グレータースイスマウンテンドッグのてんかん有病率の高さが明らかに

グレータースイスマウンテンドッグのてんかん有病率の高さが明らかに

グレータースイスマウンテンドッグにおいて特発性てんかんの有病率が高いという研究結果が発表されました。その内容をご紹介します。

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グレータースイスマウンテンドッグと特発性てんかん

芝生の上に立つグレータースイスマウンテンドッグ

てんかんとは脳内の電気信号の伝達に異常が発生することで、てんかん発作が起きる病気です。犬のてんかんは「具体的な原因が特定できない特発性てんかん」と「腫瘍や外傷など原因のはっきりしている症候性てんかん」があります。犬のてんかんの多くは特発性だと言われており、特発性てんかんの有病率は1〜2%です。

この度スイスのチューリッヒ大学の研究チームによって、グレータースイスマウンテンドッグにおける特発性てんかんの有病率に関するリサーチが行われました。

スイス原産の大型牧畜犬であるグレータースイスマウンテンドッグは、特発性てんかんの好発犬種としてはこれまでリストに挙げられていませんが、この犬種とてんかんの関連についてはほとんど分かっていません。

ケネルクラブの記録から

グレータースイスマウンテンドッグの横顔

研究チームはこの犬種における1999年から2019年の間に報告されたてんかん発作の症例についてスイスケネルクラブの記録を調査しました。

このデータからはスイスには合計約600頭のグレータースイスマウンテンドッグが居り、毎年70〜90頭の子犬が生まれています。

当該調査期間の間にてんかん発作を起こしたと報告された犬は34頭(約2%)でした。

犬種の飼い主へのアンケート調査

アンケートに答える男性

研究チームはさらにブリーディングクラブに登録されている全てのグレータースイスマウンテンドッグの飼い主に対して、オンラインアンケートに回答するよう依頼しました。

アンケートを依頼した400人の飼い主のうち回答したのは128人で、128頭の犬のうち20頭が特発性てんかんを患っていました。つまりこのアンケートにおける有病率は15.6%と、一般的な有病率に比べてかなり高い数値を示していました。

短い期間に頻発するクラスター発作が起きた犬は5頭(41.6%)30分以上継続するてんかん重積状態が起きた犬は6頭(50%)で、全ての犬が全身性強直間代発作(全身を痙攣させる発作)を経験していました。

5頭の犬は発作のコントロールが十分にできなかったために死亡または安楽死の処置が取られていました。1頭だけが臨床的寛解(症状がほぼ消失して臨床的にコントロールされた状態)を示していました。

このアンケート調査からはスイスのグレータースイスマウンテンドッグの特発性てんかんの有病率は一般的な統計よりも高く、発作の抑制が困難、寛解率は低いという結論が導き出されました。

まとめ

グレータースイスマウンテンドッグの子犬

スイスにおけるグレータースイスマウンテンドッグの特発性てんかんの有病率が高いこと、一般的な数値との比較に関する研究結果をご紹介しました。

この犬種のてんかんに関する調査は初めてのものなので、これをきっかけに今後さらに研究が進められることと思われます。特発性てんかんという病気はまだまだ未知の部分が多いので、このような犬種ごとのリサーチも貴重なものです。

日本では登録数の少ない犬種ですが、グレータースイスマウンテンドッグと暮らしている方や将来家族に迎えたいと考えている方は、このような研究について知っておくことも大切かと思います。

《参考URL》
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33140728/

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