虐待が横行する施設もあると認識
告発動画
出張や旅行など、どうしても愛犬を置いて家をあけなければならない時、あなたは誰を頼りますか?隣人、友人、親戚。それが誰であれ、信頼関係にある人のはず。そういった人が見つからない場合、ペットシッターやペットホテルは頼りになります。多少価格が高くでも、愛犬の安全を買うと思えばこそ。
その信頼を裏切るペットホテルの実態が動画に収められました。米国・フロリダ州にあるペットホテル兼訓練施設について、ひどい実態があるとの「タレコミ」が動物愛護団体PETAにもたらされ、PETAは潜入捜査を開始。この施設で働きながら実態を記録したのです。
おそらく隠し撮りでしょうから画像は粗いですが、黒っぽい大型犬が乱暴に扱われる様子が克明に記録されています。従業員が犬の顔を乱暴につかみ、そして鼻づらに綱を巻き付けて口が開かないようにしています。犬が狂暴に振舞っているようには見えません。
犬たちは体の向きを変えるのも大変そうな小さなケージに1頭ずつ入れられています。そしてこの人物はケージの中にほうきの柄を突っ込んで、犬を小突いている様子。これらの記録映像には音声がないので不明ですが、吠えるか何かに対する制裁でしょうか。狭いケージで、犬に逃げ場はありません。
これは足洗い場でしょうか。短い鎖で犬をつないでいますが、その口元は青い綱かテープのようなものできつくしばられています。犬の扱いはとても機械的で乱暴。犬は苦しそうな表情を見せています。
こちらも鼻づらをギュッとしばっています。
上の静止画では紺色のシャツの人物がこの犬の口元をしばっている横で、緑色のTシャツの人物がその様子を見守っていました。次の場面では、この緑色のTシャツの人物が、さらにぎゅうぎゅうと同じ犬の鼻づらを締め上げているのがわかります。「こうやるの!」と見せているようです。しかも、もう1人の方も犬を力まかせに壁に押さえつけているのです。犬は呼吸困難におちいるかもしれません。
本当に力まかせです。何かを思い出させる…。そう、人種差別を糾弾する「黒人の命は大切」運動が広がるきっかけとなった、白人警官が黒人男性の首を膝で地面に押さえつけて殺害した、2020年8月のあの場面をほうふつとさせるのです。
部屋に所せましと詰め込まれたケージには、飲み水もありません。
こちらでは屋外の直射日光の当たる場所にケージが並べられ、やはり水はありません。この時、気温は32℃を超えていたそうです。
やっと水が与えられると、犬たちはガブガブと1分以上も飲み続けました。
本当に信頼できる人・施設を確保することが大切
愛犬を預ける際、安いから、近いから、というだけで、実態を知らずに安易に預け先を決めるのは危険です。最低限、中立なサイトで施設の評価を確認しましょう。他の愛犬家と情報交換をしましょう。そして何より、その施設を実際に訪れて、預けられた犬たちの様子を確かめましょう。
愛犬の安全をいちばんに考えて行動したいものですね。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:PETA (People for the Ethical Treatment of Animals)