夏になると蚊やダニ、暑さなど目に見えたり体で感じるものはとても気になりますが、自然界で起きていることはあまり気にしていないのではないでしょうか。
自然界の影響
地球温暖化 Global Warming
以前から地球の温暖化は大きな問題に取り上げられていますね。
温暖化とは二酸化炭素などの温室効果ガスが大気中に大量に増えたことが原因により、地球全体の平均気温が急激に上がり始める現象です。
ではこの『地球温暖化』が犬たちに与える影響はあるのでしょうか。
犬の心理
実は地球温暖化は『犬を憂鬱にさせる』影響をもたらす可能性があると考えられています。
気温の上昇により犬の散歩が長時間できず、憂鬱になることも一因かもしれません。
温暖化が進んでいる現在、ペット心理学者やペット行動学専門家は、「こんなに多くの鬱や情緒不安定な犬は前代未聞」「彼らに落ち着きがない。身体的なストレスを溜め精神的に退屈感を感じている」といいます。
犬の行動と心理は環境と深く関わっているのです。
生態系への影響
地球温暖の影響なのでしょうか、暑さが年々増して厳しくなっていますね。
こんなムシムシした湿気のなか、なめくじやカタツムリが増加します。実は、このなめくじやカタツムリを犬が食べることにより、危険な病気が広がっていくというのです!感染したなめくじやカタツムリを飲み込むことは、肺虫が寄生する可能性を作ります。
イギリスでは肺虫が急激に広がっており、ロンドンで例年行われるRSPCA (英国動物保護団体)会議でも問題に取り上げられました。
なめくじやカタツムリに見向きもしない犬もいますが、普段の生活するうえで触れる機会はいくらでもあります。実際に多くは興味本位で食べてしまった、草を食べた時に飲み込んでしまった、外に置いてあったオモチャや水のボウルから飲み込んでしまったなどが原因です。
また、一度の産卵で約50個の卵を産むというのですから、どこに潜んでいるか知る余地もありません!症状である咳、体重減少、食欲不振、嘔吐や下痢などに気付き、早期発見であれば改善に向かうことが可能ですので愛犬を観察することが大切です。
ペットの移動
イギリスには2000年以降、カナダ、アメリカ、EU、オーストラリアなどから毎年100,000匹のペットがやってきます。
この動物の移動は、媒介により感染する寄生虫症に繋がる感染ルートになることもあり得るといわれています。生息域の拡大と地球温暖の気温は、寄生虫が生きるのに十分な要素となるのです。
フィラリアで知られる犬糸条虫(蚊が媒介)、ベバシア症(マダニが媒介)、リーシュマニア症(サシチョウバエが媒介)は犬猫には致命的な病気となります。
イギリス リバプール大学の家畜寄生虫学専門教授は「人間の旅行でも新種の病気の恐れがあるのですから、動物の自由な移動が増えたことで動物の健康が侵されても不思議ではない」また「グローバリゼーションと地球温暖化の現象は、新種の感染症を作る原因となるだろう」といいます。
このような地球温暖化の影響により、フィラリアなど寄生虫の予防を以前より長くするよう獣医師は勧めています。またRSPCA(英国動物保護団体)は”気温の上昇は病気を増やしペットの生死にかかわる”という考えから、ノミダニ対策首輪の使用や感染の疑いがある場合には、早急に獣医師に相談することを呼び掛けています。
満月 Full Moon
月が人や動物の行動に影響するお話は色々とあります。満月の日には犯罪率が上がるなど聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
以前にイギリス ブライトン地区では満月と暴力は関係性があると考え、普段より多くの警官を置き警備の強化をしたことがニュースになりました。
満月が犬に与える影響として、ペットの怪我をするリスクが高まる可能性があるといわれています。
動物病院が緊急患者で多忙の日は、獣医師や看護師の間では「今日は満月かもしれない...」と話していることもあるとのこと。 普段と比べて満月の日には23%の猫が、28%の犬が非常事態の恐れが増すことがデータとしてあります。
また、イギリスのブラッドフォードロイヤル病院(Bradford Royal Infirmary)では2年間の医療記録を調査したところ、満月に犬や猫、馬に噛まれたという患者が2倍になったそう。
これに対し「可能性はあるが何人の患者が訪れたのか等の証拠がないため決定的ではない」「偶然に外出時間が長かったり行動的だったため怪我をしたかもしれない」という研究者たちもいます。実際のところは不明ですが、気を付けておくに越したことは無いですね!
さいごに
自然界が犬に与える影響はいかがでしたか。とても深くて興味があるお話ではありませんか。
愛犬にとっていい環境で過ごせるよう、普段から予防と対策をしておくのが良さそうですね。