもそも犬の問題行動とは、一般的に、人間にとって好ましくない犬の行動をいいます。例えば、以下のようなものが問題行動に当たります。
- 無駄吠え
- 要求行動(要求吠え、命令していないのに芸をする、おもちゃを持ってくる等)
- 粗相をする
- イタズラ(部屋の中を荒らす、物を壊す) 等
これらはあくまで「人間にとって」つまり「わんこが人間といっしょに暮らすに当たって」問題となる行動ですから、わんことしては「問題を起こしてやろう」という気持ちはありません。つまり、飼い主さんがしかるべき行動をとらないと、わんこの問題行動は治まりませんし、それどころか悪化してしまうことがあるのです。
こんな対応はダメ!犬の問題行動を悪化させる行動
1.鳴き声に反応する
特にわんこが無駄吠えをする際や要求行動をとった際に、わんこに「どうしたの?」と声をかけてしまうのはNGです。また、声をかけないまでも、わんこのほうを振り返ったりして視線を送ることも同様です。飼い主さんが鳴き声に対して何らかのアクションを起こしてしまうと、わんこは「こうすればかまってもらえるんだ」と認識してしまい、かまってほしいときや要求があるときに吠えるようになってしまいます。
2.むやみに叱る
無駄吠えや要求吠えに対して「うるさい!」と叱るのも、飼い主さんは叱っているつもりでも、わんこにとっては「かまってもらえた」と同等に認識してしまいますので、上でご紹介したのと同じ結果になってしまいます。
また、わんこがイタズラをした際にわんこを叱ることは重要ですが、そのイタズラを発見したのが時間が経ってからだった場合、むやみにわんこを叱っても、わんこは何を叱られているのかわからず、効果はありません。少し観点は異なりますが、粗相については、むやみに叱ってしまうと排泄行為そのものを叱られたと勘違いしてしまうので、叱ってはいけません。
3.撫でる
これは、わんこが命令をしていないのに勝手に芸をしたり、ごほうび等を求めてすり寄ってきたりといった要求行動をとった場合です。わんこの要求通りに撫でてあげたり、おやつをあげてしまったりすると、「こうすればかまってもらえる」と思ってしまいます。
4.犬が遊びたいときに遊んでやる
わんこが自分からおもちゃを持ってきて遊びをせがんできたとき、そのままわんこと遊んであげてしまうのもNGです。こちらも「遊びたいときはこうすればいいんだ」と認識してしまい、飼い主さんの都合や場所を選ばず、遊びたいときに遊びをせがんでくるわんこになってしまいます。
犬の問題行動への正しい対応とは?
では、わんこが問題行動を起こしたときには、どのような行動をとるのが正しい対応といえるのでしょうか。
無視する
少し心は痛みますが、無駄吠えや要求吠え等の要求行動に対しては無視をすることです。わんこは仲間に無視されることを嫌う生き物です。無視を続けていると、「こうしても効果はない」「むしろ無視されてつまらない」と認識して、問題行動を起こさなくなります。
指示をする
わんこがごほうび等を要求して勝手に芸をしたり、近づいてきて要求をした場合には、「オスワリ」「フセ」等の指示しつけで、いったんわんこの行動を阻止します。そして、指示に従った場合にはたくさん誉めてあげてください。いったん指示をしてから遊んであげたり、撫でてあげたりすることで、問題行動とごほうび等との間の因果関係の認識を薄くすることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?最初にもご紹介したとおり、わんこの問題行動は、わんこにとっては素直に行動しているだけのことです。人間と暮らしていくうえでのルールを教えてあげるのは、飼い主さんの責任です。わんこの問題行動を悪化させることなく、わんこと人間お互いにストレスのない楽しい生活を送りたいですね。