ペットとの同行避難とは
東日本大震災や、大雨や台風による洪水被害など、最近は災害について色々と考える機会も増えましたよね。自宅が災害に見舞われて、避難せざるを得なくなった方の映像をニュースなどで目にする機会も多いです。
そんな中、私たちが考えて置かなければならないのはペットとの同行避難の問題ではないでしょうか。
ペットとの同行避難とは、飼い主が責任をもってペットを避難所まで安全に同行し、避難をする事です。
もちろん自宅の安全が確保されていて、飼い主が定期的に面倒を見に行ける状態ならば同行避難をしなくても済みますが、自宅に置いた場合にペットの命が危険にさらされる可能性がある場合には、飼い主としては何としてでも同行避難したいところですよね。
最近では環境省でも、災害の時のペットの同行避難を推奨しているそうです。
ただし、全国の全ての避難所でペットを受け入れているとは限らないので、その時には各避難所のルールによって行動しなければいけませんね。
同行避難のために備えておくこと
身元表示
災害が起こった時というのは、何が起こるか分からない緊急事態ですよね?
一緒に避難したペットがもし迷子になってしまった時の為に、必ず鑑札と注射済票は首輪に付けておきたいですね。また、鑑札などとは別に、保護した人などが直接飼い主の情報を読み取ることができるように身元がわかるようなタグなどを付けておくとさらに安心です。飼い主の名前や住所・連絡先や、犬の名前などを記載できるタグや、それらの情報を書き込んだ紙を入れておくことができる小さなカプセルなども販売されているのでぜひチェックしてみてください。
また、マイクロチップを入れるというのも災害対策には役に立ちます。ただし、災害発生直後などは動物の保護や取扱にまで手が回らず、マイクロチップを読み取るリーダーや鑑札の情報を確認するデータベースがすぐには準備されないことなどがあるので、マイクロチップや鑑札とあわせてやはり上記したような連絡先や犬の名前を記載したものをつけておくといいでしょう。
さらに、飼い主自身も犬に関する情報を書き込んだメモや犬の写真などを持ち歩く癖をつけておくといいと思います。緊急時でも必ず持っていくと考えらえる財布に愛犬と一緒に家族でうつった写真(裏に犬の鑑札番号や見た目の特徴などの情報を書き込むと◎)を入れておいたり、携帯電話に愛犬と家族でうつった写真を保存しておきましょう。自分が飼い主であることを証明するものを持つことは、保護された犬を引き取る時に確実に自分の犬であることの証明になるので不要なトラブルを防ぐことにつながります。
ワクチン接種や寄生虫の駆除
避難所では、それぞれの飼い主さんと一緒に同行避難をしてきた他のペット達と過ごす事になります。
もし、ウイルス性の病気や寄生虫の感染が広がってしまったら大変な事になるというのは、簡単に予想出来る事です。
緊急時に動物の十分な治療が出来るとはとても思えません。自分のペットが病気をうつされないように、また他のペットにうつさないようにする為にも、日頃からの予防をきちんとしておかなくてはと思います。
周囲に迷惑をかけない為のしつけ
緊急時の避難所は子どもからお年寄りまで、また色々な動物が集まる場所になります。そんな時に周囲の人に迷惑をかけないように、飼い主のいう事を聞けてコントロールの出来るような信頼関係を普段から構築しておく事は大切な事ですね。ワンちゃんにとっても、信頼出来る飼い主さんがいれば、それだけで与えるストレスを少なくする事が出来ますよ。
ケージやクレートに慣れさせる
避難所ではケージやクレートに動物を入れる事になると思います。普段からこういったスペースに慣れていないワンちゃんにはストレスになってしまう可能性があり、暴れたり吠えたりする事もあります。普段から狭いスペースに慣れる事が出来るよう、寝床に利用するなど狭い空間に慣れさせる訓練をしておくべきでしょう。
犬用の備蓄品を用意しておく
防災の為には、人間も数日分の食料や水を各家庭で備蓄しておく事が推奨されていますよね。犬の場合も同じか、またそれ以上に重要な事です。人間の場合には支援物資が届き、食料や水が支給される可能性がありますが、緊急時にペット達の分まで用意出来るとは思いません。
そこで大事なのは、飼い主さん自身のストックなのでは無いでしょうか。自分の愛犬を守れるのは飼い主さんしか居ません。必要なものは普段から用意しておきましょう!
ここでは避難時に必要な物をあげてみます。
- フード及び水(3日~5日分)
- 動物の常備薬(フィラリア薬や病気の薬など)
- 食器
- ペットシーツ(3日~5日分)
- 首輪及びリード
- 健康の記録(既往歴、ワクチン接種歴がわかるもの)
- 写真(飼い主と一緒に写っているもの)
- ケージ、キャリーバッグ
- ガムテープ、ブラシ、おもちゃなど
災害が起こってから、これらの荷物をまとめる時間は無いと思うので、人間の非常用袋と同じように、大きなバックやダンボールなどに詰めておくと良いかもしれません。
いざという時にサッと持ち出せるように、普段から準備しておきたいですね。
まとめ
最近は、ペットを家族のように思う人々が増えているせいか、政府もペットとの同行避難を推奨し始めています。環境省からもペットの飼い主向けに災害時の対策や同行避難やに関するガイドラインもわかりやすい冊子で配布されています。ホームページからもダウンロードできるのでぜひチェックしてみてください。
ですが、まだ地域や自治体によってペットへの対応がまちまちですので、温度差があるみたいです。事前に、自分の住んでいる地域がペットとの同行避難についてどのような方針なのかを確認しておくと、少しは安心できるかもしれません。やっぱり、いざという時では慌ててしまいますしね。
動物の命はいつでも飼い主さんの手にかかっている事を忘れずに、責任をもって対処しなければなりません。
家に置き去りにすればそこでまた災害が起きたり、家に戻れなかったりするという可能性も考えて、出来るだけ同行避難をしてください。
豪雨や台風、また地震や津波など、大自然の驚異を目の前にした時にはどうする事も出来ず、とにかく逃げる事しか出来ないですよね。
せめて家族や大切なペットの命は守れるように、いつでも備えておきたいものですね。
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女性 シュナ
40代 女性 こたママ