犬の「秋バテ」でみられる症状
犬の夏バテと秋バテの原因はよく似ています。
犬の夏バテは、屋外と室内の温度差が主な原因で、高温多湿な環境が犬の体温調節機能を低下させてしまい、自律神経が乱れます。一方、犬の秋バテは、1日の寒暖差が激しいことが主な原因で、加えて気圧が変動することもあり、自律神経が乱れます。「夏の疲れが一気に出る」なんてこともよく言いますよね。
夏バテも秋バテも、自律神経の乱れによって引き起こされると考えられています。
秋バテは犬にとってもつらいものです。そのつらさを言葉にできない犬だからこそ、見落としてはいけない症状があります。
そこで今回は、犬の「秋バテ」で見られる症状について解説します。さらに愛犬に秋バテの症状を引き起こさないための対策や予防法も解説しますので、成犬はもちろん、体調を崩しやすい子犬や老犬にもしっかり行ってあげてくださいね。
1.ごはんを食べ残す
犬の秋バテでみられる症状は、ごはんを食べ残すことです。
秋は朝晩が冷え込みやすく、昼間との寒暖差が激しい日があります。胃腸にも影響が及びやすく、食欲が低下してしまうことがあります。
秋バテの対策・予防法として、食事の回数を増やすことをおすすめします。1回に食べる量を少なくし、複数回に分けて与えます。普段、1日2回に分けて食事をしている犬であれば、3回~4回に増やしてあげることで、胃腸に負担がかかりにくく、消化もされやすくなり、食欲を安定させることができると思います。
食事の回数を増やすことが難しい場合には、ドライフードにお湯をかけてやわらかくし、消化の良い状態にしてから与えることもおすすめできます。
2.下痢や嘔吐を繰り返す
犬の秋バテでみられる症状は、下痢や嘔吐を繰り返すことです。
秋の寒暖差によって自律神経が乱れてしまったとき、消化機能が低下し、消化不良による下痢や嘔吐を繰り返すことがあります。もし愛犬が下痢や嘔吐をしたときは、しばらく様子を見守り、繰り返すときはすぐに動物病院で適切な治療を受けてください。
秋バテの対策・予防法として、「食べ慣れないものを与えない」ということをおすすめします。
秋が旬の食べもの(さつまいも・かぼちゃ・栗・りんご・カツオ・太刀魚)など、愛犬が好む食材もあるかと思いますが、さつまいもやかぼちゃは食物繊維が多く、意外と消化不良を起こしやすいものです。
食べ慣れないものを急に食べた犬が消化不良を起こし、下痢や嘔吐を繰り返すことはよくあります。与えるときは少量にとどめておきましょう。
3.便秘になる
犬の秋バテでみられる症状は、便秘になることです。
これまで全く便秘をしたことのない犬にも突然、便秘の症状が起きてしまうことがあります。自律神経の乱れが消化器の働きを鈍らせることが主な原因です。
- 朝と夕の2回うんちが出ていたのに最近は1回だけだ
- 踏ん張る時間が長くなった
- 踏ん張るけど出ないことがある
これらは便秘による症状だと考えられます。便秘が続くと、うんちが硬くなってしまい、切れ痔になってしまう犬もいます。
秋バテの対策・予防法として、水分をしっかり摂れるように工夫してあげることをおすすめします。便秘の対策と予防にも水分のこまめな摂取が必要です。
秋の涼しさが感じられるようになる頃、犬の水分の摂取量が減りやすくなります。水だと飲んでくれないという場合には、犬用のミルクを混ぜたり、水分の多いおやつを与えたりなど、工夫してあげてくださいね。
まとめ
犬の秋バテでみられる症状を3つ解説しました。
- ごはんを食べ残す
- 下痢や嘔吐を繰り返す
- 便秘になる
夏バテすることなく健康的に過ごせてよかった…と安心しているときにやってくるのが「秋バテ」です。「犬の秋バテは夏バテよりもつらい」などという話も聞いたことがあります。
まだ秋バテを経験していない愛犬にも、毎年秋バテになってしまう愛犬にも、万全な対策と予防を行ってあげたいですね。