森林火災で焼けた家で愛犬の上に天井が崩落…そこに手が差し伸べられた

森林火災で焼けた家で愛犬の上に天井が崩落…そこに手が差し伸べられた

オーストラリアのブッシュファイア(森林火災)で焼け出されたご家庭で飼われていた犬が、焼け跡に入り怪我をしてしまいました。手術を終え元気になるまでのお話をご紹介します。

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焼け跡の建物に入り怪我を負った犬

オーストラリアのブッシュファイア

オーストラリアでは、気候が暖かくなる毎年9月頃から森林火災の季節になります。毎年被害が出ますが、2019年の森林火災ではさらに甚大なる被害が出ました。

2020年3月の時点で、約1,860万ヘクタールが焼け、住宅2,779戸を含む5,900を超える建物が損壊しました。そして34人と推定10億頭の動物の尊い命が犠牲になりました。

避難を余儀なくされた人々

中でも被害の大きかった、ニューサウスウェールズ州に住むクレアさんと息子さん一家は、避難を余儀なくされました。避難当日、早朝4時半に起きると、その約1時間後に火災警報が鳴りました。クレアさんと息子さん一家は、モルモット1匹、インコ2羽、犬8匹、猫2匹を連れて避難しました。

その中の1匹の犬が「レッド」です。レッドは、クレアさんのお孫さんカユムくんの犬で、とても忠実なわんちゃんです。

焼け跡で

焼け跡に戻ることができた日、レッドは「何が起きたのか、何もかもどこへ行ってしまったのか?」と言うように焼け跡の匂いを嗅いで回りました。

レッドは、カユムくん一家と住んでいた焼けてしまったお家の中に入って行き、何かを探している様子でした。その時、残っていた天井がレッドの上に崩れ落ちてきたのです。レッドは悲鳴を上げて建物から出てきました。クレアさんはその瞬間、レッドが背骨を痛めたと思いましたが、実は十字靭帯損傷(膝関節の安定した動きのために働く十字靭帯に、耐え切れない程の力が加わって伸びたり切れたりした状態)でした。

災害救助センター

クレアさんは災害救助センターに行き、RSPCA ニューサウスウェールズの支援所で話をしました。飼っている動物たちの健康を聞かれたクレアさんは、レッドの怪我の話をしました。そしてRSPCAは、無償でレッドの手術を申し出てくれたのです。クレアさんは、その時のことを明るい光が見えたようだったと語っています。

レッドは元気だったものの、左後ろ足の怪我のためにうまく歩くことができませんでした。

首都キャンベラで再建手術を受けて、100%回復する見込みとのことです。

最後に

クレアさんは、高額な手術費用の面はもちろん、何よりもレッドの怪我がどうなるのか悩んでいたところにRSPCAが手を差し伸べてくれてとても感謝しているとおっしゃっています。

レッドのケースは、RSPCAニューサウスウェールズが援助した森林火災の被害家庭1,076の中の1つです。動物保護に尽力してくださるスタッフの皆さんに感謝です。

レッドの元気な姿をぜひ動画でご覧ください。

※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
 掲載YouTubeチャンネル:RSPCA NSW

RSPCA NSW

▼ 公式サイトはこちら
https://www.rspcansw.org.au/

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