走行中の車から犬が顔出すという危険な行為
走行中の車の窓から犬が顔を出して気持ちよさそうにしている光景を、たまに見かけませんか?
アメリカでは、そういう光景を頻繁に見かけていました。しかも、そういう犬はリードもつけておらずどこにも固定されていませんでした。それがどんなに危険な行為かということを、殆どの飼い主は自覚していないようです。
アメリカの高速道路は、通常時速100㌔~120㌔で走行しています。そんなにスピードが出ているのにもかかわらず、犬をどこにも固定することもなく、飼い主は窓を開けてそこから犬が顔を出せるようにしているので、事故も頻繁に起きています。
筆者も実際、アメリカの高速道路で犬が落下して死亡しているのをよく見かけていました。
そういう事故が全米で起きているのにもかかわらず、飼い主のそのような犬に対する危険行為は減ることはありません。だから、当然のように痛ましい犬の事故も減りません。
高速道路走行中の車から飛び出してしまった犬
”ハンター”と名付けられた犬と飼い主が米国ワシントン州タコマの高速道路を走行中にその事故は起きてしまいました。
This little guy jumped from his family vehicle I705 @ Stadium. He's in a very precarious spot! Fre & WSP doing their best to rescue him! pic.twitter.com/5HxOeft0p8
— Trooper Brooke Bova (@wspd1pio) 2017年7月25日
ハンターは車の窓から顔を出し、外の光景を気持ちよさそうに眺めていました。
ところが、何かを見つけてしまったハンターは、あろうことか自ら車を飛び出してしまったのです。
奇跡
ハンターは高速道路脇の切り立った断崖に落下して滑り落ちてしまいました。ですが、奇跡的にハンターに怪我はありませんでした。
ハンターの体は落下途中で崖に生えていたツタに絡まり、かろうじてそれ以上落下することを防がれていたのですが、それは同時にハンターの体が固定され身動きが取れない状態となってしまっていたのです。ハンターは自分ではどうすることもできませんでした。
困難極まる救助活動
この事故の通報を受け、地元の警察や消防隊員らが救助に駆け付けましたが、高速道路と切り立った崖の間はとても狭く、はしご車もヘリコプターも使えない所でハンターの体はかろうじて蔦に絡まっており、地上からも上空からも救助がとても困難な状態でした。
そのため、駆け付けた人たちはどうやって救助するのが一番安全かを話し合っていました。
救世主現る!
そこに、この高速道路の陸橋下に住んでいるというホームレスの男性が、「私は長年ここに住んでいるので崖の傾斜のことはよく判っています。なので私がこの崖をよじ登って犬を助けましょう!」と申し出てくれたのです。
The unsung hero of the dog rescue! A homeless man living under the overpass & volunteered to grab the pup. pic.twitter.com/vZsyv8osdZ
— Trooper Brooke Bova (@wspd1pio) 2017年7月25日
誰もこのホームレスの男性に助けを求めたわけではありません。彼が自ら申し出てくれたのです。
そしてハンターは、この勇気あるホームレスの男性によって、無事救出されました。ハンターは負傷してはいませんでしたが、崖を滑り落ちたことで恐怖に震えていました。
高速道路を走行中の車から飛び出してしまったハンターは奇跡的に助かりましたが、こんな幸運が全ての犬たちに起きるわけではありません。
どうかお願いします。
愛犬とのドライブは、飼い主にとっても犬にとっても楽しいものなのですが、衝撃によって犬が車外に飛び出さないように、車載用ケージなどで安全確保をされてください。
The boxer is rescued! Thanks to our Trooper Burke & Fire! pic.twitter.com/KXI3xGDOFo
— Trooper Brooke Bova (@wspd1pio) 2017年7月25日
※尚、写真及びツイートの掲載につきましては、これらの写真を撮影されたワシントン州警察のBrooke Bovaさんの承諾を得て行っております。
《参考》http://www.relayhero.com/homeless-man-rescue-dog/2/