おもちゃを飲み込んでしまったら?
「おもちゃを飲み込んでしまいました…」と、病院へ診察を受けに来ている飼い主さんとお会いしたことが何度かあります。そんなに飲み込んでしまう犬が多いのか!と驚きました。
犬がおもちゃを飲み込んでしまう原因にはいろいろとありますが、飼い主さんの不注意が一番の問題なのではないかと思います。おもちゃを与える際には本当に安全なおもちゃであるかをしっかり確認してから与えるようにしましょう。
健康診断で発見されるケースも・・・
また飼い主さんが気づかない間におもちゃを飲み込んでしまっていることもあり、健康診断の際に発見されたというケースもあります。病気を発見するためだけではなく、誤食などが見つかることも多く、定期的な健康診断がとても大切だなと改めて感じました。
なぜ、おもちゃを飲み込んでしまうのか?
最も大きな原因は適切なおもちゃを与えられていなかったことにあります。簡単に噛みちぎることができたり、簡単に破壊することができたり、飲み込みやすいほど小さなおもちゃであったりなどです。
大きなぬいぐるみだから飲み込むことはない、そう思っていたけど、噛みちぎって中に入っている綿を取り出し飲み込んでしまったというケースもあります。
おもちゃの誤食を防ぐために
犬は物を咥えることが大好きだということ、口に入れたものを取ろうとすると渡すまいとして飲み込んでしまうなど、犬の習性であるということを理解しておく必要があります。家の中でも外でも何か興味があれば、咥えることで確かめようとするのです。
私たちも何か気になる物があれば、何だろう?と触って確かめたくなりますよね。何でも咥えることで確かめたくなる習性があるため、そのまま飲み込んでしまう可能性がある、という危機感を持っておくべきなのではないでしょうか。
家の中をしっかり整理整頓しておく
おもちゃを出しっぱなしにしておく方も多いのではないでしょうか。犬用として販売されているおもちゃも100%安全だというわけではありません。お留守番中に何かおもちゃを与えておきたいという方もいらっしゃると思います。
完全に飼い主さんの目の届かない時間ですし、お留守番中にはどんなおもちゃを与えておくのが良いのか、愛犬に最も適切なおもちゃを選んであげてください。犬用のおもちゃだけではなく、物を出しっぱなしにしない、愛犬の手の届く範囲に置かないなど、家の中をしっかり整理整頓しておくことで誤食を防ぐことができます。
適切なサイズを選ぶ
大型犬に小さなおもちゃを与えてしまうと、飲み込むつもりはなくても口の奥の方へ入ってしまい飲み込んでしまった、ということもあります。飲み込んでしまわないほど大きなサイズであれば誤食の心配は無い、というわけではありませんが、小さなボールが口の奥の方まで入ってしまったとなると、犬もパニックになってしまい飲み込んでしまうと思います。
取れそうなものは取っておく
うちの愛犬ポメラニアンはぬいぐるみが大好きです。布を噛みちぎって破壊するようなことはありませんが、大きめのぬいぐるみを与えており、目の部分がボタンになっていたり、装飾がついているようなおもちゃの場合、噛みちぎって飲み込んでしまったりする可能性があるため、事前に取り除いておくようにしています。
また、「布を噛みちぎって破壊するようなことはない」というのは今までの経験であり、今後も噛みちぎることは絶対にない!とは言い切れないため、お留守番中などの私の目が届かない時間には、ぬいぐるみは与えないようにしています。
おもちゃを飲み込んでしまったときの対処法
飲み込んでしまった後、とくに苦しむ様子もなく元気にしていたとしても、素人判断で様子を見るのではなく、まずは獣医さんに電話で相談してみてください。
うちの愛犬ミックスの男の子が誤食してしまったとき、獣医さんに電話で相談したところ、「うんちと一緒に排出される可能性があります」「様子をみてみましょう」とのことだったため、様子をみたのですが、2日後に排出されました。
飲み込んでしまった物によっては胃や腸を傷つけてしまったり、腸捻転や腸閉塞になったりする可能性もあるため、必ず獣医さんに相談しましょう。
まとめ
おもちゃを飲み込んでしまったときはすぐに動物病院へ電話し、獣医さんに相談しましょう。
飲み込んでしまった物が何なのか、今カラダの中のどこにあるのか、などによって対処法や治療法が異なります。吐かせることで対処することができる場合もありますが、吐かせることでさらに危険を伴うこともありますので、開腹手術が必要になってしまう場合もあります。
まずはすぐに獣医さんに相談し、獣医さんに指示に従って対処するようにしましょう。