「慣れ」がいけない
犬を飼い始めたころは、何ごとも新鮮で刺激的で、犬と生活をシェアする楽しいさがいっぱいです。
そんな飼い主さんは、犬なしではいられない想いが高まっていますから、犬に慣れちゃうなどという感覚は分からないかも知れません。
でも、ご夫婦が年月とともに親和感が育って、傍から見ても「ツーカー」の関係になっていくように、犬と飼い主の関係も深まると、なにか「一つになる」みたいな感覚が生まれてきます。
そうなると、「言わずもがな」状態というか、言わなくても分かるだろう、というような雰囲気が育つんです。
それはそれで素晴らしいんだけれども、毎日身近にいるから「日々の変化」に気づかないことに、落とし穴があるのです。
犬は先に歳を取る
寂しい話ですが、平均的な犬の寿命はせいぜい7~8歳ですね。
飼い主の年齢にもよりますが、犬の方が早いペースで年をとっていることに、ふと、気づかないことがあります。
子犬から育てた愛犬が、もう人間の年齢では「自分より年寄り」になっていることに、気づかないのです。
なぜ、気づかない?それは飼い主の目配りに慣れが入っているのが大きな理由ですか、そればかりではないのです。
犬は群れの動物で、いつもリーダーを仰ぎ見て生きています。あなたの犬があなたの言うことをよく聞いて、「仰ぎ見えて」いるなら、それは犬があなたをリーダーだと、認識しているからですね。
犬はリーダーの言い付け守ろうとし、リーダーの喜ぶことをしようと努力する動物なのです。
実は、そこにも落とし穴があるのです。
歳に相応のペースで
そう、犬は飼い主に「尽くそう」という気持ちをいつでも持っています。
きつくなったガードレール飛びも、飼い主が喜ぶだろうと飛んでみせる。いじらしいものです。
人間なら6~70歳なのに、「まだ飛べるよ」と言いたげに飛んでみせます。そんなとき、飼い主は案外気づかずに、喜ぶ様子を見せるものです。
それを見て犬は......。ということになる。これは、可哀想です。歳を分かってやらないといけない。
べテランなのに、いや、べテランだから分かってやらねば.....。
まとめ
主人思いの犬を飼う人は、犬思いでなればいけません。
そのためにも、被毛のツヤ、花のぬれ具合、便のニオイなどのほかに、犬のバイタル(基礎データ)に気を配ることの大切さを、犬が身近にいればいるほど分かってあげたいものです。