ネグレクトによってひどく衰弱したハスキー犬
通報
RSPCA (英国王立動物虐待防止協会) 南オーストラリアに虐待の通報が入り、インスペクター(監視員)がかけつけました。
そこには、ネグレクトにより痩せほそった弱々しいハスキー犬の兄妹、 男の子の「デーモン」 と女の子の 「ストーミー」 がいました。まだ生後10ヶ月の子犬です。
保護と治療
発見された2匹ですが、残念ながらデーモンの方は手遅れであり命を救うことはできませんでした。一方、ストーミーはRSPCAの施設に運ばれ治療を受けることに。
ストーミーのBCS(ボディ・コンディション・スコア、適正体重の評価方法) は9段階中の1でした。このことからも餓死寸前だったことがわかります。
懸命な治療の結果、3週間後には保護当時の体重の76%まで増えて順調に回復して行きました。
そして、保護から2ヶ月後には新しい飼い主さんと一緒に永遠のお家へと向かいました。
元飼い主に下った判決
元飼い主である31歳の女性は、「犬たちだけを残して数日家を空けたが、エサと水は置いて行った」 と弁明しました。しかし獣医の見解では 「少なくとも保護前2週間は、十分な栄養が足りていなかっただろう」 というものでした。
裁判の判決は…
- 3ヶ月と2週間の禁固刑 (虐待の前歴がないこと、個人的状況から執行猶予2年)
- 裁判費用と治療費1,141豪ドルの支払い
- 今後の動物飼育の制限については後日言い渡し
動画のコメント欄には、これほどの虐待にこの判決は軽すぎるのではという意見があります。どのような”個人的な状況”があったとしても、犬たちの苦痛を考えると軽いのかもしれませんね。
まとめ
RSPCAのチーフインスペクターであるアンドレアさんは 「犬を飼いたい人は、なぜ犬を飼いたいのか、その犬が自分のライフスタイルにどう適合するのかを、その犬種の特徴やニーズを考慮しながら自問自答する必要があります。そして、絶対にステータスシンボルとして動物を飼ってはいけません」 と語っています。
ストーミーが末長く幸せに安心して暮らせるように切に願います。
保護当時と元気になったストーミーはこちらから(最初にとても衰弱した子犬が数秒写っていますので、苦手な方はご注意ください)
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:RSPCA 南オーストラリア