3.11を忘れない!震災に遭った動物達の今を知っていますか??
私は、3.11があってから、2度ほど被災地へおもむき、ボランティアに行きましたが、あれから5年たつというのに、いまだに壊れた家や流された車などはそのままで、復興はけっして進んでいるとは言えない状態でした。
最近では「被災地の今」についても、テレビなどで頻繁にはとりあげられなくなりましたが、いまだに家にも帰れず、仮設住宅に住んでいたり、親戚の家や他の地へ移住して生活している方もいます。
当然、そんな方達の中には、震災前はペットと生活していた方もたくさんいます。
そのペットは、ご家族からしてみたら大切な家族の一人。
ですが、避難する際には連れていくことは許されず、自宅においていくしかありませんでした。
一時帰宅が許されたときには、たくさんのフードを持って行き、いつか帰れる日までと、限られた時間を犬とともにすごし、当面のフードを置いていき、また避難先へ帰った方もたくさんいました。
飼い主が帰ってくるまで家を守る犬たち
報道等でもご存じの通り、自宅においていかざるを得ず、今も自宅にいるわんちゃんはたくさんいます。
食べるものもなく、寒さにも耐えかねて亡くなってしまったわんちゃんも少なくありません。
中にはボランティアさんが各地を回り、そんなわんちゃん達にフードを運んで回っても、そのわんちゃん達は家からは離れなかったそうです。
保護されたわんちゃんも多くいるのも確かで、そんなわんちゃん達は災害救助犬の訓練を受けたり、身体や心の傷を癒してもらい、里親さんの元へ迎えられたわんちゃんも多くいます。
ですが、メディアで紹介されているのは、そんなお話だけではないでしょうか?
実際には、従順なのが犬ですから、飼い主が帰ってくるまで、ひたすら待つわんちゃんがまだまだ多くいるのも現状です。
きっと、飼い主さまも、
「帰ってくるから待っていて!」
「元気でいるんだよ!」
などと声をかけて、避難されたのかもしれませんね。。
震災を機に犬の飼い主が考え始めたこと・・・
私はこの「家を守り飼い主の帰りを待っているわんちゃん」がいることを知った時は、保護して連れて帰りたい!と強く思いました。
ですが、その子たちは、私達のようなボランティアの手を待っているわけではなく、飼い主さまである自分の家族を待っているのです。
保護しようとしても、吠えたり噛みつこうとしたり、家の前から動きません。
フードを置いていっても、食べてくれるわんちゃんもいますが、自分はいいからと、一緒に飼われてる鶏にフードを分け与えて、自分は犬小屋の裏に積まれていたモミガラを食べているわんちゃんもいたそうです。
実は3.11の震災時、避難所にペットを連れて行けるところと、連れてはいけないところがあり、大半がペットはNGだったそうです。。
あのような大きな震災で、とてつもない被害が出た災害ですから、なによりも人間が優先なのはわかります。
ですが、ペットを飼っていない方からすれば、「たかがペット」と思われるかもしれませんが、ペットと暮らしている方は、もうわんちゃんはペットではなく、「家族」なのです。
その家族をおいて避難したことは、今でも悔やまれていることでしょう。。
3.11後、災害があってもペットも避難所に一緒に避難できるように!と動き出した団体がたくさんありましたし、現在では災害があった場合にペットも受け入れる避難所も増えています。
ですが、けっしてまだ多くはありません。
私達が愛犬と一緒に避難できるようになるためには
多くのボランティア団体さん等による署名や様々な活動のおかげで、ペットも避難できる避難所は増えましたが、私達もいざという時のために愛犬とともに準備しておくことがあります。
- 長時間、ケージの中にいられるか
- たくさんの人がいたり、ざわざわとしているところでも大丈夫か
- 自宅以外でも生活していられるか
- 無駄吠えをしないか
- 数日分の日用品やフードの用意はあるか
- 通院病歴等のわかるものをすぐ持ちだせるか
などです。
ペットも一緒に避難所に避難がOKなところは、外に愛犬を保護してもらう場合や、飼い主様とともに室内でケージにいるのであればOKなど、行政や避難所によって様々です。
ですから、一緒に避難できたとしても、普段ケージにいられずフリーで生活しているわんちゃんからしたら、避難中にずっとケージの中にいなければならないのは慣れないことでもありますし、無駄吠え癖があるわんちゃんでしたら、避難所から出てほしいと言われる可能性があります。
飼い主の皆さんは、普段から躾などトレーニングはされていると思いますが、その中で、ケージで過ごすことや無駄吠えをやめさせるトレーニングなどをやっていれば、万が一の時に一緒に避難できます。
フードなどの心配は二の次です。
もちろん用意していることにこしたことはないですが、賞味期限もありますし、いつものフードを持っていけるかはわかりません。
ですが震災の際にも、多くの方が人間だけではなく、ペットたちへとフードなどをたくさん送ってくださいました。
また、震災を機に、ワンちゃん用の災害用フードや人間のように、災害セットバックも発売されています。
まとめ
世界中の人達が、3.11を忘れてはいません。
そして、ボランティアをしている方たちを通じて、いまだに家族の帰りを待つわんちゃんがいることも発信されています。
許可がいただければ、避難区域に指定されたところへも入り、ボランティアに行くこともできます。
いまだにわんちゃんたちが家族を待っていること、保護したくてもその場を離れないわんちゃんがいることをどうか知ってください。
そして、そんなわんちゃんのためにボランティアでフードをあげて回っている方に、少しでいいので手を差しのべていただけたらと思います。
被災地におもむかなくとも、支援の形は色々あると思います。