あなたは大丈夫?トリマーが感じる「迷惑な飼主さん」とは
いつもかわいいうちの子だけど、トリミングサロン帰りのふんわりした毛は、格別の美しさ!だからこそサロンでのシャンプーやカットにはこだわりたいものですが、ついつい力の入りすぎてしまう飼い主さんもチラホラ…。
大事な子を預けるからこそ、トリマーさんとの意思疎通はなるべくスムーズに行いたいもの。でも、行き過ぎた態度はときにトリマーさんも困惑させてしまいます。では、飼主さんのどんな態度がトリマーさんを困惑させてしまうのでしょうか。いっしょに見てまいりましょう。
1.連絡なしのドタキャンをしても平気な飼主さん
約束を守るというのは、生きていく上で大事なルールのひとつ。サロンは予約制のところがほとんどですから、予約をドタキャンされては経営的にも精神的にもダメージが大きいのだそう。もちろん、急な用事でキャンセルや時間変更などは当然ありうることだと思いますが、その際はサロンへ一報を入れる気持ちが大事かもしれません。
しかし、飼主さんの中には「こっちはお客さんなのだからキャンセルくらいどうってことないでしょ!」というあからさまな態度の方もいらっしゃるようです。トリマーさんと良い関係を続けていくためにも、よほどのことがない限りはドタキャンをせずに予約日時を守るようにしたいですね。
2.オーダーどおりでも「注文と違う!」と譲らない飼主さん
ボディは〇センチ、足先は〇ミリバリカン、尻尾は毛先をそろえる程度。耳の毛はいじらずにブロウのみで。など、サロンではあらかじめ、飼主さんからのオーダーをヒアリングしながらトリマーさんがシートに記入することが多いでしょう。これはオーダーと仕上がりに相違があってはいけないのでそれを防ぐためです。
記入したシートに沿ってトリマーさんたちはカットを仕上げていきます。しかし、オーダーどおりにカットを終了し、いざワンちゃんをお引渡ししたとたんに「今回のカットは似合わない!注文と違うのでは?毛をもとに戻して!」などと、理不尽なことをおっしゃる方もみえるとか。このような飼主さんにはベテラントリマーさんでも、かんべんしてよ...。と、辟易してしまうそうです。
ここで大事なのが、長さやニュアンスについて事前にしっかりと確認をすること。大事なワンちゃんの可愛さを保つために、飼主さんもトリマーさんも双方がイメージをすり合わせておくことが重要ですね。
3.ひどい毛の状態になってから連れてくる飼主さん
「ちょっと極端な例ですが、1年間ブラッシングしてもらえない子がこの前来店したんですよ」。こう話すのは、トリマー歴3年目の中堅トリマーさん。詳しく話を伺うと、この日初めて来たお客様は高級車にワンちゃんを乗せて来店したそうです。初対面の際、香水がきつい飼主さんだなあ。と感じたそうですが、ブランドのバッグから出されたワンちゃんを見て、さらに驚きが続きました。
顔はベトベト、長く伸び切った爪、全身は毛玉でビッシリ。パッと見てもひどい状態だとわかったそうです。くっついた目ヤニがかたまりになりワンちゃんの視界を遮るので、目も見えなかったのではないか。と、心配にもなったそう。飼主さんは「この子、咬みつくのよ。だからブラシができなくて」。とおっしゃっていたそうですが、それははたしてワンちゃんのせいなのでしょうか…。
「少しでいいのでお家でブラシをしていただくか、二か月に一度くらいの間隔でサロンに連れてきてください」。とお伝えをするやいなや、飼主さんはムっとして足早に車に乗り込んでしまったということでした。あきれながらも、時間をかけて少しずつトリミングをすること3時間半。
さっぱりと洗い終わるとワンちゃんの目もパッチリ!最初は不安から震えていましたが、帰るころには尻尾を振ってくれたとか。身体を清潔に保つことは、ワンちゃんも人と同じく明るい気持ちになるのですね。
最後に「こうしたタイプの飼主さんはネグレスト(飼育放棄する人)に発展する傾向にあるので、注意だけでなく応援をしていきたいと思っています」。と、トリマーさんは話してくれました。ワンちゃんをきれいにすることだけでなく、このようなちょっぴり困った飼主さんへのサポートをすることもまた、トリマーさんたちのお仕事のひとつかもしれないですね。
まとめ
いかがでしたか。今回はトリマーさんが困ってしまうような飼主さんをピックアップしました。大事なワンちゃんをお預けするわけですから、飼主さんとトリマーさんの双方が、相手を思いやるほんのちょっとの気遣いが重要かもしれません。そうしたひと手間をかけることが、あなたのかわいいワンちゃんの健やかな日々へとつながっていきます。