海外の日本犬ブームが問題になっている
海外での日本犬ブームは2009年に公開されたアメリカの映画「HACHI 約束の犬」をきっかけに急上昇しています。この映画は日本で馴染みが深い忠犬ハチ公の物語をアメリカを舞台にしてリメイクされたとても感動的で涙なしには語れないお話です。
秋田犬や紀州犬、柴犬等の日本を代表する犬達は、つぶらな瞳が可愛いですが姿は古くからの犬本来の姿を残していると言われており、筋肉質でとても美しく日本だけでなくアメリカなどの海外でも多くの愛好家がいるほどです。
秋田犬保存会の調べによると海外で特に人気なのが中国です。中国の富裕層の人の間で人気があり、品評会で賞を取った秋田犬は1頭で1千万円の値段がついた事もあるそうです。
しかし、秋田犬のブームの裏側で問題になっているのが、1頭の母犬から子犬を沢山出産させたり、雑種の犬を日本犬と偽り高額で販売するペットショップが存在したり、実際には存在しない犬の登録番号の血統証も複数見つかったりしているそうです。
イタリアで柴犬が密輸されていた!
動物の密輸は、世界中で問題になっています。よくニュース等で取り上げられているのは、リクガメ等の爬虫類の密輸です。珍しい種類の動物達を睡眠薬で眠らせたり、手足を縛って動けない状態にして狭い鞄の中に閉じ込めたり、鞄の中に小動物がびっしり詰め込まれた状態で、空港便で飛行機で輸送する悪徳な業者の姿をテレビで見た事がある方は多いかもしれません。近年、ヨーロッパでは動物密輸組織の動きが活発になり、善良な市民から動物密輸組織の動きが通報されるようになりました。
今回紹介するニュースも動物密輸組織の活発な動きに通報が増えていた為、イタリア警察で動物密輸組織を捜査していた最中に起きてしまった事件です。
2016年1月22日に衝撃的な出来事が起こりました。イタリア警察管理官のペロさんは、動物違法取引の現場から10頭の子犬と子猫を救出しました。発見された子犬達は10頭すべて柴犬の子犬、柴犬の子犬と一緒に救出されたのはスコティッシュフォールドの子猫達、柴犬もスコティッシュフォールドも人気のペット達です。この子達はブルガリアナンバーの車に乗り、イタリアで転売される途中で、警察の捜査によって発見されました。
発見された子犬達は動物病院に連れて行かれ健康診断を受けた所、健康面で問題はなかったそうです。しかし、マイクロチップは装着されておらず、偽造されたパスポートが発見されたことから、盗難され車で運ばれ不法に転売する目的で連れてこられてしまった子犬や子猫達である事が判明しました。
世界中でペットの盗難が増えています。大好きな飼い主さんと無理やり離れ離れにされてしまったペット達は、ビジネスの為に無理やり繁殖の道具にされてしまったり、今回の事件の様に不法に転売されてしまったりして、幸せになるはずの犬生が一気に辛い犬生に変わってしまいます。
日本犬だけでなく、その他の人気犬種や人気の動物達の被害が増えています。人気のペットや入手困難な動物達と一緒に暮らしたいからと言って、悪徳業者を相手にしない様にしましょう。知らないうちに犯罪に手を貸してしまう事になってしまいます。動物達に辛い思いをさせないためにも私達人間が守らなければいけないルールだと思います。
まとめ
今回日本犬ブームの裏側でどんな犯罪が世界中で起きているのかを紹介しましたが、日本犬が犯罪に巻き込まれている事を知り、ショックが大きかった方も多いと思います。日本犬はもふもふとした姿に隠された筋肉質な姿がとても美しい犬です。日本でも多くの愛好者たちが、日本犬の保存会を立上げ日本犬の存在を守ろうとしています。日本犬の素晴らしさが世界中で広まる事はとても誇らしく思いますが、その裏でこのような事件が起こってしまう事に少し怒りを感じてしまいます。
ユーザーのコメント
女性 匿名
「お、高価そうなイヌだな」
と言われてギョッとしたことがあります。
高価な訳でなく、こだわったカットして、毎日のブラシ等の手入れをキチンとしているだけなのですが。
悪い事を考える人はそういう視線なのかと恐ろしく思った体験でした。家族にも、散歩の後を尾けて来る人がいないか気をつけるように、何度も注意しています。