うちのわんこに限って! でも、年間4,000件も起きている
ペットブームにあやかってペットが増え続ける近年ですが、
『あなたは愛犬の散歩中、リードをきちんとつないでいますか?』
『短いリードをお使いですか?』
もし、つないでいらっしゃらない方や適切なリードをお使いでない方は、一度見直して頂いた方がよろしいかもしれません。
なぜなら今日、明日にも、散歩中あなたの愛犬が加害者になって咬傷事故が起きてしまう可能性があるからです。
『うちの子に限ってそんな事は絶対ない』と思われる方もたくさんいらっしゃると思いますが、実際、咬傷事故は年間4,000件も発生しているのです。
あなた自身や愛犬のためにも、一度咬傷事故について一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
事故は何が原因で起こるの?
飼い主さんのリードが離れてしまった
不注意からリードが手から離れてしまい、犬が興奮して走り出した結果、咬んでしまった。という事が多いようです。
普段はリードをしているけども、手からリードが離れてしまう、といったことはまれに起きてしまいます。
手から離れても大丈夫なように、腰から巻くリードを使用したり、決して離れないように手にリードを何重にも巻く。等の対策が必要なようです。
子供が散歩していた
ある程度成長した子供に散歩をさせる事は決し悪いことではありません。しかし、未熟な子供に散歩させることはお子様にも愛犬にもリスクが高すぎます。
車が来ているのに、犬が飛び出してしまった場合、愛犬だけでなくお子様も大けがを負ってしまったり最悪の場合に死に至るケースも少なくありません。
咬傷事故だけでなく、他の事故も未然に防げるように、まだ力の弱いお子様一人に散歩させず、保護者が同伴してあげる等対策をする必要があります。
放し飼いにしている
これは一番危険です。咬傷事故だけなく、交通事故等にも遭いかねません。犬はしゃべれないため、どんな行動を起こすがわかりません。うちの子に限って・・と過信しすぎず、きちんとリードをつなぐことを心がけましょう。これは飼い主さんである、あなたの最低限のマナーでもあります。
「超高額」な賠償金を払う可能性も!
上記の事を注意せず、結果的に咬傷事故を起こしてしまったら一体どこくらいの賠償がかかってしまうのでしょうか?
愛犬が咬傷事故を起こしてしまいますと、民法では、動物は「他人に危害を加えるもの」として扱われますから、その動物をきちんと管理しなかった飼い主さんに対して当然、賠償を請求することとなります。
被害者のケガの程度にもよりますが、一般的に被害者側が請求できるものとして、治療費、通院交通費、入院雑費、入院慰謝料、休業損害、後遺障害、将来逸失利益、物損等があります。
愛犬が咬傷事故を起こした際の対象保険に入っていれば、保険会社の保障がききますが、もし入っていない場合はもちろんすべて実費となります。
ずらっと書き留めてもいまいちいくら程度がピンと金額が出て来ない方もいらっしゃると思いますので、具体的にご紹介しましょう。
例1:30代パート勤務主婦が被害者の場合
事故内容
30代パート勤務の主婦がパート帰りに隣人の飼育する犬に咬まれた。驚いた際に、足をつまづき転んでしまい、その際に腰部と強く打撲。
右肩部が骨折してしまったため、1ヶ月もの入院を余儀なくされた。その間もちろん仕事にも行けず、退院後に仕事へ復帰。仕事をしながらも6ヵ月間リハビリのために通院したが、治療の甲斐もむなしく、骨折した右肩関節部に後遺障害が残ってしまい、右肩関節が思い通りに動かないため、仕事にも支障が出るようになってしまった。
治療費
約100万円(健康保険の利用の有無、治療内容によって変動します。)
休業損害
約80万円(入院期間は100%就労不能、通院期間は平均して30%就労不能と仮定して計算)
入通院慰謝料
約150万円
後遺障害慰謝料
約290万円(1上肢1関節の機能障害12級)
逸失利益
約750万円
交通費
約5万円
物損
約5万円
入院雑費
約4万5000円(1ヶ月)
合計:約1384万5000円
このケースですと、後遺障害が残ってしまったため、逸失利益の補償が多額になってしまい、合計ですと、1000万円を超えてしまいました。
これは一つの事例ですが、こんな事が年間4,000件起こってると考えてみたらとても怖いですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?明日は我が身、他人ごととは思えないですよね。
愛犬は言葉が離せないため、社会のルール等、人を噛んだらどうなってしまうのかが、分かりません。
もしかしたら、飼い主さんを守ろうとして人に噛みついてしまった。という事もあるかもしれません。
しかし、世間では、そうは見えないのです。裁判に掛けられてしまうと、多額の賠償を迫られ、もしかすると愛犬と一緒に住めなくなってしまうかもしれないのです。
愛犬を守るのは飼い主さんしかいません。あなた方家族が当事者にならないようには、どうすればいいのか。一度家族全員で話し合ってみることも大事なのかもしれません。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
飼い主として責任をとるのはもちろんですが、先方にはわたしなりに誠意をつくして対応しました。
わたしは示談交渉付きの個人賠償責任保険にも加入していましたが、先方は保険以外にあなたの誠意を見せてほしいと30万の金額を要求されました。幸い怪我は小さな切り傷と軽症でしたが、両親と慰謝料のことでトラブルになりました。
警察署に呼び出され、警察官立会いで話し合いをしましたが、内容はわたしが誠意がないと一方的に一時間以上なじられ続けました。それでも警察官からは、あちらは被害者、あなたは加害者、対等ではないと言われました。
怪我を負わせたことは申し訳ないですが、そのことをもって、まるで鬼の首をとったように高飛車に人を責め続け無理難題を要求してくる態度が、わたしには不当におもえてどうしても納得出来ませんでした。
個人的なお金の要求に応じなかったことで、先方は警察に被害届をだし、先日取調べを受けました。
警察官はとても親切に対応してくれましたが、指紋をとられ、写真を撮られ、犯罪者と同じです。
トラブルになるとお金の負担も大変ですが、精神的な負担も大きいです。
40代 男性 匿名
犯罪者のような扱い、ではなくて、貴女は犯罪者なんです。
愛犬が他人を傷つけると、業務上過失傷害という立派な犯罪が成立するんですよ。
飼い主は犯罪者です。
なんだか文句を述べてますが、被害者が亡くなった事故や傷害が残った事故も発生しています。
仮に被害者がタチが悪くてもどうしようもない。加害者は貴女の犬ではなくて貴女ですから。
だから、私たちは愛犬を責任持ってしつけなければならないんです。
ご自分の無責任さを後悔してください。