<青木さやかさんインタビュー>犬猫の里親になること「自分の目で見て、その動物と触れ合って欲しい」

<青木さやかさんインタビュー>犬猫の里親になること「自分の目で見て、その動物と触れ合って欲しい」

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決め台詞「どこ見てんのよ!」でブレイクし、お笑いタレントとしてだけでなく女優としても活躍している青木さやかさん。

現在は娘さんと、愛犬や2匹の保護猫と暮らしながら、NPO法人『TWFの会(動物愛護団体)』に参加、昨年9月から自身が発起人となって立ち上げたプロジェクト『犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方』の活動にも取り組んでいます。

芸歴25年を迎えた今、新たな一歩を踏み出した青木さんに、愛犬おっぽちゃんとの暮らしや保護活動についてお話を聞きました。

愛犬おっぽちゃんとの暮らし

おっぽちゃんを迎えたきっかけは?

昔、『ブログタイプ』っていうフジテレビの番組があって、菅野美穂さんとMEGUMIさんの3人でやってたんです。その番組のメインキャラクターが、トイプードルだったんですよ。

ちょうどトイプードルが流行りだした時期で、2人がトイプードルを飼いだしたので、私も飼い始めて。今から考えると、みんなで一緒に犬を飼い始めるっていうのも意味がわからないんですが(笑)

青木さんとおっぽちゃんアップ

おっぽちゃんはご実家で暮らしたこともあるとか?

実は、前の旦那さんと犬の折り合いがすごく悪かったんです。彼は10年くらい海外に行ってた人で、犬が外から家の中で飼われ始めた時期を知らないんですよ。だから"犬がなんで家の中にいるんだ"っていう感覚の人なんです。

それで、旦那さんと私の折り合いが悪くなってきて、そこを改善するために、おっぽをいったん実家に預けたんです。

そうしたら、もう実家の犬になっちゃったんですよね。親も手放したくなくて、そのまま実家に7~8年はいたと思います。でも去年、母が亡くなったので家に戻ってきたんです。

バルコニーで遊ぶおっぽちゃん

おっぽちゃんはどんな子ですか?

すごく優しくて、臆病。昔から男の人は苦手ですね。私が妊娠中は、おっぽもまだ若かったから、ひたすら一緒に散歩に行ってました。すごい遠くのドッグカフェに行って、また一緒に帰ってくるみたいなことをよくしてましたね。

青木さんとおっぽちゃん散歩

でも、田舎に行ったらすぐに馴染んでました。うちの母もおばあちゃんも夕飯が5時で、朝は4時半に起きるんですよ。一気に早寝早起きの生活になってました。今は、もう老犬なのでだいぶ寝てますけど。

おっぽちゃん散歩風景

おっぽちゃんが来て生活は変わりましたか?

家族のひとりなので、娘のご飯を考えると同時に犬と猫のご飯も考えるし、頭の片隅にいつもいますよね。毎日のルーティンの中に組み込まれている。衣食住を一緒にしているから、生活の一部なんだと思います。

おっぽちゃんのお世話をする娘さん

娘は、ものすごくお姉さんっぽくなりましたね。自分は長女で、弟のおっぽを可愛がるみたいな。私が猫に甘かったりすると「ママは猫ばっかり可愛がる!」って言われたりします。

娘さんの膝にいるおっぽちゃん

青木さんと犬猫の保護活動

保護活動に興味を持つようになったのは?

最初は、そんなに動物愛護の精神があるような人間でもなかったので、保護活動は乗りかかった船っていう感じだったんです。

でも、実際に保護団体で動物たちと関わってみると、猫ってこういう性格とか、この犬種は飼いやすいとか思ってたのが、マニュアルってないんだってわかったんですよね。

娘さんと保護団体の動物

人間の子どもを育てるのにマニュアルがないように、犬も猫もそれぞれに個性があるんだっていうことに気づいたんです。

保護団体には、虐待とか多頭飼い崩壊とか問題があって来る子が多いんですけれども、人間に傷つけられた犬とか猫ってすごい凶暴なんです。顔つきも全然違うし。

でも、愛情をかけて何ヶ月、何年って接していくと、どんどん顔が変わっていって、いずれは里親さんにもらってもらえるようになる。

その過程が、本当にすごい。奇跡のようで、いいドラマを見ているなっていう感覚があるんですよ。そういう体験って自分の心が豊かになるし、何ものにも代えがたい時間だったりするんですよね。

よく「大変ですね」って言われることもあるんです。でも、普通では味わえないような感動を見ることができて、自分にフィードバックもできる。こうやって生きていこうっていう1つの大きな指針になってると思います。

青木さんとクティちゃん2

実際に保護活動をしてみて思うことは?

例えば、多頭飼い崩壊をしてしまった方のところへ保護に行ってお話させてもらうと、「自分の病気が治ったら引き取りに行きたい」っておっしゃる方もいるんです。動物への愛情が無いわけじゃない。むしろ私よりもあるって思うことがあるんですよね。

TWFの会を立ち上げた武司(たけし)さんの考えで「動物に癒されるよりも、動物を癒せるような人間になろう」っていうモットーがあるんですけど、本当に素晴らしいなと思うんです。

人間の仲が悪かったりすると、動物はすごく察知する。人間のストレスが動物にいっちゃうんですよね。動物と接するには、心身が健康でないといけない。実は、人間がいかに生きていくかっていうことなのかなと。

最初は、私なんかが声を上げてもなぁ…って思ってました。でも上げないよりは上げたほうがいい。声を上げるならやり続けるしかないと思って、去年から活動を始めたんです。保護活動って、意外と横の繋がりが薄いので、その繋がりになれたらいいなとも思いますね。

あと、慎重にやっている時間は無いとも感じています。例えば、殺処分される犬猫は、その場所で何をされるのか理解している。その恐怖を味わっている子が1匹でもいるのであれば、急がなきゃならないって思うんです。

杉本彩さんがよく言われるんですけど「冷静であり熱くなる」って。それをいつも頭に置いて、自分を客観視しながらやっていきたいです。

青木さんとおっぽちゃんツーショット

YouTubeでの活動について

YouTubeを選んだ理由は?

もともとはイベントとして始まったんですが、今はYouTubeに移行しています。YouTubeなら、色々な保護団体を見に行くことができる。それぞれに違うところも見ることができるし、そこの人たちとも仲良くなれるメリットがありますね。

ひとりでも多くの人に、保護団体が近くにあること、そこに里親さんを探してる子がたくさんいること、命は平等なんだってことを知ってもらうことが重要だなと思ってます。

全国の保護団体の人とか、犬猫に関わる人、動物を飼い始めようと思っている人、みんなにとって役立つ場所になるといいですね。

それと、保護活動を始めて感じるんですけど、影響力って「発信力」なんだなって。世論を動かすって、すごく大きな力だと思うんです。でも、今の私では力が小さい。

もっと影響力のある人に一緒に手伝ってもらうこともしたいけれど、私が爆発的な影響力を持てるようになるほうが早いんじゃないかなと思ってるんです。そこを目指していますね。

今後、どのような展開をされる予定ですか?

コロナがこんなに長引くとは思わなかったので……。本当は"キャンプと犬と音楽の融合"みたいなイベントをやろうと思っていたんです。

イベントやコンサートを演出している友人がスタッフの中心になってくれて、犬を連れて来れるキャンプ場があって、保護団体のブースもある、アーティストやお笑いの人もいる、子供も犬も遊べる、そんなフェスみたいなものですね。

それを『犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方』でやろうと。今は、そこが目標ですね。

犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方のロゴ

犬猫を迎えるときに大切なこと

犬猫と暮らしたい人へメッセージをお願いします

動物を1人で育てるのは、すごく大変。何かトラブルが起きた時に、繋がってる保護団体がいるのは心強いです。

私は、学校と同じだと思っていて、実際に行って話を聞いてみて、初めていいなって感じるものだと思ってるんですね。

だから、まずは保護団体に足を運ぶこと。その人たちが動物とどう関わっているのか、自分とどう関わってくれるのかを見てから動物を迎えることは、すごく幸せなことだと思うんです。一緒に育てている感覚も持てるから、手放すこともしなくてよくなると思うんですよね。

それと、犬種では絶対に犬との相性はわからないですね。保護した当時は、かなり大変だった犬を「私はこの子がいい」っていう人が連れて帰ったら、その家で落ち着いたっていうこともあるんです。動物も人間と一緒で、それぞれ個性も相性もあるんですよね。

人は出会いで決まる。だから「どの動物と出会って、どう暮らすのか」が大切。自分の目で見て、その動物と触れ合って欲しいです。

保護活動をやっていて、その場の空気を感じるとか話をしてみることは、すごく重要だなって思いますね。

青木さんと部屋全体ショット

インタビューこぼれ話

『犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方』のテーマソングも歌っている青木さん。「紅白に出よう!って言って作ったんですけど、出演する人がどんどん発表されていって……あれ?って(笑)来年にしようかな」と、新たな野望を語ってくれました。

<取材・執筆:m_sato>

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