イギリスでは22%以上の犬が肥満!?
イギリスは動物愛護大国であり、小型犬だけではなく、超大型犬も室内飼いが当たり前、というほどの愛犬大国でもあります。
イギリスの犬はほとんど室内飼い
外で飼われている犬、外に鎖で繋がれている犬、そんな犬を見かけることは滅多にないそうです。飼い主さんのベッドで一緒に寝るという犬も多く、超大型犬と一緒に寝るための大きなベッドを購入する人もいるようです。
犬を大切にしすぎて肥満になる傾向
しかし、あまりにも大切にするあまり、イギリスの飼い犬の22%以上が肥満であるというデータがあります。
イギリスの北西部に位置するグレーターマンチェスター内にあるスウィントンでは、飼い犬の48%が肥満であるというデータもあります。
周りにいる肥満な犬たちと比べ、自分の愛犬が細身であることを心配し、たくさん食べさせてしまうのでしょうか。どんな原因や理由があろうと、肥満であることは健康に良くありませんよね。
肥満の犬は問題行動が増える!?
イギリスの複数の大学による共同チームが行った調査によると、肥満であることが原因となり、特定の問題行動を起こすようになるとされています。
とくに多いとされている問題行動は、
- お散歩を嫌がるようになる
- 外に出ることを嫌がるようになる
- ゴミ箱を漁るようになる
- 盗み食いをするようになる
- 他の犬に対して攻撃性が高まる
- 飼い主さんの指示に従わなくなる
などです。
犬の理想体型と肥満について
- 理想体型の体脂肪率は15%~24%
- 肥満気味の体脂肪率は25%~34%
- 体脂肪率35%以上は肥満!
体脂肪率で言うならば、このように考えられているようです。
また、標準体重5kgの犬の体重が1kg増えてしまった場合、標準体重60kgの人間の体重が12kg増えることに相当するそうです。
犬の筋肉や関節にかかる負担について
肥満である重いカラダを支えるための筋肉や関節にはとても大きな負担がかかってしまい、骨折・関節炎・椎間板ヘルニアなどを患ってしまうリスクが高まります。
関節炎の場合
関節炎の場合、主に体重を支えている前足の肘関節・後足の膝関節・股関節などに発症する可能性が高いです。
椎間板ヘルニアの場合
椎間板ヘルニアの場合、背中から腰にかけて発症することが多く、「痛みが生じる・痛みと軽度の運動障害が生じる・反射消失と中度の運動障害が生じる・完全に動かなくなり痛みだけが生じる・完全に動かなくなり痛みもない」というように進行します。
心臓や呼吸器にかかる負担について
肥満である重いカラダを支えている筋肉に大きな負担がかかる分、その筋肉に血液を送り出している心臓にも同じ分の大きな負担がかかっています。
疲れやすくなる
少し歩いただけなのに疲れてしまったり、ダイエットのためのお散歩や運動をすることもできなくなってしまう可能性があります。
呼吸がしづらくなる
また、首回りに脂肪がつきすぎてしまうと気管や気道が圧迫され、呼吸しづらくなり、呼吸困難に陥ってしまう可能性があります。
糖尿病を発症してしまう
とくに食事の摂りすぎが肥満の原因である犬の場合、インシュリン抵抗性が高まり、摂取した栄養素のうちブドウ糖を効率よく細胞内に取り入れることができなくなり、糖尿病を発症してしまいます。
合併症の心配もありますし、他の病気を併発しやすいため、とても大きなリスクになってしまいます。
まとめ
うちの愛犬2匹は、痩せ気味とぽっちゃりです。
痩せ気味の子は、与えられた食事を少しずつ時間をかけて食べ、お散歩はとても早歩きです。
朝ごはんを昼過ぎまでかけて食べることもあります。
ぽっちゃりの子は、与えられた食事を秒殺で食べ終わり、お散歩はの~んびり歩きます。
適切な食事と運動を与えていても、どのように食べるのか、どのように運動するのかによって、体型にも違いがあらわれるようです。
肥満は病気を発症する原因になるだけではなく、寿命まで奪っていきます。人間と比べて、犬はとても短命です。
少しでも長く、健康に幸せでいて欲しいですよね。愛犬が肥満であるならば、肥満である原因を知り、適切な食事と運動で改善してあげたいですよね。